オリジナル・ラヴ

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

ORIGINAL LOVE から転送)
オリジナル・ラヴ
ORIGINAL LOVE
基本情報
別名 OL
出身地 日本
ジャンル ロック
ソウルミュージック
ジャズ
活動期間 1986年 -
レーベル 東芝EMI
1991年 - 1995年
ポニーキャニオン
(1995年 - )
公式サイト ORIGINAL LOVE SITE
メンバー
田島貴男
ボーカルギターピアノサックス
旧メンバー
秋山幸広ドラムス
1986年 - 1990年
小里誠ベース
(1986年-1990年)
村山孝志 (ギター)
(1986年 - 1993年
宮田繁男 (ドラムス)
(1990年 - 1993年)
木原龍太郎キーボード
(1990年 - 1995年
森宣之 (サックス)
(1990年 - 1993年)
小松秀行 (ベース)
(1993年-1995年)
  

オリジナル・ラヴ(ORIGINAL LOVE)は、日本音楽グループである。

デビュー当時は5人のバンド形態であったが、現在は田島貴男ソロユニットである。

略称は「OL」(オーエル)。以前から一般的な略称だった「ジナラヴ」「オリラヴ」は、本人が使用禁止を呼びかけている。

目次

[編集] 音楽性

[編集] 概要

ロックソウルパンクブルースジャズなどの洋楽を中心とした幅広いルーツを持つポップスである。田島貴男の膨大な音楽知識に裏打ちされたアレンジと、さらに大量の読書量に支えられた作詞とで、粗製濫造に陥らない高い完成度の作品を、1年にアルバム1枚のペースを保ちながら生み出している。

表面的な音楽性の振れ幅は非常に大きい。メジャーデビュー前は、ネオGSポストパンクギターポップなどと括られる(『Original Love』)。メジャーデビュー前後では、クラブサウンドに接近、ニューソウル再評価の流れに乗ったり、またアシッドジャズをいち早く取り入れたりする((『LOVE! LOVE! & LOVE!』~『EYES』)。「接吻」「プライマル」のヒットにより「バラード歌手」としてのレッテルが貼られていた頃も、アルバムではブラジル音楽(『風の歌を聴け』)、スワンプ(『Rainbow Race』)、民族音楽(『DESIRE』)などに傾倒する。ソロユニットとなってからは生音中心のバンドを一旦棚上げし「機材」に接近(『ELEVEN GRAFFITI』)、シカゴ音響派などのサウンドに影響を受ける(『L』)。ついにはターンテーブルをフィーチャーしたバンドとなり、オルタナティブ的なミクスチャーまで行きついてしまう(『XL』『ビッグクランチ』)。その後、一転してアコースティックジャズバンドに“回帰”(『ムーンストーン』)。近作ではブギースカ昭和歌謡の影響が強い(『踊る太陽』『街男 街女』)。

このように、アルバムごとに音楽性が目まぐるしく変化するのがオリジナル・ラヴの特徴である。アルバム数枚を聴いた限りでは、音楽性の全容は掴みづらいといえよう。一般的には、ジャズ、ソウルを日本的なR&Bとして昇華していた、2ndアルバム『結晶』から5thアルバム『Rainbow Race』にかけての「おしゃれで先進的でかっこいいイメージ」が定着していると思われる。

上述のようなアルバム主体のマニアックな音楽性を持つ一方で、「接吻」「朝日のあたる道」「プライマル」などのヒットメーカーとしての一面も併せ持つ。田島貴男をピチカート・ファイヴに勧誘した小西康陽は、この才能をいち早く見抜いた人物であり、フロントマンとしてよりもコンポーザーとして田島を誘ったそうである。

[編集] 影響

フリッパーズ・ギター小山田圭吾小沢健二はデビュー前のオリジナル・ラヴの熱烈なファンであり、彼らの楽曲への影響力も強い。田島をして「自分のデビュー前にフォロワーが出てしまった」と言わしめたほどである(フリッパーズ・ギターのデビューは1989年)。 堅実な作風は他のミュージシャンからの信望が厚く、いわゆる「ミュージシャンズ・ミュージシャン」の立場にある。サンボマスターなど、大きく影響を受けた若手ミュージシャンも台頭しつつある。「プライマル」がヒットした頃、桑田佳祐はラジオで「今一番好きな曲」と語ったことがある。

