MELAS
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ミトコンドリア脳筋症・乳酸アシドーシス・脳卒中様発作症候群 (Mitochondrial myopathy, Encephalopathy, Lactic Acidosis, Stroke-like episodes)あるいは略してMELAS(メラス)は反復する脳卒中様発作を特徴とするミトコンドリア病の一種である(以下"MELAS"と呼ぶ)。MELASの80%がmtDNAの点突然変異(3243A→G変異)により引き起こされる。
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[編集] 症状
MELASの拡散強調画像。脳梗塞類似病変(白く見えるところ)を向かって左側に認める
MELASはミトコンドリアの障害でATP産生がうまくいかなくなるミトコンドリア病(ミトコンドリア脳筋症)の1種である。5~15歳で好発し、知能低下や感音性難聴、低身長、易疲労性、心筋症、筋力低下といったミトコンドリア病に共通する神経・筋症状のほかに、繰り返す脳卒中様発作(頭痛・嘔吐・痙攣・意識障害・片麻痺など)が特徴的で、この発作時にCTやMRI(拡散強調画像)をとると脳梗塞に類似した病変を認める(ただし、この病変の発症機序は不明)。
[編集] 検査所見
ミトコンドリア病全般に共通することだが、ミトコンドリアでのATP産生(電子伝達系など)がうまくいかないことで解糖系が亢進し、血中・髄液中の乳酸濃度と乳酸/ピルビン酸比(L/P比)が上昇する。また、筋生検を行い、ゴモリ・トリクローム染色を行うと赤色ぼろ線維を認める。MELASに特徴的な所見としては、後頭部の脳梗塞類似病変や脳波での焦点周期性てんかん型放電がある。
[編集] 遺伝
MELASの80%はミトコンドリアDNAの点変異(3243A→G)であり、母系遺伝する。