オイシン・マーフィー

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オイシン・マーフィー
東京競馬場でレース後のインタビューを受ける(2019年11月24日ジャパンカップ
基本情報
国籍 アイルランドの旗 アイルランド
出身地 アイルランドの旗 アイルランドケリー県キラーニー
生年月日 (1995-09-06) 1995年9月6日(28歳)
騎手情報
初免許年 2013年イギリスの旗 イギリス[1]
免許区分 平地競走
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オイシン・マーフィー(Oisín Murphy、1995年9月6日 - )はイギリスを拠点とする騎手である。ヨーロッパにおけるカタールレーシングの主戦騎手を務める[2]アイルランドキラーニー出身[3]

来歴[編集]

デビュー前は叔父である騎手のジム・カロティー(Jim Culloty)から騎乗技術を学び、トミー・スタック(Tommy Stack)厩舎やエイダン・オブライエン厩舎で働いた。2012年イギリスのアンドリュー・ボールディング(Andrew Balding)厩舎の見習い騎手となり、翌2013年5月に初騎乗。1年目から41勝を挙げる活躍を見せる[3]

2年目の2014年に英GIIテンプルステークスを制して重賞初制覇。同年は76勝を記録し、イギリスの見習い騎手チャンピオンに輝いている[1]2016年は114勝、2017年は127勝を記録[4]。2017年の仏GIフォレ賞をアクレイム(Aclaim)で制し、GI初制覇を果たす[5]

2018年ブリーダーズカップ・クラシックでロアリングライオンに騎乗
(2018年11月3日)

2018年7月にはロアリングライオンとのコンビでエクリプスステークスを制し、イギリスでのGI初制覇を飾った[1]。同年は数々の大レースを制覇し、ワールドベストジョッキーシリーズでも2位にランクインした[6]

2014-2015年シーズンはアラブ首長国連邦で、2016-2017年シーズンは香港短期免許を取得して騎乗している[7]

2020年11月27日、フランスギャロによって12月11日から翌年3月11日まで3ヶ月間の騎乗停止処分が下された。7月19日のフランスでの騎乗後の尿検査コカイン陽性反応が出たため。なお、マーフィーは自身のサイトで「公正な審理をしてくれたフランスギャロと、裁定委員会の方々に感謝します。私が提示したコカインを服用していないという証拠を受け入れていただきました」と、コカイン服用の疑いが晴れたことを発表している[8]

2021年11月6日、アメリカデルマー競馬場で行われたブリーダーズカップ・ディスタフを日本のマルシュロレーヌに騎乗して勝利した。自身にとってブリーダーズカップ8戦目の挑戦で初勝利を挙げるとともに[9]、日本調教馬による海外ダートG1初勝利に導いた[10]

2021年12月16日、一時的に騎手免許を返上した。5月と10月の2度にわたってレース前に基準値を超えるアルコールが検出されて処分されたことに関して、医療サポートによるリハビリを受けるとしている[11]

2022年2月22日、英国競馬統括機構の司法審査会により、新型コロナウイルスのプロトコル違反で11か月の騎乗停止と3万1111ポンド(約486万円)の罰金、前述のアルコール問題で更に100日の騎乗停止の処分が下され、合わせて14か月の騎乗停止となった[12]

日本での騎乗[編集]

第39回ジャパンカップでスワーヴリチャードに騎乗
(2019年11月24日)

2012年凱旋門賞でのオルフェーヴル2014年ジャパンカップでのエピファネイアの走りに衝撃を受け、日本の競馬に強い関心を抱いた。2016年の年末には短期免許取得の希望を伝えていたが、2018年の夏前に取得条件を満たしたことで同年暮れの来日が実現した[6]

2018年12月15日から12月29日および2019年1月1日から1月28日までJRA短期免許を取得して初来日(身元引受調教師:国枝栄、身元引受馬主:(株)サトミホースカンパニー[13][14]。日本での騎乗開始初日の12月15日に中山10R(舞浜特別)をサニーダンサーで制してJRA初勝利[15]

2019年1月27日に根岸ステークスコパノキッキングで制し、JRA重賞を初制覇[16]。前年暮れからの1ヶ月半の短期免許期間で25勝を挙げた[17]