[編集] 渋谷系としてのオリジナル・ラヴ

1990年代には、ピチカート・ファイヴ、フリッパーズ・ギターと並び、渋谷系の代表格と言われた。両者との関連性、雑食的な音楽性からしても渋谷系と括られるのは頷けるものがあるのだが、当人は渋谷系と呼ばれることを嫌っていた。1994年7月のライブでは「俺は渋谷系じゃない、甘美系だ」と叫び、話題を振りまいた。しかし、ムーヴメントから時間の経っている現在では、そう呼ばれることを特に気にかけていない。

[編集] メンバー

過去から現在までのほとんどの曲を作詞作曲編曲プロデュース

[編集] 過去の正式メンバー

  • 秋山幸広(あきやま ゆきひろ) ドラムス 結成~1990年。
  • 小里誠(おり まこと)1965年3月13日生まれ ベース 結成~1990年。脱退後ザ・コレクターズへ移籍。
  • 村山孝志(むらやま たかし)1965年2月13日生まれ ギター 結成~1993年。脱退後ファースト・インプレッションを結成。オリジナル・ラヴ時代からミュージシャンと塾講師の二足のわらじで活動していたが、ファースト・インプレッションの活動休止(のち正式解散)を機に音楽活動を事実上停止、現在、河合塾の人気古文講師。
  • 宮田繁男(みやた しげお) ドラムス 1990年~1993年。ピチカート・ファイヴのサポートメンバーより加入。脱退後、ファースト・インプレッションを結成。そのかたわらスタジオ・ミュージシャンとして数多くのセッションに参加。
  • 木原龍太郎(きはら りゅうたろう) キーボード作詞 1990年~1995年。ブルー・トニックより加入。脱退後、「キハラ龍太郎」名義でプロデューサーとして活躍。
  • 森宣之(もり のぶゆき) サックス 1990年~1993年。脱退後、アレンジャーとして活躍。シャ乱Qのヒット曲「ズルい女」のホーンアレンジは森によるものである(1995年の第37回日本レコード大賞で編曲賞を受賞)。
  • 小松秀行(こまつ ひでゆき) ベース 1993年~1995年。オーディションで加入。プロのミュージシャンとしての活動はオリジナル・ラヴが最初であった。脱退後、スタジオ・ミュージシャン、プロデューサーとして活躍。

[編集] 主なサポートメンバー

  • 井上トミオ(いのうえ とみお) ベース 1990~1992年。ルースターズのオリジナル・メンバー。木原龍太郎と同じくブルートニックにも在籍していた。1stアルバムおよび2ndアルバムのレコーディングにも参加。
  • 中山努(なかやま つとむ) キーボード 1991年および1996~7年。ピチカート・ファイヴSONY時代のサポートメンバー。
  • 三沢またろう(みさわ またろう) パーカッション 1992~1997年。コーラス、作・編曲でも支える。『EYES』・『風の歌を聴け』・『Rainbow Race』・『Desire』・『ELEVEN GRAFFITI』のレコーディングに参加。佐野・小松と並んで1990年代後半の絶頂期を支えた代表的メンバー。米米CLUBにも参加している。
  • 佐野康夫(さの やすお) ドラムス 1994年~。
  • 沖山優司(おきやま ゆうじ) ベース 1993年および1995年~2000年。元ジューシィ・フルーツ近田春夫率いるビブラストーンのメンバーでもあった。『EYES』のレコーディングにも参加。
  • KYON(きょん) キーボード 1995年。元ボ・ガンボス。『DESIRE』のレコーディングにも参加。
  • 松本健一(まつもと けんいち) サックス 1993年~。
  • 西海孝(にしうみ たかし) ギター 1995年~1999年。
  • リクオ(りくお) キーボード 1995年~1997年。
  • 木暮晋也(こぐれ しんや) ギター 1999年~。ヒックスヴィル。田島貴男の高校時代からの友人。
  • L?K?O(えるけーおー) ターンテーブル 1998年~2003年。『ビッグクランチ』では共同プロデュース。
  • 小島徹也(こじま てつや) ドラムス 1994年~1998年。
  • 平井直樹(ひらい なおき) ドラムス 1999年~2002年。
  • 鹿島達也(かしま たつや) ベース 2001年~。

