PyQt

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PyQt
Python and Qt.svg
Screenshot-qt-designer-qwebview.png
Qt Designer
開発元 Riverbank Computing
最新版 5.1.1 / 2013年10月16日(8か月前) (2013-10-16[1]
プログラミング言語 C++/Python[2]
対応OS クロスプラットフォーム
ライセンス GNU GPL and commercial
公式サイト riverbankcomputing.com
テンプレートを表示

PyQtは、クロスプラットフォームGUIツールキットであるQtPythonバインディングにして、PythonでGUIプログラミングをするときの選択肢の一つである。PyQtの他には、PySidePyGTKwxPythonTkinterなどのGUIツールキットが存在する。Qtと同様にPyQtはフリーソフトウェアである。PyQtはPythonのプラグインとして実装されている。

PyQtはイギリスRiverbank Computing社によって開発されており、GPLと商用ライセンスで提供されているが、LGPLの下では提供されていない[3]。PyQtはクロスプラットフォームなツールキットであり、WindowsLinuxOS Xなどをサポートしている[4]

PyQtは440のクラスと6000以上の関数とメソッドを持つ。代表的なものは以下のとおりである[5]

  • 充実したGUIウィジェット
  • SQLデータベース(ODBC, MySQL, PostgreSQL, Oracle Database)にアクセスするためのクラス
  • QScintillaとScintillaをベースとしたエディタウィジェット
  • 自動的にデータベースからデータを取り込みウィジェットに表示
  • XMLのパーサ
  • SVGのサポート
  • Windows上でのActiveXのためのクラス(商用バージョンのみ[6])

自動的にこれらのバインディングを生成するため、フィル・トンプソンは他のプロジェクトでも使用されるSIPというツールを開発した。

Qtツールキットの所有者であるNokiaは、2009年8月にPySideを公開した。PySideはPyQtと同じ機能を持つが、LGPLの下で公開されているという点でPyQtと異なっている[7]。PySideが公開されたのは、Riverbank Computing社とのライセンスに関する合意形成に失敗したためである[8]

PyQtの別のロゴ

PyQtの構成[編集]

PyQt4は次のPythonモジュールを含んでいる。

  • QtCoreモジュールは、イベントループとQtのシグナルとスロット機構を備えた非GUIクラスを含んでいる。このモジュールは、プラットホームに依存しないようにUnicodeスレッドマップドファイル共有メモリ正規表現などを抽象化する。
  • QtGuiモジュールは多くのGUIクラスを含んでいる。これらのクラスはModel View Controller設計パターンに基づいた、たくさんのテーブル・ツリー・リストを含んでいる。また、何千ものアイテムを格納できる、洗練された2Dキャンパスウィジェットを提供する。
  • QtNetworkUDPTCPクライアントとサーバを作成するためのモジュールである。このモジュールはFTPの実装・HTTPクライアント・DNSルックアップのためのクラスを含んでいる。ネットワークアプリケーションが簡単に開発できるように作成されている。
  • QtOpenGLOpenGLを扱うためのモジュールである。
  • QtSqlはオープンソースでプロプライエタリSQLデータベースを扱うためのモジュールである。これはGUIクラスで使用できるデータベーステーブル用の編集可能なデータモデルを含んでいる。また、SQLiteの実装も含んでいる。
  • QtSvgSVGファイルを表示するためのモジュールである。
  • QtXmlはQtのXMLパーサにSAXDOMのインターフェースを実装するモジュールである。
  • QtMultimediaは低レベルでマルチメディア機能を実装するためのモジュールである。ソフトウェア開発者は普通phononモジュールを使う。
  • QtDesignerはPyQtを用いてQt Designerを拡張するためのモジュールである。
  • Qtモジュールは一つのモジュールに上記すべてのモジュールに含まれるクラスを統合する。このため、Qtモジュールを読み込んでおけば、あるクラスが含まれているかどうかを心配する必要がなくなる。しかし、一つのモジュールに統合することで、アプリケーションのメモリ使用量を増加させる、Qtフレームワーク全体を読み込まなければならないなどの欠点が生じる。この統合されたモジュールを使用するか、個々のモジュールを使用するかは個人の好みになる。
  • uicモジュールはQt Designerで作られた、XMLファイルを扱うためのモジュールである。これは、XMLファイルの読み込み・表示機能や、後に実行するためにXMLファイルからPythonコードを生成するクラスが含まれている[4]

Hello World[編集]

Hello Worldプログラムの実行結果
#! /usr/bin/env python
# -*- coding: utf-8 -*-
#
# Here we provide the necessary imports.
# The basic GUI widgets are located in QtGui module.
import sys
from PyQt4.QtGui import *

# Every PyQt4 application must create an application object.
# The application object is located in the QtGui module.
a = QApplication(sys.argv)

# The QWidget widget is the base class of all user interface objects in PyQt4.
# We provide the default constructor for QWidget. The default constructor has no parent.
# A widget with no parent is called a window.
w = QWidget()

w.resize(320, 240)  # The resize() method resizes the widget.
w.setWindowTitle("Hello, World!")  # Here we set the title for our window.
w.show()  # The show() method displays the widget on the screen.

sys.exit(a.exec_())  # Finally, we enter the mainloop of the application.

PyQtを用いたソフトウェア[編集]

関連項目[編集]

出典[編集]

  1. ^ http://www.riverbankcomputing.com/news/pyqt-501
  2. ^ PyQt4 Download”. Riverbankcomputing (2010年). 2010年4月19日閲覧。
  3. ^ Riverbank | Software | PyQt | License”. Riverbankcomputing.co.uk. 2009年9月3日閲覧。
  4. ^ a b Riverbank | Software | PyQt | What is PyQt?”. Riverbankcomputing.co.uk. 2010年4月15日閲覧。
  5. ^ PyQt v4 - Python Bindings for Qt v4”. Riverbankcomputing. 2010年4月17日閲覧。
  6. ^ PythonInfo Wiki
  7. ^ PySide has been released – PySide – Python for Qt”. Pyside.org (2009年8月18日). 2009年9月3日閲覧。
  8. ^ FAQ – PySide – Python for Qt”. Pyside.org. 2009年9月3日閲覧。

推薦文献[編集]

外部リンク[編集]