M規格

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M規格は松下電器(現:パナソニック)が日本放送協会(NHK)と共同開発したアナログコンポーネント記録の放送業務用カセット式VTR1981年Mビジョンのブランド名で発売された。

VHSテープを使用して1インチVTRに匹敵する画質を得るために6倍速で駆動し(T-120テープで20分間記録)、輝度(Y)と色(C)を分離記録し、さらにクロマ信号はI信号とQ信号に分けられ、ベースバンドで多重記録されるY.I.Qコンポーネント記録方式を採用した。

当時ニュース取材(ENG)で使用されていたU規格1インチVTRはいずれもカメラ部とVTR部を分離しなければならなかったが、小型化された本機ではVTR一体型カメラ(カムコーダ)が可能になり、機動的な取材活動に寄与することになった。同規格にはほかに池上通信機日立電子が賛同した。しかし、直後にソニーから同コンセプトのベータカムが発売になると販売は伸び悩み、多くの放送局で採用されることはなかった。その後松下電器では、1985年にメタルテープを採用した後継規格のMIIを開発・発売することになるが、当規格との互換性はない。

  • 回転4ヘッド、ヘリカルスキャン方式
  • シリンダ直径:62mm
  • テープスピード:204.537mm/s
  • カセットサイズ:W188/D104/H25 (VHSと同一)

参考文献[編集]

  • 監修 萩原 春男『新版 ビデオ用語事典』、写真工業出版社、1997年、ISBN4-87956-049-9