QGIS

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QGIS
QGis Logo.png
QGIS 2.2 Valmiera showing new menu design.png
開発元 QGIS Development Team
初版 2009年1月5日(5年前) (2009-01-05
最新版 2.4 (Chugiak) / 2014年6月27日(3か月前) (2014-06-27
プログラミング言語 C++, Python, Qt
プラットフォーム Cross-platform
種別 GIS
ライセンス GNU GPL
公式サイト http://qgis.org/
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QGIS (キュージーアイエス、旧称 Quantum GIS)は、地理情報システムの閲覧、編集、分析機能を有するクロスプラットフォームオープンソースソフトウェアGISソフトである。 無料でありながら、有料・高額なGISソフト(代表的なものはArcGIS)に近い機能・操作性を備えており、機能の追加も無料のプラグインで行うことが出来る。

最新版[編集]

現在、Windows版では2.01(32bitと64bit)が無料で公開されている。 バージョン1.8がインストールされている環境で、1.8に影響することなく2.0のインストールが可能。また、1.8と2.0を同時に使うことが出来る。 1.8で作成したデータを2.0で読み込む際には、保存する場合に2.0に置換されるという注意メッセージが表示される。 1.8で作成したデータを残したい場合は、読み込んだすぐ後に、別の場所・フォルダに、別名で保存する必要がある。

主な変更点・新機能[編集]

変更点[編集]

  • セッティングの移動
    • バージョン2.0以上では、1.8で使用していた、pluginsなどとは別の場所に、設定情報は格納される。(2.0と1.8を同時に実行出来るようにするため)
  • 2.0はメジャーバージョンアップで、直近の旧バージョン1.8とは相違点が多くなっている。
    • 古い部分(エンジン)部分を排除して、将来性のある新エンジンに変更した。

新機能[編集]

  • 地図に透かし画像(watermarked logo)を入れることが出来る。
  • QR コードを挿入可能。
  • レイヤーのカラーを変更出来るようになった
  • jpgbmpに位置情報を追加した「ワールドファイルWorld file)」に対応し、その画像イメージ(.jpgw.bmpw)を出力できる。

バージョン・Release history[編集]

1.0以降の状態

バージョン コードネーム(開発) 公表 主な変更点、備考
1.0.0 "Kore" January 5, 2009 [1] [2]
1.1.0 "Pan" May 12, 2009 [3] [4]
1.2.0 "Daphnis" September 1, 2009 [5] [6]
1.3.0 "Mimas" September 20, 2009 [7] [8]
1.4.0 "Enceladus" January 10, 2010 [9] [10]
1.5.0 "Tethys" July 29, 2010 [11]
1.6.0 "Copiapó" November 27, 2010 [12] [13]

コピアポ(スペイン語: Copiapó):チリ北部にある都市で、アタカマ州の州都

1.7.0 "Wrocław" June 19, 2011 [14] 日本語も表示出来る安定化版。

ヴロツワフ(ポーランド語:Wrocław):ポーランド西部にある第4の都市で、ドルヌィ・シロンスク県の県都

1.8.0 "Lisboa" June 21, 2012 [15] 日本語の"文字化け"があった。有志により、修正情報が告知されている。

リスボン(ポルトガル語: Lisboa):ポルトガルの首都

2.0.0-2.0.1 "Dufour" September 8, 2013 New vector API, integration of SEXTANTE geoprocessor, symbology and labelling overhaul [16] 
日本語表記も問題ないが、プラグインが間に合っていない。

デュフール峰(Dufour):スイスとイタリアとの国境にあるモンテローザ山塊の最高峰(4,634m)

2.2 "Valmiera" 22.2.2014[1] DXFエクスポートツール、選択した部分を新しいベクタレイヤとして貼り付け、式ビルダが過去の履歴を保持など [17]

ヴァルミエラ(ラトビア語: Valmiera):北欧・旧ソ連のラトビアにある都市名

2.4 "Chugiak" 27.6.2014 [18]

製作言語[編集]

C++で書かれており、C++やPythonの拡張に対応している。Qtの拡張が使える他[2] 、Qtを用いているGEOSやSQLiteGDALGRASS GISPostGISPostgreSQLの連携にも対応している。[3]

Mac OS XLinuxUNIXMicrosoft WindowsのOSにて動作し、Macでの動作はX Window Systemを使用せず、インターフェースがより華麗で速く動く。GRASS GISのグラフィカルユーザーインターフェースも使用出来る。他の商用GISソフトウェアに比べファイルサイズが少ないことから、RAMや使用電力を抑えられる。

ボランティアによる開発グループにより定期的なアップデートやバグフィックスが行われており、2012年には48言語に翻訳され、世界各国の教育機関や職場にて利用されている。

ライセンス[編集]

GNU GPLライセンス方式で頒布されており、利用者が使用目的に合わせて自由に修正することができる。例えば、QGIS BrowserとQGIS Serverの機能はデータの取得やレンダリングの際に同じコードにより動作するが、現在はインターフェースが異なっている。このように多くの拡張プラグインが利用可能である。

データフォーマット[編集]

GIS業界で標準的なデータ使用となっているArcGISシェープファイル(Shapefile  拡張子.shp)や、Coverage dataMapInfoPostGISなど多くのフォーマットに対応している他[4]Web Map ServiceWeb Feature Serviceなどの外部情報にも対応している。[2] シェープファイルは3つのファイルからなり、属性情報は DBase 形式に収められている。政府系機関がサービスを行っている「基盤地図情報」も、同サイトで無料ダウンロード出来るコンバーターソフトを使えば、Shapefileに変換可能で、QGISに読み込むことが出来る。 QGIS1.8.0は、Google EarthGoogle Mapsで用いられているKML形式にも対応しており、Google Mapsなどで作られたKMLデータをダウンロードし、これを活用できる。

