PP-19 Bizon
PP-19(銃床を展開した状態) | |
概要 | |
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種類 | 短機関銃 |
製造国 | ロシア |
設計・製造 |
ビクトル・カラシニコフ (ミハイル・カラシニコフの息子) アレクセイ・ドラグノフ (エフゲニー・F・ドラグノフの息子) イズマッシュ社 |
性能 | |
口径 |
7.62mm 9mm |
銃身長 | 240mm |
使用弾薬 |
9x18mmマカロフ弾 7.62x25mmトカレフ弾 9x19mmパラベラム弾 .380ACP弾 |
装弾数 | 53発(スパイラルマガジン、9×19mmパラベラム弾) |
作動方式 |
シンプル・ブローバック方式 クローズドボルト撃発 |
全長 | 660/425mm |
重量 | 2.1kg |
発射速度 | 700発/分 |
PP-19 Bizon(露: ПП-19 Бизон, 英:ビゾン/バイゾン)は、ロシアのイズマッシュ社が製造・販売する短機関銃(Пистолет-пулемёт, 略称:ПП/PP)である。
概要
AK-47以来の信頼性の高い機関部に独特の64発弾倉を装着した特徴を持つ短機関銃であり、1993年にビクトル・カラシニコフ(AKで有名なミハイル・カラシニコフの息子)やアレクセイ・ドラグノフ(ドラグノフ狙撃銃の開発者、エフゲニー・F・ドラグノフの息子)らによって開発された。
なお、愛称のビゾンはロシア語でバイソン(野牛)を意味し、稀に「BISON」と誤記される事もある。
構造
部品の6割をAK-10x系統と共有している。安全装置もAK系と同じ大型のレバーで、上から順にセーフモード・フルオート(表記АВ)・セミオート(表記ОД)となっている。改良型のBizon-2のリアサイトは、50・100・150mの3段階(のゼロイン距離)に切り替え可能。Bizon-3のリアサイトは耳の保護を図ったデザインとなっている。
PP-19の最大の特徴として、「スパイラルマガジン」と称する円筒形の弾倉を銃身と平行に装着していることが挙げられる。この弾倉は、他の短機関銃やアサルトライフルが下部にバナナ型マガジンが突き出しており伏射の障害になりやすいのに対し、コンパクトであると共に他の短機関銃には見られない64発という大容量を達成している。その一方、射撃を続けるうちに重心位置が変化してしまうという欠点もある。弾倉は黒色で、外から確認できる残弾目盛りが4・24・44・64発目の4箇所に打ってある。なお、派生型のPP-19-01では、スパイラルマガジンの代わりに一般的なバナナ型マガジンを使用する。
弾薬は9x18mmマカロフ弾の他、特に貫徹力を重視した7.62x25mmトカレフ弾、輸出向けの9x19mmパラベラム弾・.380ACP弾の各種バリエーションがある。また、銃口に装着できるサプレッサーも供給されている。
歴史
ロシア連邦は1990年代初頭、法執行機関用の銃火器として短機関銃を求めていた。これを受け、1993年に戦術的および技術的要求が制定され、カラシニコフ社はAKシリーズと同様の操作体系を持ったビゾン-1を基に9mm口径短機関銃PP-19 ビゾン-2を開発した。
1996年、ロシア連邦軍はビゾン-2を採用した。弾薬として、より高性能な防弾装備貫通能力を持った7N16(9x18mm徹甲弾)を利用するようになり、これ以降ビゾン-2は様々な派生型を生んだ[1]。
2004年には大幅な改良を施した新製品PP-19-01 ヴィーチャズが開発され、今日でもロシア連邦の官民を問わず様々な派生型が使用されている。さらに、多数の国家に輸出されている[2]。
バリエーション
- PP-19 Bizon
- 円筒形のヘリカルマガジンを装備する。
- PP-19-01 Vityaz
- 一般的なバナナ型マガジンを装備する(9x19mmパラベラム弾のみ)。
登場作品
アニメ
- 『Angel Beats!』
- 第1話および第8話にて、死んだ世界戦線(SSS)のメンバー「TK」が使用。
- 『やわらか戦車』
- 第6話にて、飛行機に乗り込もうとしたテロリストが所持。第10話では、ベイベーが兄者に対して発砲。
ゲーム
- 『Alliance of Valiant Arms』
- 「Bizon PP-19」という名称で、ゲーム内兵科「ポイントマン」の主武器として登場。デフォルトでは装弾数64発の9x18mmマカロフ弾を使用するマガジンを、カスタマイズで装弾数53発の9x19mmパラベラム弾を使用するマガジンに変更可能。
- また、「Bizon Arachne」という名称で強化版をゲーム内ガチャで入手可能。
- 『ARMA 2』
- PP-19と、サプレッサー装備型のPP-19 SDが登場。
- 『Far Cry 3』
- 「BZ19」という名称で登場。サイトやサプレッサーの有無、銃器の色をカスタマイズできる。
- 『MASSIVE ACTION GAME』
- 「ビペラ2」の名称で登場。セイバーのサブマシンガンであり、トップクラスの装弾数を誇る。
- 『OPERATION7』
- ゲームの仕様により様々なカスタムが可能となっている。
- 『Operation Flashpoint: Cold War Crisis』
- 時代設定が1985年であるにも関わらず登場している。ソ連軍陣営の特殊部隊兵科(スペツナズ)で使用可能な短機関銃として、サプレッサー付きのものを使用可能。
- 『Paperman』
- 威力は低めだが、連射力が高いという設定になっている。弾数が50発になっている。現在では調整が入って弱体化されたが、弱体化前は最強武器の一角として猛威を振るっていた。
- 『PLAYERUNKNOWN'S BATTLEGROUNDS』
- 「PP-19 Bizon」という名称で登場。装弾数53発。サイトやマズル、アクセサリーが装着可能。
- 『SOCOM: U.S. Navy SEALs Portable』
- 「BIZON」という名称で登場。
- 『WarRock』
- 「BIZON」という名称で登場。AIパッケージで購入できる。
- 『ゴーストリコン フューチャーソルジャー』
- 「PP19」という名称で登場。ロシア軍特殊部隊「ボダーク」の短機関銃である。装弾数64発。
- 『コール オブ デューティシリーズ』
- 『サイフォンフィルター』
- 「BIZ-2」の名称で登場する。
- 『ソードアート・オンライン フェイタル・バレット』
- サプレッサー仕様が「スパイラルシャドウ」の名称で登場。放熱孔の数と位置が異なる架空銃である。レインが使用する。
- 『バイオハザード7 レジデント イービル』
- 「マシンガンP19」の名称で登場する。
- 『バトルフィールドシリーズ』
- 『フリーダム・ファイターズ』
- 「サブマシンガン」という名称で登場。見た目はPP-19 Bizonであるが、装弾数が40発になっている。
- 『メタルギアソリッド4』
- ドレビンショップで購入可能。
脚注
関連項目
外部リンク
- BIZON Submachine Guns - ロシアの銃器解説サイト。Bizonの説明が詳しい(英語)