onちゃん

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

これはこのページの過去の版です。郎太 (会話 | 投稿記録) による 2021年1月30日 (土) 16:16個人設定で未設定ならUTC)時点の版 (→‎主要な活動)であり、現在の版とは大きく異なる場合があります。

onちゃん
onちゃん(HTB旧本社屋局内)
対象
分類 テレビ局のマスコットキャラクター
モチーフ 宇宙人
指定日 1997年
指定者 北海道テレビ放送株式会社
公式サイト https://www.htb.co.jp/onchan/
テンプレートを表示
HTBの取材ヘリには、ビデオカメラを持ったonちゃんがペイントされている。

onちゃん(オンちゃん)は、北海道テレビ放送(HTB)で1997年から使用されているマスコットキャラクター

概要

「パレード星」からやって来たパレード星人という設定で、黄色い球体を押し潰したような体に手足と口、そして右が「o」、左が「n」の目が特徴。小さな帽子を被ることもある。

全国のデザイン会社などの間で行ったコンペの結果、札幌のデザイン事務所がデザインしたキャラクターに決定し、1997年12月1日に正式登場。当初は「onパレードHTB」と題した開局30周年記念キャンペーンにおけるキャラクターとして、1年間限定暫定的な登板になる予定だったが、1998年に同局の番組『水曜どうでしょう』で、出演者の安田顕がonちゃんの着ぐるみスーツアクターになって以来大ブレイクし[注 1]、同番組が全国で放送されると瞬く間に全国的な知名度を得るまでに成長した。

『水曜どうでしょう』内でonちゃんとして話す場合、オ段(おこそとのほもよろを)などが「オン」になるほか、語尾に「オン」がつく場合が多い。これらは後に『ユメミル、アニメ「onちゃん」』でも反映されているほか、サブタイトルの語尾に「オン」がついている。以下に例を挙げる。

  • おはようございます→オンはようございます
  • おやすみなさい→オンやすみなさい
    • この2つは、HTB放送開始・終了時の局名告知でonちゃんではなくアナウンサーによってアナウンスされる。
  • こんばんは→オンばんは
  • 今週から四国八十八ヶ所お遍路の旅がスタートいたします→オン週から四国八十八ヶ所オン遍路の旅がスターオンいたしますオン
  • おめでとうございます→オンめでとうございます
  • お楽しみに→オン楽しみに
  • おしらせ→オンしらせ(onちゃんの公式ブログ“おんぶろ”で使用されている)
  • お疲れ様です→オン疲れ様です

地上デジタル放送の受信機表示アイコンでも「onちゃん」のマークを使用している(ウォーターマークは局のロゴマークを使用)。

好き嫌い

好きなものは、食べ物ではチーズとうもろこしである。但し、『水曜どうでしょう』内では塩辛も好物だと発言している(安田が「簡易onちゃん」で酒を飲んだ状態で発言)。

反対に苦手なものはカラスと、何かとonちゃんを叩きつける大泉洋である。

また、簡易onちゃん装備状態の安田が「シェフ大泉 クリスマス・パーティー」でシェフ大泉が焼いた半生のエビの頭を食べたのが原因で、アレルギーを起こしてダウンしたこともあって、エビも食べられないという設定が追加された。

主要な活動

CI活動

HTB本社・初代社屋屋上の
初代「onちゃんオブジェ」
HTB本社・初代社屋屋上の
2代目「onちゃんオブジェ」

HTBの本社社屋には大型の「onちゃんオブジェ」が飾られている。初代オブジェは1998年7月11日から、札幌市豊平区平岸にある当時の本社社屋(以下、初代社屋)の屋上に飾られていた。2007年11月24日には、デビュー10周年を迎えた記念として2代目オブジェにリニューアルされた。

