S-80型潜水艦

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概要
建造: ナバンティア, カルタヘナ
運用: スペイン海軍
前級 : アゴスタ級潜水艦
建造期間: 2005-2016年
所属期間: 2013年 -
建造: 4隻
計画: 4隻
仕様諸元
艦種: AIP搭載型潜水艦
排水量 浮上時2,200トン
潜航時2,426トン
全長: 71.05 m
全幅: 11.68 m
喫水: 6.02 m
機関: 1軸式ディーゼル-AIP
3基の バイオエタノールエンジン (3 x 1,200 kW)
1台の電気モータ(3,500 kW), 1 AIP 燃料電池ユニット (300 kW)
速力: 浮上時12ノット
潜航時19ノット
航続距離: 4ノットで潜航時8000 km、3ノットで浮上時8000 km
航海日数: 50~60日 AIP改質器 (未確認): 15日
総員: 32人 (+8人の特殊部隊員)
兵装: 6本 - 533 mm DM2/A4魚雷発射管
注記: 値段:45000万ユーロ

S-80 型はスペイン海軍で建造中の潜水艦の系列である。

概要[編集]

通常動力型潜水艦ではあるが、AIPシステムの導入など様々な先進技術の取り入れられた世界でも最先端の設計となっている。まず、4隻が建造予定で後に6隻に増やされる。2隻は既にスペインのナバンティア社のカルタヘナの造船所で建造中である。それらの基本的な特徴は推進装置や水中での為に高度に自動化された設計である。任務には海軍の対地作戦、海軍の特殊戦、哨戒、海軍力の防衛と抑止力が含まれる。スペイン海軍には1番艦が2013年に、2番艦が2014年に就役する予定である。3番艦の建造は2009年に開始された。2隻の就役と同様に4番艦もまもなく着工が期待される。[1] [2] 1番艦であるS-81が、重量過多で一度潜水すると再浮上できないことが艤装工事中に発覚。[3][4]

特徴[編集]

S-80 型潜水艦は脅威のシナリオに対してより完全に任務を遂行できるように設計された。遠隔海域での作戦の為に高速で慎重に到達する能力を備える。非大気依存推進(AIP)システムの導入によって長期間の潜航を可能にし、紛争海域での作戦能力が向上している。[5]

以下の能力が含まれる:

  • さまざまなシナリオにおける複数のターゲットを補足する戦闘システム
  • 特殊部隊を含む人員輸送能力
  • 発見を最小化する為に低騒音と低磁力シグネチャ
  • 発見を最小化する為に低いレーダー反射と熱紋

動力[編集]

エンジンはMTUの16V 396 SE 84L ディーゼル機関をナバンティアをライセンス生産する。モーターはGamesa Corporación Tecnológicaの子会社であるCantareyの出力3,500 kWの永久磁石式同期電動機が用いられる。

武装[編集]

DM2A4魚雷、トマホークハープーンミサイルを備える。ソナーはロッキード・マーティン製である。

AIP 推進[編集]

S-80型潜水艦に実装されるAIP(非大気依存推進)はフランスのMESMA(Module Energie Sous-Marin Autonome)計画とは全く異なる。

非大気依存推進 (AIP)は(AbengoaのHynergreenによって提供される)反応容器といくつかの中間Coprox反応炉で構成されるバイオエタノール改質器によってバイオエタノールを高純度の水素に改質する。生成された水素を(スペースシャトルにも使用される)UTCパワーの燃料電池へ供給する。

改質器はバイオエタノールを燃料として(高圧低温タンクに液体で貯蔵される)酸素によって水素と副産物として二酸化炭素を生成する。水素と酸素を燃料電池に供給する。

バイオエタノール改質器は同様に高濃度の二酸化炭素や他の不完全燃焼によるガスを含む蒸気を生成する。このガスの流れは1台または複数のBIOSCI社で開発されたSECO2(または二酸化炭素除去システム)エジェクタベンチュリスクラバーと呼ばれる新しい装置を介して海水と混合され、海中に放出される。その目的は水中で検出不可能な水準まで二酸化炭素の泡を溶解させる事である。[6]

酸素と燃料の流量比は出力に応じて直接決められる。S-80型潜水艦のAIPの出力は300 kWである。[7]

シュノーケルを使用せずに最大20日間潜航できる。

将来[編集]

永久磁石式電動機によって高速でキャビテーションを生じない特別設計の固定ピッチプロペラを駆動する。

出典[編集]

  1. ^ [1]
  2. ^ [2]
  3. ^ [3]
  4. ^ [4] によるとこの問題は'found in a design check by Navantia shipbuilders prior to the launch of the first-in-class Isaac Peral (S-81)'となっており、進水(launch)を迎える前に発見された。ひとつ前の注釈にあるwww.huffingtonpost.com の記事は、すでに巨額の予算が投じられていることを'sunk'という表現で皮肉っており、これを誤解した日本語記事で「だがスペインは既にS-81を入水させてしまっている。」と誤って伝えたものがある。
  5. ^ [5]
  6. ^ [6]
  7. ^ [7]

外部リンク[編集]