Microsoft Flight Simulator X

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Microsoft Flight Simulator X
ジャンル フライトシミュレーション
対応機種 Windows XP SP2Windows Vista[DVD-ROM版]
Windows XP SP2以降[Steam版]
開発元 Microsoft Game Studios
発売元 マイクロソフト[DVD-ROM版]
Dovetail Games[Steam版]
人数 1人(オフライン)、2 - 32人(オンライン)
メディア DVD-ROMダウンロード販売
発売日 2006年10月10日南アメリカ
2006年10月13日ヨーロッパ2006年10月7日北アメリカ
2006年10月26日オーストラリア
2007年1月26日日本
2014年12月18日Steam
対象年齢 ESRB E
CERO A(全年齢対象)
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Microsoft Flight Simulator X 栄光の翼
Microsoft Flight Simulator X ACCELERATION
ジャンル フライトシミュレーション
対応機種 Windows XP SP2Windows Vista
開発元 Microsoft Game Studios
発売元 マイクロソフト
人数 1人(オフライン)、2 - 32人(オンライン)
メディア DVD-ROM
発売日 2007年10月23日北アメリカ
2007年12月14日日本
対象年齢 ESRB E
CERO A(全年齢対象)
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Microsoft Flight Simulator X
開発元 マイクロソフト
最新版
対応OS Windows XP SP2Windows Vista
種別 フライトシミュレータ
公式サイト Flight Simulator X
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Microsoft Flight Simulator X(マイクロソフトフライトシミュレータX)は、マイクロソフトフライトシミュレータであるMicrosoft Flight Simulatorシリーズのひとつで、Microsoft Flight Simulator 2004の後継バージョンである。新たに、Microsoft Windows Vistaへの互換性、それまでと同じグラフィックスエンジンを含むアップグレードなどの新機能に対応した。英語版は2006年10月17日、日本語版は2007年1月26日(Vista発売の4日前)に発売された。Xの後継バージョンとして、Microsoft Flight Simulator (2020年)も登場した。

概要

最初の拡張パックとなる『栄光の翼』(原題:『Microsoft Flight Simulator X ACCELERATION』)は英語版は2007年10月23日、日本語版は2007年12月14日に発売された。

また、データ量の増大に伴い、コンピュータ向けのフライトシミュレータとしては初めてDVD-ROMに収録されリリースされた。

バージョン名のXは、シリーズ10作品目をローマ数字で示したものである。

現在は開発チームが閉鎖されたため開発されておらず、DVD-ROM版の販売は終了している。しかし日本語未対応ではあるがSteamよりダウンロード販売版が配信されており、追加シナリオや新たな機体、空港がアドオンとして配信されている。

DVD-ROM版

Microsoft Flight Simulator Xは発売直後に、世界の人気フライトシミュレータ・ランキングにおいて、それまで1位の座を誇っていたコンバット系のLock On: Modern Air Combatを抜き、1位に選定される、メジャーなフライトシミュレータである(2007年11月現在)。北アメリカにおいては、英語版が2006年10月17日に発売され、日本語版も2007年1月26日に発売された。

英語版ではStandard EditionとDeluxe Editionの2種類が発売されている。日本語版はオリジナル1種類(英語版におけるDeluxe版相当)のみの販売となっている。

Standard Editionは、GPSや飛行経路などを詳細に再現し、18機の航空機、28の詳細に再現された都市、40の詳細に再現された空港(他におよそ30,000の空港)、45のミッションを収録している。Deluxe EditionはStandard Editionの機能に加え、24機の航空機、38の詳細に再現された都市、45の詳細に再現された空港(他におよそ30,000の空港)、50のミッションを収録している。

日本語版では、池田秀一唐沢潤田原アルノてらそままさきなど、31人の有名声優がミッションでの音声の吹き替えを担当している[1]。またATCは元管制官を起用している。

