NITABOH 仁太坊-津軽三味線始祖外聞

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NITABOH
仁太坊-津軽三味線始祖外聞
監督 西澤昭男
脚本 西澤昭男
原案 田中浩司
原作 大條和雄
出演者 日野聡
花村さやか
平田広明
今井朋彦
音楽 クリヤ・マコト
主題歌 Yae「新生」
編集 重村健吾
製作会社 ワオ・コーポレーション
配給 ワオワールド
公開 日本の旗 2004年2月21日
上映時間 100分
製作国 日本の旗 日本
言語 日本語
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NITABOH 仁太坊-津軽三味線始祖外聞』(NITABOH にたぼう-つがるしゃみせんしそがいぶん)は、2004年2月21日に公開された日本アニメーション映画。キャッチコピーは「人まねでない自分の三味線を弾け!」。

概要[編集]

津軽三味線の始祖である仁太坊(仁太郎)の生涯を描いた作品。仁太坊が三味線に出会い、革新的な奏法を極めていく様子を、史実とフィクションを交えて描いている。本作は、文部科学省映倫青少年映画審議会、日本PTA全国協議会など多くの機関や団体から選定や推奨、推薦をもらっている。また、アジア最大のアニメ映画祭である“SICAF2006”の長編映画部門でグランプリを受賞した。

あらすじ[編集]

幕末。生まれてすぐに母を亡くした仁太郎は、父と貧しいながらもつましく暮らしていた。ところが、仁太郎は8歳の時に重い病にかかり、失明してしまう。そんな中で仁太坊は自分に何ができるのかを考え、三味線にたどり着き、練習を始める。しかし11歳で父とも死別してしまう。家族を亡くし、たった一人で生きていくため、仁太坊は門付を始める。苦労の末、彼は地元で有名な奏者となるが、さらに新しい奏法を生み出そうと修業に出かける。

登場人物[編集]

仁太郎(にたろう)
- 日野聡村田貴輝(少年期)
神原で暮らす青年。8歳の時に失明し、それ以降三味線に興味を持ち、たまなに師事する。「人を楽しませる三味線」を目指し、それまでとは異なる独自の奏法を生み出す。
ゆき
声 - 花村さやか古川裕美(少女期)
たまなの娘。仁太郎の理解者。母の死後神原に戻り、商人の家に奉公しつつ、仁太郎を支える。
留吉(とめきち)
声 - 平田広明田谷隼(少年期)
小作人の末息子。仁太郎にとっては理解者であり、兄のような存在。三太郎に弟子入りし、岩木川の川渡しの手伝いをする。
菊之助(きくのすけ)
声 - 今井朋彦
金木の造り酒屋・麹屋の息子。偶然聴いた仁太郎の三味線の音色に魅せられ、以降は仁太郎の理解者となる。
三太郎(さんたろう)
声 - 大塚明夫
仁太郎の父。岩木川の渡し守。妻おきぬの死後、男手一つで仁太郎を育てる。嵐の日に野武士の命令で舟を出し、洪水に呑まれ溺死する。
おきぬ
声 - Yae
仁太郎の母。瞽女。神原で三太郎と出会い結婚する。仁太郎を産んで間もなく病死する。
たまな
声 - 勝生真沙子
ゆきの母。瞽女。仁太郎に三味線の奏法を教え込む。神原を旅立って数年後に病死する。
お松(おまつ)
声 - 山本与志恵
神原の宿屋・松屋の女主人。三太郎とは長年の付き合いがあり、息子の仁太郎の身を常に気遣う。

キャスト[編集]

スタッフ[編集]

主題歌・挿入歌[編集]

主題歌「新生」
作詞 - 西澤昭男 / 作曲 - クリヤ・マコト / 歌 - Yae
挿入歌「たまなのテーマ」
作詞 - 岸田幸子 / 作曲 - クリヤ・マコト / 歌 - 岸田幸子
挿入歌「道」
作詞 - 村上匡宏 / 作曲 - クリヤ・マコト / 歌 - Yae

受賞[編集]

  • 第7回 Reel 2 Real 映画祭 ベストピクチャー賞
  • 第11回 リヨン-アジア映画祭 観客によるベストアニメ賞
  • 第10回 SICAF 長編映画部門 グランプリ

外部リンク[編集]