Pootle

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Pootle
開発元 Translate.org.za
最新版 2.1.6 / 2011年4月13日(3年前) (2011-04-13
対応OS クロスプラットフォーム
種別 翻訳支援ツール
ライセンス GPL
公式サイト translate.sourceforge.net
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Pootle は翻訳画面を備えたオンラインの翻訳支援ツールである。ツールは Python で書かれたフリーソフトウェアであり、2004年から Translate.org.za において開発、リリースされている。元々は WordForge プロジェクトの一部であったが、現在は Translate.org.za でメンテナンスされている。

Pootle はフリーの翻訳支援ソフトウェアからの利用を想定しているが、それに限定されてはいない。また、文書の翻訳よりもソフトウェア・アプリケーションの GUI の国際化を行うことを目的として開発されている。Pootle は翻訳作業に関わるファイルの処理に Translate Toolkit を内部で利用している。Translation toolkit を使うことで、Pootle を使ってオフラインで Mozilla FirefoxOpenOffice.org の国際化を行うことができるようになっている。Pootle は翻訳メモリの機能を持っており、また用語の用法の管理や翻訳目標の設定、ユーザー管理ができるようになっている。

Pootle は、翻訳作業の様々な局面で利用することができる。もっとも単純には、サーバーにある翻訳文の統計データを表示することができる。これにより他のユーザーに修正案を示したり、翻訳を修正してレビューに回したりでき、一種のバグ・レポート管理システムとして使うことができる。また多数の翻訳者に担当を割り当てることができ、さらにオフラインで行われた翻訳をまとめ、翻訳作業全体のワークフローを管理することができる。

開発の経緯[編集]

Pootle は、Translate.org.za で始まった CATIA プロジェクトで David Fraser が開発したものが元になっている。それから Translate.org.za 内のいくつもの Translate@thons で使われていたが、2004年12月に最初の公式リリースが発表された。

Pootle という名前は PO-based Online Translation / Localization Engine の略だが、BBC の子供番組 The Flumps に出てくるキャラクタと同じでもある。

Translate.org.za からは様々なバージョンがリリースされたが、2006年に Open Society Institute および International Development Research Centre による WordForge プロジェクトでも開発が行われた。これにより XLIFF 形式がサポートされ、翻訳作業のワークフロー全体を管理するしくみが整備された。これらの機能はバージョン 1.0 で採用された。

Pootle は OpenOffice.org[1]OLPCプロジェクト[2]、その他[3]で利用されている。また Mozilla プロジェクトの翻訳インフラを構築しているVerbatim project でも基盤として採用されている。

開発指針[編集]

Pootle は Translate Toolkit を使ったウェブ・アプリケーションとして設計された。翻訳作業で使うファイルは直接操作され、内部で特にデータベースを使っているわけではない。それが動作速度のボトルネックとされることがあるが、Pootle の設計方針としては、ファイルの先頭に翻訳とその管理のためのレイヤーを想定し、翻訳作業に関わる情報を文書として管理するよう設計された。

Pootle の開発は、既存のソフトウェアを置き換えるためではなく、それまでにない機能を実装することを目指して行われた。そのため Pootle はバージョン管理システムを使って翻訳者の行った作業を直接、管理しているプロジェクトに反映させる。

Pootle はフリーソフトウェアであり、これの利用に当たっては独自に Pootle サーバーを用意してローカルで運用しても構わない。

対応するファイル形式[編集]

Translate Toolkit により、Java や Mozilla の .properties、OpenOffice.org の SDF、HTML、プレーンテキストXLIFFgettext の PO ファイルを扱うことができる。

Pootle それ自体は gettext の PO ファイルと XLIFF に対応している (バージョン 1.0 以降)。

特徴[編集]

  • 翻訳メモリ - オフラインで行われる
  • 翻訳元の言語の切り替え - 翻訳中に、翻訳元でも翻訳先でもない言語から、翻訳文を見る
  • Glossary - 一般的な最新の用語の用法か、プロジェクト固有の用語か、どちらかを選択
  • Goals - 翻訳の目標と、担当を決める
  • Statistics - ワード数のカウントと、文の統計データの表示
  • Suggestions - 担当外の部分に対して意見を行ったり、バグレポートを行う
  • Version control - バージョン管理システムを使った作業進捗の管理
  • User management - 担当者にさまざまな作業内容を割り当てる
  • Translation interface - オンラインで翻訳とレビューを行う
  • Checks - 翻訳品質について 40 以上の項目でチェックを行う

関連項目[編集]

外部リンク[編集]

脚注[編集]