因みにマイクロソフトのMSFS開発チームであるACE Studioが人員削減の一環として2009年1月をもって閉鎖され、その後も長らく音沙汰がないため、この作品がMSFSシリーズの事実上の最終作[2] とされてきたが、ゲーム会社のAsobo Studioが新作のフライトシミュレーター開発に着手し、2020年にリリースされた。(Microsoft Flight Simulator (2020年)を参照。)

Steam版

Steamにて2014年12月18日よりダウンロード販売にて配信開始。販売元はDovetail Games。ゲームをプレイするにはゲーム本体のほかにSteamランチャーのインストールが必要となる。英語版のみの販売となっている。ゲーム本体のMicrosoft Flight Simulator X: Steam Editionはオリジナルと「ACCELERATION(栄光の翼)」を同梱したものである [3]

特徴

新機能

特徴的な新機能としては、以下のものがあげられる。

  • 実際の道路、地域特有の地質、3Dの動物などの再現と、星座に沿った星の配置についてのグラフィックスの改良など。
  • 空港において、実際の駐機場と同様に機体データを配置収録。
  • ゲーム内蔵のGPSに基づいた、より正確な計器類の機体位置表示。
  • アメリカのFAAのマニュアルを基にした、ATCシステムの改良。
  • APU、乗員による防火スイッチサインなどの機体データのシステムのほぼ全面的な再現改良。
  • 故障システムにエンジンの火災が追加され、実際にエンジンから炎と煙が出るようになった。
  • 気象システムの改良。
  • Shared Skiesによるマルチプレイヤーモードでの機能性、双方による同機の操縦(機長役と副操縦士役)の機能化。
  • サラウンドによるステレオセットの改良。
  • DC-3パイパーJ-3を除く、それまでの旧バージョンの一種のテーマでもあった、歴史的な航空機の未収録、対し現代の航空機を中心とした機体データの収録。
  • 前作では収録されなかったエアバス製航空機の追加。
  • フライトシミュレータにおける最高高度を100,000,000 ft(約30,000,000 m = 30,000km)にまで引き上げ。
  • 加速時やブレーキをかけた時などの、コックピットのカメラのゆれの再現。
  • 波の運動学に沿った水の日光反射の再現。
  • 機体への影効果の再現。
  • ミッションでのレッドブル・エアレース・ワールドシリーズの障害物再現。

また、相違点としては、以下のものが挙げられる。

  • 機体テクスチャ方式をビットマップからDirectDraw Surfaceを主としたものへと変更(従来の仕様も可能な模様)。
  • シーナリーの方式の変更(一部流用可能)。

収録機体

オリジナル版

  • Airbus A321
  • AirCreatlon Trike Ultralight
  • Beechcraft Baron 58
  • Beechcraft Baron 58 G1000
  • Beechcraft King Air 350
  • Bell 206B JetRanger
  • Boeing 737-800
  • Boeing 747-400
  • Bombardier CRJ700
  • Bombardier Learjet 45
  • Cessna C172SP Skyhawk
  • Cessna C172SP Skyhawk G1000
  • Cessna C208B Grand Caravan
  • de Havilland Beaver DHC2
  • DG Flugzeugbau DG-808S
  • Douglas DC-3
  • Extra 300S
  • Grumman Goose G21A
  • Maule Orion
  • Maule Orion on skis
  • Mooney Bravo
  • Mooney Bravo G1000
  • Piper J-3 Cub
  • Robinson R22 Beta II

栄光の翼

  • Boeing F/A-18 Hornet
  • NorthAmercan P-51D Mustang
  • AgustaWestland EH101

その他

アメリカのボーイング社の協賛を受けており、ゲームの初期機体データであるボーイング747-400ボーイング737-800の塗装の1つに、ボーイング社による試作時の塗装[注 1]が収録されている。

脚注

注釈

  1. ^ 正確にはボーイング7E7(現・787)の想像図として書かれた塗装が最初のものであり、後にボーイング社の正式な塗装として採用された。

出典

関連項目

外部リンク