R-73 (ミサイル)
| 種類 | 短距離空対空ミサイル |
|---|---|
| 製造国 | |
| 性能諸元 | |
| ミサイル直径 | 170 mm |
| ミサイル全長 | 2900 mm |
| ミサイル全幅 | 510 mm |
| ミサイル重量 | 105 kg |
| 弾頭 | HE破片効果 (7.4 kg) |
| 射程 | 20km (R-73E) 30km (R-73M1) 40km (R-73M2) |
| 推進方式 | 固体燃料ロケット |
| 誘導方式 | 赤外線ホーミング(IRH; R-73E/M1) 赤外線画像(IIR; R-73M2) |
| 飛翔速度 | マッハ 2.5 |
R-73(ロシア語: Р-73 エール・スィェーミヂスャト・トリー)は、ソビエト連邦の機械設計局「ヴィーンペル」(現Vympel NPO)で開発された短距離空対空ミサイルである。現ロシア連邦における最も先進的な短距離ミサイルであり、現在のドッグファイト戦において最も有効な武器の一つだと考えられている。北大西洋条約機構(NATO)で用いられたNATOコードネームでは、AA-11「アーチャー」(Archer)と呼ばれた。
開発 [編集]
R-73はソ連戦闘機に装備される短距離用ミサイルとして、前任のR-60(AA-8 エイフィド)を代替するために1973年に開発が始められ、1985年に最初のミサイルが就役した。
R-73は、前任のR-60と同様に赤外線ホーミング方式を採用しているが、シーカーの冷却方式は、ペルティエ素子による熱電効果を利用したものから、窒素によるジュール=トムソン効果を利用したものに変更された。搭載されるMk.80シーカーは、赤外線センサーにアンチモン化インジウム(InSb)素子を採用することで中赤外(MWIR)帯域に対応し、全方位交戦能力を実現している。また、視野角は中心線±45度とされたほか、機体側の赤外線捜索追跡システム(IRST)やヘッドマウントディスプレイ(HMD)とリンクすることが可能となっており、これによって実現されるオフボアサイト射撃能力は、非常に先進的なものであった。R-73はまた、極めて高い機動性を有することでも知られている。これは推力偏向制御(TVC)能力の導入によるもので、これにより、ミサイルは12Gの加速度で機動できる。
これらの特性から、R-73の性能は、同時期に西側諸国で使用されていた第3世代サイドワインダーに優越するものと信じられている。これはAIM-132 ASRAAMやIRIS-T、AIM-9Xのようなサイドワインダーの後継者の開発を促すことになった。
1994年より、R-73はR-73M2(R-74EMとも)に改良され、1997年に就役した。R-74EMは、AIM-9Xなどと同様のフォーカル・プレーン・アレー(FPA)型赤外線センサーを導入することで赤外線画像(IIR)誘導方式とされたほか、より長い射程、より広いシーカーアングル(60度)を持ち、ECCM能力も強化されている。
R-73はMiG-23後期型、MiG-29、Su-27、Su-32、Su-35に使われているが、改修を施したMiG-21、Su-24、Su-25と中華人民共和国のJ-10でもこれを運用することができる。また、Mi-24、Mi-28、Ka-50のような攻撃ヘリコプターにも装備可能である。
中華人民共和国はロシア連邦から購入しているSu-27、Su-30MKKの武器パッケージの一部としてR-73を入手している。
画像 [編集]
参考文献 [編集]
- Norman Friedman (2006). The Naval Institute guide to world naval weapon systems. Naval Institute Press. ISBN 9781557502629.
- SinoDefence.com (2008年10月20日). “R-73 (AA-11) Short-Range Air-to-Air Missile” (英語). 2011年6月22日閲覧。
- indian-military.org (2010年3月12日). “Vympel R-73 (NATO: "AA-11 Archer")” (英語). 2011年6月22日閲覧。
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