2019年11月24日にジャパンカップスワーヴリチャードで制し、JRA・GIを初制覇[18]。(詳細は第39回ジャパンカップを参照)

JRA・騎乗[編集]

日付 競馬場・開催 競走名 馬名 頭数 人気 着順
初騎乗 2018年12月15日 5回中山5日目5R 2歳新馬 ミライオー 16頭 6 5着
初勝利 2018年12月15日 5回中山5日目11R 舞浜特別 サニーダンサー 16頭 1 1着
重賞初騎乗
GI初騎乗
2018年12月23日 1回中山1日11R 有馬記念 ミッキーロケット 16頭 8 4着
重賞初勝利 2019年1月27日 1回東京2日目11R 根岸ステークス コパノキッキング 16頭 2 1着
GI初勝利 2019年11月24日 5回東京8日11R ジャパンカップ スワーヴリチャード 15頭 3 1着

主な勝ち鞍[編集]

脚注[編集]

  1. ^ a b c オイシン・マーフィー騎手が年末初来日!今年のドバイ・ターフをベンバトルで制覇. スポーツ報知(2018年9月20日付). 2018年9月23日閲覧
  2. ^ レース結果・回顧:2018年ドバイターフ 海外競馬発売. JRA. 2018年9月23日閲覧
  3. ^ a b 出走馬情報:2017年香港ヴァーズ 海外競馬発売. JRA. 2018年9月23日閲覧
  4. ^ Jockey Oisin Murphy. irishracing.com. 2018年9月23日閲覧
  5. ^ 平松さとし. 【世界の騎手列伝 vol.129】オイシン・マーフィー(PART-2). UMA-JiN(2018年4月5日付). 2018年9月23日閲覧
  6. ^ a b 【オイシン・マーフィー騎手】超新星オイシン・マーフィー!来日の理由 日本競馬の印象 すべて聞いた!. 競馬ラボ(2019年2月6日付). 2019年2月14日閲覧
  7. ^ 平松さとし. 【世界の騎手列伝 vol.104】オイサン・マーフィー. UMA-JiN(2017年10月5日付). 2018年9月23日閲覧
  8. ^ 【海外競馬】オイシン・マーフィー騎手が3ヶ月の騎乗停止へ | 競馬ニュース”. netkeiba.com. 2020年11月29日閲覧。
  9. ^ マルシュロレーヌも優勝 ブリーダーズC、日本馬2勝の歴史的一日”. www.afpbb.com. 2021年11月9日閲覧。
  10. ^ 【米・BCディスタフ】並み居る強豪降し歴史的快挙、800m通過44秒台のHペース利したマルシュロレーヌ | 競馬ニュース”. netkeiba.com. 2021年11月9日閲覧。
  11. ^ オイシン・マーフィー 一時的に騎手免許返上 今年2回の基準超えアルコール検出を踏まえてリハビリへ - スポニチ Sponichi Annex ギャンブル”. スポニチ Sponichi Annex. 2021年12月17日閲覧。
  12. ^ マーフィー騎手は14か月の騎乗停止、BHAが重い処分科す”. JRA-VAN ver.World. 2022年2月28日閲覧。
  13. ^ “オイシン・マーフィー騎手に短期免許、29日まで”. ラジオNIKKEI. (2018年12月12日). https://news.sp.netkeiba.com/?pid=news_view&no=148333 2018年12月13日閲覧。 
  14. ^ オイシン・マーフィー騎手に短期騎手免許交付. JRA(2018年12月29日付). 2018年12月30日閲覧
  15. ^ 【舞浜特別】“若き天才”マーフィー初勝利…短期免許で初来日中. デイリースポーツ(2018年12月16日付). 2018年12月30日閲覧
  16. ^ 【根岸S】コパノキッキング重賞連覇 GIは鞍上に藤田菜七子!. サンケイスポーツ(2019年1月27日付). 2019年1月27日閲覧
  17. ^ マーフィー騎手、5勝固め打ちで初来日締めくくり. 日刊スポーツ(2019年1月27日付). 2019年1月28日閲覧
  18. ^ kbn_ykw (2019年11月24日). “【ジャパンC】マーフィー「夢が叶った」スワーヴリチャードがG1を2勝目!”. 競馬ニュースなら「競馬のおはなし」. 2019年11月25日閲覧。

外部リンク[編集]