O嬢の物語 (映画)

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O嬢の物語
Histoire d'O
監督 ジュスト・ジャカン
脚本 セバスチャン・ジャプリゾ
原作 ポーリーヌ・レアージュ
製作 エリック・ローシャフランス語版
出演者 コリンヌ・クレリー
ウド・キア
アンソニー・スティールフランス語版
音楽 ピエール・バシュレ
撮影 ロベール・フレース
製作会社 A.D. Creation
Somerville House
Terra-Filmkunst
Yang Films
配給 フランスの旗 S.N. Prodis
日本の旗 東宝東和
公開 フランスの旗 1975年8月28日
日本の旗 1976年3月13日
上映時間 105分
製作国 フランスの旗 フランス
カナダの旗 カナダ
ドイツの旗 ドイツ
言語 フランス語
次作 O嬢の物語・第二章
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O嬢の物語(オーじょうのものがたり、原題:Histoire d'O)は、1975年フランス映画

ポーリーヌ・レアージュのポルノグラフィー文学として名高い、SM文学小説の傑作『O嬢の物語』をジュスト・ジャカン監督が映画化した作品。主演はヒロインの“O”嬢役にモデル出身のコリンヌ・クレリーが扮している。共演は当時はまだ美青年俳優で売っていたウド・キアがO嬢の恋人役で、城館での倒錯の世界に導くルネに扮している。なおこの映画の続編的映画に『O嬢の物語・第二章』があるが、スタッフ・キャストが総入れ替えであるのに加え、原作に無いエピソードを中心とした内容であり、関連性は極めて薄い。レズシーンや全裸の男女のセックスシーンもあるが、やはり、コリンヌ・クレリーが全裸になり、着衣の男とからむCMNFシーンが目立つ。

あらすじ[編集]

ヒロインOが、恋人のルネと、ロワッシー館に入る。そこで、Oは全裸になり皮手錠と首輪をはめられ、着衣の男の愛撫を受けて鞭を打たれる。ルネはただ見守るだけだった。あるときはピエールという男に鞭打たれる。全裸のままのOが紅茶を飲んでいる最中に、ルネと一緒に見知らぬ男がやってきて3人でCMNF状態となりからみ合う。数週間が過ぎた。アパルトマンに戻り、新生活を始める。ある時は、ルネの命令で紅茶を用意して全裸で迎えることもあった。

ステファン卿に紹介されたその後Oは、ルネの命令に従い、ステファン卿に身をゆだねることとなった。

キャスト[編集]

製作[編集]

ジュスト・ジャカン監督は、本作撮影中の1975年春に、日本のマスメディアインタビューに答え(原文ママ)、「『O嬢物語』は、フランスのエロ文学の代表といわれていまして、10年前この原作に接して非常に現代的な愛の物語に惹かれ、自分が監督になったら、と以前から暖めていた作品です。『エマニエル夫人』は、大変リアルにそして、美的に撮ったつもりですが、『O嬢物語』は、それ以上、数倍美しいものになっています。だって南仏ユゼスの付近とパリ近郊の7つのシャトーで撮影されたんだから。背景がまず美しい。それに衣装はタン・ジュディセリ(ミク・マックのスタイリスト)が担当しているしね。おかげで『O嬢物語』の予算は200万ドルでした。『エマニエル夫人』の4倍です。世間では『エマニエル夫人』の続編の(監督依頼を)なぜ断ったかとよく聞かれますが、ストーリーが気にいらなかったからです。僕はエロ映画の専門家じゃありませんからね。本当に自分が撮りたいエロチックな映画は、この『O嬢物語』だけだと思います」などと話した[1]。『エマニエル夫人』のシルビア・クリステルの起用は、有名俳優にみな断られたため、仕方なく知人のシルビアを起用したと言うが、本作は最初から新人を主役で使うと企図したという[1]

コリンヌ・クレリーは1975年、映画興行主だった二人目の夫ルカ・バレリオの兄弟のつてにより[2]、本作のオーディションに参加[2]。候補者300人の中から[1][2]、ジャカン監督が選び[1]、主人公O嬢を演じ、女優デビューした[2][3]。合格当時は既に25歳で[3]、前夫との間に生まれた6歳になる息子がいた[3]

撮影はフランストゥールから50キロ離れたロワール河畔11世紀に建てられたエゼのを中心に[1][3]、複数の城等で[1]、1975年3月から行われた[3]。製作費6億円は城の改修とコスチューム代に3分の2近くを費やした[3]

脚注[編集]

出典[編集]

  1. ^ a b c d e f 山中啓子「パリ通信 『エマニエル夫人』の監督ジュスト・ジャッカン氏にインタビュー 僕はなぜ『O嬢物語』を撮る気になったか」『スタア』1976年2月号、平凡出版、130–131頁。 
  2. ^ a b c d 「コリンヌ・クレリー 『O嬢の物語]』のポルノスター」『スタア』1975年8月号、平凡出版、30–31頁。 
  3. ^ a b c d e f 「試写室 『O嬢の物語』」『スタア』1976年4月号、平凡出版、194–195頁。 

関連項目[編集]

外部リンク[編集]