Ring-a-Ring-o' Roses

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マイルズ・ビルケット・フォスター画:Ring a Ring a Roses(1899)

リング・ア・リング・オー・ローゼズRing-a-Ring-o' Roses)はマザーグースに分類される、子供たちが手をつなぎ、輪になって歌う唄。

歌詞[編集]

英語[編集]

Ring-a-Ring-o' Roses[1][2]
  Ring-a-Ring-o' Roses,
  A pocket full of posies,
  Atishoo! Atishoo!
  We all fall down.

日本語訳[編集]

バラの花輪だ 手をつなごうよ
  バラの花輪だ 手をつなごうよ,
  ポケットに 花束さして,
   ハックション! ハックション!
   みいんな ころぼ。

成立と起源[編集]

成立年代[編集]

1881年に初めてこの詩は文献に登場する[3]

起源についての説[編集]

この歌詞の起源については、次の2つの説が存在する。

  • 1664年-1666年にかけてロンドンで大流行したペストに由来するとする説。「バラ」はペストの症状の赤い発疹、「花束」はペストを防ぐための薬草の束、「ハックション」は病気の末期症状、そして最後に「みんな ころぼ」で死んでしまうというもので、イギリスではこの説が広く知られている[3][4][5]
  • イギリスだけでなくヨーロッパ各地にバラの花が出てくる輪遊び唄が伝わっていることから、この唄の起源は前述のペストではなく「五月祭」で飾られたバラの花輪の名残であるというのが、マザーグース研究家のオーピー夫妻の説である[4]

引用作品[編集]

関連する唄[編集]

  • マザーグースには「桑の木のまわりをまわろうよ」(Here we go round the mulberry bush)という別の輪遊び唄がある。輪踊りの最中に歌詞に合わせたジェスチャーを行う点が、「リング・ア・リング・オー・ローゼズ」と異なる。
  • ペストのことを歌ったマザーグースでは、1645年頃、スコットランドパースを中心に大流行したペストにちなんだ「ベッシー・ベルとメリー・グレー」(Bessy Bell and Mary Gray)という唄がある[3]

脚注[編集]

  1. ^ イギリスとアメリカでは歌詞が異なり、西田ひかるは『ケイト・グリーナウェイマザーグース』(飛鳥新社、2003年)のあとがきに「勘違いで子供の頃は、"Ring around a roses"と歌っていました」と記しているが、それは勘違いではなくアメリカ版の歌詞で、カリフォルニア育ちの西田がこのバージョンで覚えているのはむしろ当然であると、鷲津名都江は『ようこそ「マザーグース」の世界へ』(日本放送出版協会、2007年)に記している。
  2. ^ 鳥山淳子は『もっと知りたいマザーグース』(スクリーンプレイ、2002年)の中で、アメリカでは"Ring around the rosy"と歌われていると記している。
  3. ^ a b c 鷲津名都江著『英国への招待 マザー・グースをたずねて』(筑摩書房、1996年)参照。
  4. ^ a b 鳥山淳子著『もっと知りたいマザーグース』(スクリーンプレイ、2002年)参照。
  5. ^ 藤野紀男は『図説 マザーグース』(河出書房新社、2007年)に、この唄は14世紀と17世紀に大流行したペストの奇禍(きか)を歌い込んだものとされていると記している。