この「大型onちゃん」はHTBが関わる重大イベントの際には化粧直しがされることがあった。HTB創立35周年事業の一環で行われた「水曜天幕團『蟹頭十郎太』」公演時には、「大型onちゃん」は期間限定でちょんまげ仕様になった、また「水曜どうでしょう祭 UNITE2005」開催時にはねじり鉢巻に団扇というお祭り仕様になった。2007年12月のリニューアルに際しては、横には地上波デジタル放送のリモコンキーIDである「6」のオブジェも一緒に置かれるようになった。

南平岸駅から初代社屋に向かう道路の脇にある電柱には、onちゃんと共に「ユメミル、チカラHTB 交通安全」と書かれた広告が取り付けられていた。

HTBの地上デジタル放送は6チャンネルとなったことから、「onちゃん 6チャン HTB」のキャッチフレーズが5秒のステブレで放送されている。

2018年9月17日にHTB本社が札幌市中央区さっぽろ創世スクエアに移転することに伴い、それに先駆ける形で同年5月に3代目オブジェが登場した。2代目onちゃんは本社移転後も取り外されずに残っており、2020年11月現在でも見ることができ、新社屋の3代目と共存している。

アニメ

onちゃん(HTV新社屋)
onちゃん(HTB新社屋)

番組宣伝

onちゃんのぬいぐるみは、HTBで放送されるテレビ朝日のドラマや『報道ステーション』などの全国ネットの番組の北海道向け番宣CMにおいて、番組の出演者がぬいぐるみを持って「○○(番組名)は、HTB!」と言うのがお約束となっている。一時期『スーパーモーニング』の番組セットにonちゃんのぬいぐるみが置かれていたこともあった。

グッズ展開

HTBよってぬいぐるみをはじめとした各種グッズが販売されており、1999年に西村食品工業から販売された『onちゃんどら焼き』は他企業との初めてのタイアップ商品となっている。現在、onちゃんグッズはHTBの1階ロビーや札幌地下街・ポールタウンのHTBコーナー、そのほか道内のonちゃんグッズ取扱店で購入することが可能。また、道外でもびっくりドンキーなどでも一部取り扱っている他、HTBオンラインショップでも購入できる。

  • オーキッドシード(販売元はグッドスマイルカンパニー)がねんどろいどシリーズとして初フィギュア化。2009年8月27日に発売された。付属品としてペットの「ぐち」や『水曜どうでしょう』で「釣りバカ対決」をやった時の大漁旗などが付いている。『月刊ホビージャパン』の紹介記事では、『水曜どうでしょう』をイメージしてか初音ミクに飛び蹴りを食らっていた。
  • 2014年6月発売の「一番くじ 水曜どうでしょう」(ローソンで販売) の「D賞」が「onちゃん ぬいぐるみパスケース」だった。
    • 2015年1月発売の「一番くじ 水曜どうでしょう おみまいするぞ!」(ローソンで販売)の「ラストワン賞」が「ペコペコonちゃん」(エアー抜け状態の再現ぬいぐるみ)である。
札幌ドーム (2009年)

札幌ドームとのタイアップ

札幌ドームの一塁寄り内野バックネット側上部にHTBが広告を出しており、4枚に渡ってonちゃんのイラストが大きく描かれているが、ほぼ真上の位置にあることからテレビ放送などで映る機会は少ない。コナミから発売されている野球ゲーム『実況パワフルプロ野球』や『プロ野球スピリッツ』でも広告は再現されている。

ファイターズとのタイアップ

北海道大学との産学連携協定

2017年4月、HTBと北海道大学との連携協定により、北海道大学に「特別学生」として「入学」。

onちゃんおはなし隊

HTBのアナウンサーが、幼稚園や各種施設などを訪問して絵本や紙芝居の「読み聞かせ」を行う活動に対して名付けられた名称。2005年7月に第1回が行われ、以後年に十数回程度のペースで実施されている。2019年には第18回ANNアナウンサー賞特別賞を受賞した。