[編集] 来歴

  • 1986年 レッドカーテン結成。
  • 1987年 改称して現名称オリジナル・ラヴになる。バンド名はアメリカのニュー・ウェイヴバンド、The Feeliesの曲名に由来している。
  • 1988年 アルバム『ORIGINAL LOVE』(インディーズ盤)をリリース。田島貴男がピチカート・ファイヴに加入。オリジナル・ラヴの活動は停止せず、ライヴを中心に並行して活動。
  • 1990年 田島がピチカート・ファイヴを脱退。メジャーデビューに向け、メンバーチェンジを行う(秋山、小里が脱退、オーディションにより宮田、木原、森が加入)。
  • 1991年 東芝EMIよりメジャーデビュー。シングル「DEEP FRENCH KISS」は8cmシングルと同時に、当時の日本の音楽界では珍しい12cmマキシシングルもリリース。またデビューアルバム『LOVE! LOVE! & LOVE!』も、新人としては異例の2枚組だった。同作品は第33回日本レコード大賞最優秀アルバム・ニュー・アーティスト賞を受賞。
  • 1991年11月20日 2ndシングル『月の裏で会いましょう』リリース。フジテレビ系ドラマ「BANANACHIPSLOVE」主題歌。 同ドラマは深夜枠ながら先進的な映像と音楽が話題となった番組で、この頃から「おしゃれ」な方々の必聴アーティストとなる。アナログ盤やリミックス盤も積極的にリリースして、クラブシーンにも欠かせない存在となる。
  • 1993年 メンバーチェンジ(小松加入により6人、後に森脱退で再び5人)。「接吻 -KISS-」が日本テレビ系土曜グランド劇場「大人のキス」主題歌となり、ブレイク。年末に村山、宮田が脱退し3人となる。
  • 1994年 6月27日 アルバム『風の歌を聴け』リリース。オリコンチャートで初登場1位を記録。
  • 1995年 ポニーキャニオンへ移籍。夏ツアー後、木原、小松の脱退により、田島貴男ソロユニットとなる。
  • 1996年 『プライマル』が日本テレビ系ドラマ『オンリー・ユー愛されて』主題歌となる。オリコンチャート初登場5位を記録。80万枚を超えるヒットとなった。これ以後、「オリジナル・ラヴ=バラード」というイメージが広く定着してしまい、本来の田島貴男の雑食性のある音楽性とのギャップに苦しむこととなる。
  • 1999年 『STARS』をリリース。(フジテレビ系ドラマ「リング~ 最終章~」主題歌)
  • 2001年 ピチカート・ファイヴの解散ライブ「DON'T CRY NO TEARS NO FEARS COMIN YOUR WAY PIZZICATO FIVE」に出演。久々にピチカートの面々と同じ舞台に上がる。
  • 2001年 東京スカパラダイスオーケストラ『めくれたオレンジ』(KIRIN缶チューハイ「氷結果汁」CMソング)にゲストボーカルとして参加。スカパラとは旧知の仲であり、デビュー前にはライブで何度か共演している(デビューアルバムのスペシャルサンクスの欄にも登場している)。
  • 2002年 田島貴男が『時のないホテル』で松任谷由実 30周年記念カバー・アルバム『Queen's Fellows: Yuming 30th anniversary cover album』に参加。
  • 2003年 11th アルバム『踊る太陽』、MAXI SINGLE『美貌の罠』(フジテレビ『クイズ・ポーカーフェイス』エンディングテーマ) リリース。
  • 2003年 田島貴男がプロデュースしたbirdのアルバム『DOUBLE CHANCE』が発売。
  • 2004年 RISING SUN ROCK FESTIVAL 2004 in EZO のメインステージの大トリを務める。
  • 2004年 9月23日 田島貴男がプロデュースしたbirdのアルバム『vacation』が発売。
  • 2004年 12th アルバム『街男 街女』 リリース。
  • 2004年 松任谷由実のアルバム『VIVA! 6×7』の『太陽の逃亡者』に、ゲスト・ヴォーカルとして参加。
  • 2004年 11月24日~ 「ほぼ日刊イトイ新聞」で「田島貴男2004年 オレの5大ニュース(予定)」が連載開始。
  • 2005年 11月30日~ 「ほぼ日刊イトイ新聞」で「帰ってきた! 田島貴男の2005年 オレの5大ニュース(予定)」が連載開始。
  • 2006年1月18日 13th アルバム『キングスロード』 リリース。 洋楽カヴァーアルバムで、訳詞も田島自身でおこなう。
  • 2006年 大阪城ホールにて、1966年生まれのアーティストが集まる『ROOTS 66 ~DON'T TRUST OVER 40~』に出演。ソウル・フラワー・ユニオンの中川敬と意気投合する。
  • 2006年 日本テレビにて世界初公開された岡本太郎作の巨大壁画『明日の神話』除幕イベント「神話 LIVE」に出演。
  • 2006年10月18日 岡本太郎作巨大壁画と同名タイトルのMAXI SINGLE『明日の神話』をリリース。
  • 2006年12月6日 14th アルバム『東京 飛行』 リリース。

