Power Systems

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Power Systems(パワーシステムズ)は、IBM2008年4月に発表した、ミッドレンジおよびUNIXサーバーのシリーズ。従来のSystem iおよびSystem pの後継。

名称[編集]

正式名称は「IBM Power Systems」で、他のSystem zSystem xSystem StorageなどとIBMのサーバー全体のブランド名である「IBM Systems」を構成する。名称の「Power」はプロセッサPOWERから。

シリーズ名の「Power Systems」は複数形で、各製品(モデル)の表記は「IBM Power System 520」のように単数形である。

概要[編集]

ハードウェア[編集]

前身のRS/6000同様、ベースはCHRPで、CPUはPOWER、バスはPCI (PCI-X) である。

仮想化[編集]

仮想化のテクノロジーや製品の総称をPowerVM(旧称 Advanced POWER Virtualization、APV)と呼び、以下を含む。

  • システム全体で最大160(コア当り最大10)の論理区画(論理パーティション、LPAR)を作成し、同時に複数のOSを起動できる
  • 仮想入出力サーバー (Virtual I/O Server、VIOS) ストレージやイーサネットの仮想化
  • Lx86 - x86 32ビット用のLinuxアプリケーション・バイナリーを、そのままPOWER上で実行できる

オペレーティングシステム[編集]

オペレーティングシステムは以下が同時に稼動できる。

  • IBM i - 従来のi5/OS
  • IBM AIX - IBMのUNIX
  • Linux on POWER - POWER版のLinux
    • Red Hat Enterprise Linux for IBM POWER
    • SUSE Linux Enterprise Server for IBM POWER

省電力[編集]

POWER6およびPOWER7で強化された省電力テクノロジーをEnergyScaleと総称し、以下を含む。

  • IBM Active Energy Manager (AEM) エネルギー管理コンポーネントの測定・モニター・管理を行い、リソース使用量を最適化する
  • 吸気・排気温度の監視、省電力ナップ・モード、可変速度のファンなど

2010年2月に発表された POWER7プロセッサー搭載モデルPower 750およびPower 755では、アメリカ環境保護局 (EPA) が推進する ENERGY STARにサーバーとして初めて認定を取得した。

モデル[編集]

主な発表モデルは以下である。モデル名の数字の1桁目が「5xx」はPOWER6、「7xx」はPOWER7搭載モデル(「6xx」はPower Systems以前)。数字の2桁目は「x1x」~「x4x」はエントリーモデル、「x5x」~「x7x」はミッドレンジ、「x9x」はハイエンドだが、時期や資料にもよる。なおブレードサーバーは「JSxx」はPOWER6またはPowerPC搭載モデル、「PS7xx」はPOWER7搭載モデル。

  • 2008年4月
    • Power Systems
      • IBM Power 520 Express(POWER6 4.2GHz、1~4コア)
      • IBM Power 550 Express(POWER6 3.5/4.2GHz、2~8コア)
      • IBM Power 570(POWER6 3.5/4.2/4.7GHz、2~16コア、2007年発表モデルを名称変更)
      • IBM Power 575(POWER6 4.7GHz、 32~448コア、HPC専用モデル)
      • IBM Power 595(POWER6 5.0GHz、8~64コア)
    • BladeCenter - POWER系プロセッサ搭載のブレードもPower Systemsの一部とされる場合が多い。
      • JS12 Express(POWER6 3.8GHz、2コア)
      • JS21 (PowerPC 970、1~2コア、IBM i はサポートしない)
      • JS22 (POWER6 4.0GHz、4コア)
  • 2010年2月
    • Power Systems - 全てラックマウントモデル[1]
      • IBM Power 750 Express(POWER7 3.0/3.3/3.55GHz、6~32コア)
      • IBM Power 755 (POWER7 3.3 GHz、32コア、HPC専用モデル)
      • IBM Power 770 (POWER7 3.1/3.5 GHz、12~64コア)
      • IBM Power 780 (POWER7 3.86 GHz、8~64コア/TurboCoreモード時 4.14 GHz、最大32コア)
  • 2010年4月
    • BladeCenter - ブレードサーバー
      • PS700(POWER7 3.0GHz、4コア、シングル幅)
      • PS701(POWER7 3.0GHz、8コア、シングル幅)
      • PS702(POWER7 3.0GHz、16コア、ダブル幅)
  • 2010年8月
    • Power Systems - エントリーモデル、ハイエンドモデル[2]
      • IBM Power 710 Express (POWER7 1ソケット、4/6/8コア)
      • IBM Power 720 Express (POWER7 1ソケット、4/6/8コア)
      • IBM Power 730 Express (POWER7 2ソケット、8/12/16コア)
      • IBM Power 740 Express (POWER7 1/2ソケット、4/6/8コア)
      • IBM Power 795 (POWER7 最大32ソケット、最大256コア、フロアスタンドのハイエンドモデル)
  • 2012年10月
    • Power Systems - POWER7+ 搭載モデル。
      • IBM Power 770 (POWER7+ 16ソケット、最大64コア)
      • IBM Power 780 (POWER7+ 16ソケット、最大128コア)

歴史[編集]

なお、Power Systems以前より、System i はPOWERプロセッサを使用し、LPARなどの仮想化技術を共有し、本来のi5/OSに加えてAIXLinuxなどのオペレーティングシステムも同時稼働できていた。Power Systemsからは、更にシリーズのブランド名称が統合された。

参照[編集]

  1. ^ 世界最速の汎用プロセッサー「POWER7」搭載サーバーの発表
  2. ^ 性能が従来の5倍に向上したPOWERハイエンド・サーバー - 業界初1024スレッド同時実行の最上位機から、100万円を切るエントリー機までPOWER7搭載サーバーがフルラインアップに -

関連項目[編集]

外部リンク[編集]