onちゃんの仲間とライバル

詳細はonちゃんの仲間を参照。

onちゃんDVD

2004年11月24日に発売されたDVD[1][2]。以下の内容が収録されている。

  • 長編アニメ『onちゃん夢パワー大冒険!』 - 本編に加え鈴井と大泉のアテレコ風景、主題歌を歌うコブクロ出演のテレビCMも収録。
  • onちゃんアニメいっぱい - 木藤玲子がonちゃんの声を務めるミニアニメ。ブラックnoちゃんの声を大泉洋、博士役を水曜どうでしょうディレクター藤村忠寿、助手の声を同じく嬉野雅道が担当。
  • onちゃん音頭 - 『いばらのもり』の企画で制作。着ぐるみバージョンのみ。顔は見えないが着ぐるみの中には大泉洋、安田顕、森崎博之が入っている。
  • onちゃんと仲間たち - 16キャラクターの紹介
  • onちゃん出演中 - 『水曜どうでしょう』と『ハナタレナックス』に登場したonちゃん着ぐるみの出演シーン
  • おはようonちゃん・おやすみonちゃん - 放送開始・終了時、あるいは『テレビ文字ニュース』や『朝までファイターズ』の開始前と終了後にアニメーション形式で放送されているもの。ただし、音楽とonちゃんのセリフはDVDオリジナルとなっているため、実際の放送で流れているナレーション・音楽とは若干異なっている。オープニング・エンディングは1999年6月から2003年4月まで放送されていたものと2003年5月から2006年5月まで放送されていたもの〈作成当時は「現在放送中」と表記していた〉の2つのバージョンを収録

初代マスコットキャラ「くん太」

かつて、HTBでは1979年8月1日に誕生した、テレビカメラを担いだヒグマの「くん太くん」というマスコットキャラクターが存在していた。名前は、当時テレビ朝日系で放送され高視聴率を挙げた海外ドラマ『ルーツ』の主人公「クンタ・キンテ英語版」に由来する。くん太は放送局マスコットのパイオニア的存在として、朝日放送制作のテレビアニメ『こぐまのミーシャ』の第18話「くん太くん村へくる」にゲスト出演する[注 2]など広く利用されたが、80年代前半のうちに自然と出演機会が減り、忘れられていった。

当時制作された営業用の着ぐるみは長く放置されていたが、2000年に同局で制作された深夜番組『いばらのもり』の企画でこの着ぐるみを流用、中に入った森崎博之の姓から「もん太」と改名し「く」の字部分にビニールテープで2本線を足して「も」と表記、着ぐるみの下半身は行方不明だったため白色のタイツで代用して再登場した。以降も同番組の企画で「onちゃん音頭」が制作され、onちゃん・noちゃんとともに出演しHTBの天気予報等の背景映像として放映された。

その後無事に下半身が発見され、「くん太」として再登場するも、「もん太」の字はそのまま残されている[3]。2007年にonちゃんのウェブサイト「onちゃんのページ」内の日記「Go!Go!onちゃん」で、先輩マスコットとして初対面する写真が紹介されたのを皮切りに、同年11月3日放送の『ナイトonチャンネル』、2008年8月30日の同局開局40周年記念イベントにも出演し、主に30代以上の往年のファンを喜ばせた。また、同時期の放送開始映像と放送終了時映像にもくん太が登場していた。

40周年の再登場以後、普段はHTBの社屋で「冬眠」しているが、時折目覚めて社内やイベントなどに姿を現し、onちゃんとも共演している。onちゃんは、くん太を「先輩」と慕っている。[4]さっぽろ創世スクエアの現社屋から放送を開始した2018年9月17日に放送された『創世スクエア移転初放送!新たな歴史をここから』では、onちゃんに続いてワンカットだけ、くん太のイラストが登場している。2020年4月1日には、onちゃん公式Twitterアカウントがエイプリルフール企画として「くん太」名義となりアイコンもくん太の写真に変更された[5][6]

他局のライバル

脚注

注釈

  1. ^ 同局でかつて放送していた深夜番組「いばらのもり」第25回で、大泉が「安田が(onちゃんの)中に入って、殴られたから人気が出た」という趣旨の発言をし、安田も同意している。
  2. ^ この時は青木和代が声を演じた。

出典

外部リンク