PSI (オウム真理教)
PSI(Perfect Servation Initiation 完全救済イニシエーション)は、オウム真理教の修行の一つ。または、この修行に使用する装置であるヘッドギアそのものを指す。
このヘッドギアはオウム真理教科学技術庁大臣村井秀夫[注 1]の発明品で、教団の説明によると、「ヘッドギアには電極が付いており、麻原彰晃の脳波を再現した数ボルトの電流を流すことで、麻原の脳波と自分の脳波を同調させるもの」といううたい文句であった。以前は電極を直接頭に貼り付けて電流を流していた。
実際は全く効能のないもので、これを着用した信者は一目でオウム真理教信者とわかる姿であり、教団のカルト性を端的に示す象徴にもなった[注 2]。
レンタルは月額10万円、購入の場合100万円という多額の布施が必要であった。当初は、単なる布施集めの道具と考えられてきた。しかし、PSIにはそれ以外の真の目的があったことが後に信者の証言により明らかになる。
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[編集] 使用方法
頭の地肌に何らかの薬品を塗りつけ[1]、ヘッドギアを着用、電源を入れると、額にピリピリと電流が流れて来る[注 3][1]。林郁夫などは、頭部が頂部まで禿げ上がっていた。出家信者は、着用を義務付けられ、独房修行においてはヘッドギアを苦痛のあまりとってしまう信者も続発したため、そうさせないよう手錠がかけられた。PSIの使用によって多くの信者の視力が落ちた。
[編集] もうひとつのPSI、その真の目的
PSIには、ワークをしているときや在家信者が使用する携帯用がよく知られているが、それとは別に出家信者が寝る際やひとりの時に使用するものはコンピューターから直接信号を取っていた。このPSIはAC電源から電流を取り、接続されたコンピューターの画面に麻原の脳波が映し出されていた。信者はその脳波形から、次に強い電流がくるのことが予測できるため、非常な恐怖に襲われる。強いときは爆発するような痛さがあり、眼前に閃光が散る。1994年春頃からは、出家者全員に24時間のPSI着用が義務付けられた。
第6サティアン2階には木組みの3階建ての500人分のベッドが隙間なく作られていた。信者はベッドに寝かされ、すべてのPSIにそれぞれ1台ずつのコンピューターがつながれたいた。3階には100の金属張りの個室がありPSIが無造作に置かれていた。ここにはコンピューターはなく小さな覗き穴があけられ、隣の部屋から監視できるようになっていた。隣室では別の信者がPSIに接続されたパソコンを動かし調整していた。
こうした異常なまでにPSIにこだわる目的は、単に麻原の脳波を信者に同調させるだけではないことは明らかだった。真の目的は、洗脳であった。信者の証言によれば、PSIの使用でぼおっとしたり、記憶に欠落ができることがあった。苫米地英人によれば、これだけ強烈な電気を受けると、記憶が部分的になくなる可能性が高く、そうであれば真の目的は記憶変容、人格変容ではないかと推測された。古い記憶を消し新しい記憶を入れ、全く別人格を作り奴隷化を目指すというものである。この変容にはステップがあり、第1段階、初期変容(アンカーリングに恐怖体験を結びつける)、第2段階、人格変容(人間の価値観、認識を変える)、第3段階、記憶変容(永遠に醒めない催眠サイクルを人工的に作る。例えば「赤いものを青く見える」ように変容させてしまう。)であるという。こうした意識変容プログラムは、6月にはサットヴァレモン(LSD入りジュース)を使用したキリストのイニシエーションへと受け継がれる[2]。
[編集] 脚注
[編集] 注釈
- ^ 村井秀夫はこの業績により正大師に昇格した
- ^ 漫画家小林よしのりは、ゴーマニズム宣言において、ヘッドギアを装備したオウム信者や幹部をよく描いていた
- ^ 造りが非常に粗悪であるため、ヘッドギアを装着した頭部より漫画の様に煙が出ることがよくあった。また、額に電流が流れるが、着用者は「ピリピリ来る程度」と評している。しかし、熱を帯びる為、長時間電源を入れたまま着用し続けると額が焼け爛れ火傷を伴う為、定期的に電源をオフにする信者も多かったと言う(電源のオン・オフは前述の薬品が乾いているとヘッドギア(のLED?)が点滅しなくなり、一見しただけでは判別不能)。一部の熱心な信者は、尊師に帰依したさに長時間電源を入れ続け、自身の額を頭蓋骨迄黒焦げになる程火傷させ、額の手術が必要な程の重傷を負う被害も出てきている
[編集] 出典
[編集] 関連項目
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