[編集] 作品

[編集] シングル

  1. DEEP FRENCH KISS (1991年6月14日)
  2. 月の裏で会いましょう -Let's go to the darkside of the moon- (1991年11月20日)
  3. ヴィーナス (1992年4月8日)
  4. サンシャイン ロマンス (1993年5月7日)
  5. 接吻 (1993年11月10日)
  6. 朝日のあたる道 (1994年4月27日)
  7. 夢を見る人 (1995年4月28日)
  8. プライマル (1996年2月5日)
  9. Words of Love (1996年6月5日)
  10. GOOD MORINING GOOD MORINING (1997年5月16日)
  11. ディア・ベイビー (1998年2月18日)
  12. 宝島 (1998年5月20日)
  13. Crazy Love (1998年9月2日)
  14. STARS (1999年2月3日)
    以後のシングルは12cmマキシシングル
  15. 冒険王 (1999年7月16日)
  16. R&R (2000年7月19日)
  17. 夜行性/アダルト・オンリー (2002年1月17日) – 両A面シングル
  18. 恋の彗星 (2002年11月20日)
  19. Tender Love (2003年3月19日)
  20. 美貌の罠 (2003年6月18日)
  21. 沈黙の薔薇 (2004年7月22日)
  22. 恋の片道切符/青い鳥 (2005年11月16日) – 両A面シングル
  23. 明日の神話 (2006年10月18日)

[編集] その他のシングル

  1. DEEP FRENCH KISS (1991年6月14日)
    • 限定マキシシングル。
  2. Winter's Tale 〜冬物語〜 (1992年11月4日)
  3. 夜をぶっとばせ (1995年4月26日)
    • 田島貴男非公認作品

[編集] アルバム

  1. ORIGINAL LOVE (1988年8月) – インディーズ
  2. LOVE! LOVE! & LOVE! (1991年7月12日) – 2枚組
  3. 結晶 SOUL LIBERATION (1992年5月1日)
  4. EYES (1993年6月18日)
  5. 風の歌を聴け (1994年6月27日)
  6. RAINBOW RACE (1995年5月17日)
  7. Desire (1996年7月19日)
  8. ELEVEN GRAFFITI (1997年7月2日)
  9. L (1998年9月18日)
  10. ビッグクランチ (2000年8月2日)
  11. ムーンストーン (2002年3月20日)
  12. 踊る太陽 (2003年6月18日)
  13. 街男 街女 (2004年10月27日)
  14. キングスロード (2006年1月18日) – カヴァーアルバム
  15. 東京 飛行 (2006年12月6日)

[編集] ベストアルバム・コンピレーション

  1. SESSIONS (1992年8月26日) – リミックスアルバム
  2. SUNNY SIDE OF ORIGINAL LOVE (1993年12月8日) – ベストアルバム
  3. 変身 (1999年3月17日) – ベストアルバム
  4. 変身セット (1999年3月17日) – 限定ボックス・セット
  5. XL (1999年4月21日) – ライブ&リミックスアルバム

[編集] 映像作品

  1. UNCHAINED (1994年9月7日)
  2. Original Love Tour 1996 Live at AKASAKA BLITZ (1997年4月) – ファンクラブ限定
  3. TV-Rex (1997年9月19日)
  4. Love, Sick, Devil (1998年10月7日)
  5. FIREWALKING (1999年12月) – ファンクラブ & ウェブサイト限定
  6. 太陽に吠えろ (2000年8月2日)

[編集] オムニバス参加アルバム

  1. les enfants II (1989年2月25日)
    • “21世紀の子供たちに捧げるスタンダード集”をコンセプトに作られたインストゥルメンタル・アルバムのシリーズ第二集。M-1「YOU MAKE ME FEEL BRAND NEW」をカヴァー。
  2. 戦争に反対する唯一の手段は。– ピチカート・ファイヴのうたとことば (2002年3月27日)
  3. HAPPY END PARADE〜tribute to はっぴいえんど〜 (2002年5月22日)

[編集] その他のアルバム

田島貴男非監修・東芝EMIからのアルバム

  1. The Very Best of ORIGINAL LOVE (1995年4月28日) – ベストアルバム
  2. WILD LIFE (1995年6月28日) – レアテイク集
  3. SUMMER LOVE (1995年7月26日) – コンピレーション
  4. COLOR CHIPS (1995年12月13日) – ボックス・セット
  5. SINGLES BACK TO 1991-1995 (1996年12月11日) – シングル集
  6. 2000 BEST オリジナル・ラヴベスト (2000年6月20日) – ベストアルバム
  7. early complete (2003年6月20日) – ベスト&レアテイク集

[編集] 外部リンク