iPhone OS

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OS X iPhone から転送)

iPhone OS(OS X iPhone)とは、アップルスマートフォンであるiPhoneや、デジタルメディアプレーヤのiPod touchに搭載されているオペレーティングシステム

目次

[編集] 概要

Mac OS X v10.5開発プロジェクトから派生して開発された、iPhoneおよびiPod Touch の専用OSである。カーネル(XNU)の上に、Cocoa TouchCore Animationといったアプリケーションフレームワークが載っているなど、Mac OS Xに似た構成になっている。マルチタッチパネル、加速度センサなどを生かした、従来の携帯電話にはない特徴的なユーザインターフェイスで注目を集めている。

当初はユーザによるアプリケーションの追加は認められていなかったが、2008年6月よりSDKが整備され、App Storeで自由にアプリケーションを追加できるようになっている。iPhone SDKの登場により、Cocoaフレームワークと開発言語としてのObjective-Cが改めて注目されることとなった。iPhoneはJava仮想マシンCarbonを搭載しておらず、iPhone向けネイティブアプリケーションの開発にはObjective-Cの習得が必須となる[1]。カーネルはマルチタスク対応だが、バッテリやメモリ容量の制約から、1度に起動するアプリケーションは1つに限定されている[2]

[編集] アプリケーションソフトウェア

iPhone/iPod touch用のサードパーティアプリケーションApp Store経由で配布・販売されている。

当初はセキュリティ上の理由から、Webベースのアプリケーションのみが認められていた[3]。しかし、2008年6月からは開発者にネイティブアプリケーションソフトウェア開発キット(SDK)が提供され、iPhone 3Gの発売(同年7月)と同時にApp Store経由でのサードパーティアプリケーション配布が開始された。

[編集] SDK

iPhone OSの SDK は以下のコンポーネントを含む[4]

Cocoa Touch
マルチタッチ機能の制御、加速度センサ、View hierarchy、言語サポートカメラ
メディアコンポーネント
OpenAL、オーディオと録音、ビデオフォーマットおよびイメージフォーマットのサポート、QuartzCore AnimationOpenGL ES
Core Services
ネットワークサポート、アドレスブック、SQLite データベース、スレッド、Core Location
カーネル
TCP/IPソケット、パワーマネージメント、ファイルシステム

[編集] バージョン

[編集] iPhone 2.1

2008年9月12日配布開始。改良点は、

  • 通話発信時のエラーと通話中のエラーによる回線切断の発生頻度の減少
  • ほとんどのユーザを対象としたバッテリー寿命の劇的な向上
  • iTunesへのバックアップの所要時間の劇的な減少
  • メールの信頼性の向上(特にPOPおよびExchangeアカウントのメールフェッチ時)
  • 他社製アプリケーションのインストールの速度の向上
  • 他社製アプリケーションが多数インストールされている場合にハングおよびクラッシュを生じる問題の修正
  • SMSのパフォーマンスの向上
  • アドレスデータの読み込みおよび検索速度の向上
  • 3G信号強度表示の正確性の向上
  • SMSの着信音繰り返し機能(2回まで追加可能)
  • パスコード入力に10回失敗後のデータ消去オプション
  • Geniusプレイリストの作成機能

など。他のアップデートとして新たな日本語連文節変換に相当する機能が確認されている[5]

[編集] iPhone 2.2

2008年11月21日配布開始。改良点は、

  • 絵文字機能をサポート
  • マップ機能を強化
  • Google ストリートビュー
  • 公共交通機関および徒歩による経路情報
  • ドロップされたピンの住所を表示
  • メールによる位置情報の共有
  • メール機能を強化
  • スケジュールによるメールのフェッチに関する原因が特定された問題を修正
  • 横幅の長い HTML メールのフォーマットが向上
  • Safari の安定性およびパフォーマンスが向上
  • Podcast の iTunes アプリケーション(Wi-Fi および携帯電話ネットワーク経由)でのダウンロード
  • 通話着信時のエラーおよび回線切断の発生頻度が減少
  • Visual Voicemail メッセージの音質が向上
  • いずれかのホーム画面表示時にホームボタンを押すと、最初のホーム画面に移動
  • キーボード設定の自動修正機能のオン/オフ設定
  • セキュリティアップデート[6]

など。

[編集] iPhone 2.2.1

2009年1月27日配布開始。改良点は、

  • Safari の全般的な安定性が向上
  • メールから保存された画像の一部がカメラロールで正しく表示されない問題を修正

[編集] iPhone 3.0

2009年6月18日日本時間午前2時配布開始。iPhoneからのアップデートは無料だが、iPod Touchからのアップデートは1200円の有料である。変更点は、

  • MMS
  • テキスト及び画像の コピー/カット&ペースト
  • デザリング機能によりUSB接続・Bluetoothによるモデムとして利用可能
  • A2DP対応。ステレオ音声のワイヤレスヘッドフォンで音楽が楽しめるようになる
  • Bonjourによるゼロ・コンフィギュレーションネットワーク対応。無線LANへの自動ログイン
  • Bluetoothによる他のiPhoneとのP2P接続
  • カレンダーのCalDAV対応
  • 本体を振ることでシャッフル再生に切り替わる「shake to shuffle」機能
  • すべてのアプリケーションで、横画面(ランドスケープモード)での入力をサポート
  • Spotlight搭載
  • サードパーティのアプリケーションから音楽ライブラリへのアクセス、周辺機器のコントロールが可能に
  • メモの同期、ボイスメモ機能
  • アプリケーションからのプッシュ型通知機能(Push Notification Service)
  • GoogleストリートビューにiPod touchも対応
  • 絵文字が全てのアプリケーションで利用可能になり、iPod touchも対応
  • Voice memo対応

などを含む、100以上の機能が搭載される。

[編集] 脚注

  1. ^ ただし、Mac OS XのCocoaと同様、Objective-CにCやC++を混在させたり、CやC++で記述されたライブラリを呼び出して利用することが可能。
  2. ^ "Some background on background processes" (2008-01-11). 2009-05-10 閲覧。
  3. ^ 中田 敦 (2007-01-10). "「Apple TV」「iPhone」担当バイス・プレジデントとの一問一答--Macworldより". ITpro. 2007年12月4日 閲覧。
  4. ^ Arnold, Kim (2008-03-06). "Apple Releases iPhone SDK, Demos Spore, Instant Messaging". MacRumors.com. 2008-03-10 閲覧。
  5. ^ 白根雅彦 (2008-09-12). "アップル、iPhoneの最新ファームウェア「2.1」を公開". ケータイWatch. 2008年9月16日 閲覧。
  6. ^ About the security content of iPhone OS 2.2 and iPhone OS for iPod touch 2.2

[編集] 関連項目