.dbf[編集]

DBaseデータベースの形式。ExcelやOpenOffice.orgなどで開くことができ、編集も可能。最初の行に見出しとなる基準データがあり、二行目以降が内容データである。

.qgs[編集]

プロジェクトファイルの形式は、xHTMLxmlに似たタグ(<units> </units>)を使ってデータを挟むテキスト形式。(マークアップ言語) エディタで開き、中身を編集することも可能。

測地系[編集]

QGISは、PROJ.4[19](地図投影法および測位法の変換を行うC言語で記述されたライブラリ)を利用し、多くの測地系に対応する。 QGISでは測地系をそれぞれのレイヤとデータフレームに設定することができる。測地系が定義されていれば、実行時でのベクタレイヤの投影(オンザフライプロジェクション)による異なる測地系同士のデータ重ねあわせが可能であり、表示投影方法も設定により変えることができる。

QGISで用いられる測地系の例

  • 米国の測地系:世界測地系(WGS84)
  • 日本の測地系:日本測地系2000[5]
  • 日本測地系(旧日本測地系):日本国内のインターネット地図サービスで多く用いられている。

日本語環境[編集]

海外製の無料ソフトなので日本語の情報が不足し、バージョンによって日本語化など一部に不具合が合ったり、不具合の解消に手間がかかる。(1.8.0の場合。現在は、有志によりインターネットに情報が公開され、不具合の解消は可能) 2.01は、問題なく日本語が使える。

機能[編集]

PostGISやGRASS GIS、MapServerを含む外部のオープンソースGIS拡張機能を統合することができる。[2]

プラグイン[編集]

主なプラグイン[編集]

公式にはサポートされていないが、関係するプラグインによって、Google Mapsを一つのレイヤーとして読込、表示できる。1.8.0や1.7.4などで動作確認済み。 衛星画像は、ArcGISを作っている会社がArcGISのために提供している物よりも、格段に高品質・情報量が多く、多言語環境・日本語環境に於いては、GISデータを作成する場合に、大いに効力を発揮する。

2.01でも読込可能だが、地図の切り替え時にエラーとなり、強制終了してしまう。(その後、プラグインのバージョンアップで解消)

QGISで作成したGISデータを、Google Earthにて3D表示出来るもの。 先にGoogle Earthを使用するパソコンにインストールしておく必要がある。 モニタ画面に写るQGISの表示範囲だけが、反映されるようなので、あらかじめ表示したい範囲をQGISで選定しておく。 適宜調整は必要だが、QGISで作成した高機能な2Dデータを、GEarthViewのアイコンボタン一つでカシミール3Dのように3D化出来る。 Google Earthには、QGisViewとしてレイヤーが追加表示される(pngの透過ファイル?)。 QGISの表示範囲を動かしながら、GEarthViewのアイコンをクリックするたびに、その都度データは自動更新される。

  • mmgisプラグイン

シェープファイルのテーブルの集計に便利(合計や平均値、最大・最少などを即座に計算してくれる)。また、Excelなどで利用したい場合、CSV形式のテキストファイルを出力可能。


その他[編集]

QGISのインストール[編集]

QGISのインストールでは、以下のようなGISに関連するフリーソフトが組み込まれる。"QGIS"とバージョンに応じた開発コードネーム(例:QGIS 2.2では「QGIS Valmiera」)内にショートカットが作成される。日本語の情報はほとんどない。

QGIS で作成されたデータファイルのほか、すべてのWMSWeb Map Service) を参照することができる閲覧に特化したソフト。

  • SAGA GIS(System for Automated Geoscientific Analysesの略)

ドイツの大学にある開発チームによって公開されているGISソフト。地形、水文関係のモジュールが多数実装され、リモートセンシングのオブジェクト分割(Segmentation)用モジュールも同梱。

「MSYS」とはCfortranコンパイラで、開発者向けのもの。

LinuxSolarisMacOSX などのUNIX ベースのソフト。コマンドラインでの操作が基本となる。

QGISに類似するソフト、連携できるソフト[編集]

日本人が開発しているGISソフト。「地理情報分析支援システム」と説明。[MANDARA]

パソコンにソフトをインストールしておく必要がある。

  • Google Maps(衛星画像や地図など切り替えが可能な地図ソフト)

KLMを使いブラウザで見ることが出来る。QGISではプラグインを使って、1つのレイヤーとして取り扱える。このほか他社の地図データも同様に扱え、高価なArcGISよりも選択肢が広い。

QGIS プログラミング[編集]

開発関係

QGIS ユーザー情報、バグ報告[編集]

メーリングリストなど

脚注[編集]

  1. ^ Fischer, Jürgen E.. “Announcing the release of QGIS 2.2”. OSGeo.org. 2014年2月22日閲覧。
  2. ^ a b c Cavallini, Paolo (2007年8月). “Free GIS desktop and analyses: QuantumGIS, the easy way”. The Global Geospatial Magazine. 2008年12月31日閲覧。
  3. ^ Project details for Quantum GIS - Quantum GIS 0.9.0”. Freshmeat. 2008年12月31日閲覧。
  4. ^ Gray, James (2008年3月26日). “Getting Started With Quantum GIS”. Linux Journal. http://www.linuxjournal.com/content/getting-started-quantum-gis 
  5. ^ 引用エラー: 無効な <ref> タグです。 「jgd2000」という名前の引用句に対するテキストが指定されていません

外部リンク(一般)[編集]

外部リンク(最重要)[編集]