LOHAS

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LOHASロハスローハス)とは英語の「lifestyles of health and sustainability」(健康持続可能性の、またこれを重視する生活様式)の略。健康や環境問題に関心の高い人々のライフスタイルを営利活動に結びつけるために生み出されたマーケティング用語である。

1998年アメリカ合衆国で造語され、日本では2004年頃からライフスタイルを表現する言葉として注目されたが、現在は定義が曖昧なバズワードの一つとして扱われている。定義の曖昧さを逆手に取りエコロジカルなイメージを商品やビジネスに関連付けるために用いられることも少なくない。

発祥[編集]

1998年アメリカ合衆国社会学者ポール・レイと心理学者のシェリー・アンダーソンが、15年にもわたる調査により、カルチュアル・クリエイティブズ英語版と呼ばれる環境や健康への意識が高い人々の存在を確認したことを元に、レイと起業家のジルカ・リサビ(後にGAIAMを創立。GAIAMとは「ガイア」と「アイ・アム」の合成造語との事)が協力して開発したマーケティングコンセプトが“LOHAS”である。アメリカでは毎年LOHAS市場を拡大するためのLOHAS会議が開催されている。2002年日本経済新聞がLOHASを紹介する記事を掲載した。

世界展開[編集]

アメリカにおける LOHAS[編集]

アメリカの調査機関NMIが、LOHAS層を「環境と健康に関心、社会に対する問題意識、自己啓発・精神性の向上に関心が高く、実際の行動に移す人々」と定義し、2002年よりその割合を調査している。この調査にはカルチュアル・クリエイティブズを提唱したレイもアドバイザーとして協力している。2005年の調査によるとアメリカの成人人口の23%がLOHAS層だという(他、LOHAS層に近いが行動に至らない NOMADICS:39%、価値観を特に持たないCENTRISTS:27%、日々の生活に追われる INDIFFERENTS:12%)。

  • アメリカでは「LOHAS」という言葉はビジネス用語として普及しており、一般消費者にはほとんど知られていない。一般消費者向けの「LOHAS」という言葉は、日本で最も普及しており、次いでアジア各国(韓国、台湾など)から発信されていると言える。

日本におけるロハス[編集]

日本経済新聞が2002年9月、大和田順子によるLOHASを紹介する記事を掲載。その後、月刊誌『ソトコト』が2004年4月号でロハス特集を組むなど、マスメディアが注目したことでロハスが広まっていった。 2005年より、イースクエアがNMIと同様の調査を日本でも行っている。2005年の調査によると、日本の成人の29%がLOHAS層だという(他、NOMADICS:27%、CENTRISTS:28%、INDIFFERENTS:16%)。

  • 日本では、「健康と環境を志向するライフスタイル」と意訳され、スローライフエコに続いて広まった。一般的には、健康や癒し・環境やエコに関連した商品やサービスを総称してロハスと呼び、ロハス的な事・物に興味を持つ人をロハスピープルと呼ぶ。2011年からは太陽光発電分野においてロハスグループが注目され、さらにLOHAS層が増加した。
  • 他人に対し、同じライフスタイルを無理に啓蒙しようとしたり、或いは無理をしてまで自己のライフスタイルとして教条的に貫徹させようとしている人に対し、批判的立場から皮肉を込めて「ほっこりすと」という蔑称も造語され、浸透しつつある。

ビジネスとしてのロハス[編集]

2005年における米LOHASマーケット規模は2兆円、5年以内には20兆円とも言われている[要出典]

LOHASの5大マーケット[編集]

頭文字をとってSHAPEと呼ばれている

Sustainable Economy(持続可能な経済)
グリーン都市計画SRI省エネルギー商品、代替エネルギーフェアトレード等。
Healthy Lifestyle(健康的なライフスタイル)
自然食品サプリメントオーガニックマクロビオティック等。
Alternative Healthcare(代替医療
ホメオパシーアーユルヴェーダ自然治療東洋医学鍼治療レイキ等。
Personal Development(自己開発)
メンタルトレーニングスピリチュアルヨガピラティス瞑想法、自己啓発、アート、能力開発等。
Ecological Lifestyle(エコなライフスタイル)
リフォーム環境配慮住宅、家庭用品、エコツーリズム等。

消費者としてのロハス[編集]

ロハスピープルとも言われ、エコや健康、自己開発や社会的責任をもって意識的な消費を心がける。 ロハスピープルの情報源は、マスコミよりも専門家の意見やクチコミを重視する傾向にある。

ロハス関連団体[編集]

ロハスクラブ[編集]

有限責任中間法人ロハスクラブの活動内容は、「ロハス商品の審査・承認」、「ロハスマークの発行・許諾」、「ロハスデザイン大賞の運営」「ロハス・ライセンスビジネスの展開」と発表されている。

ロハスグループ[編集]

ロハスホールディングス株式会社を持ち株会社とする環境リーディンググループ。 グループの中核企業はロハスソーラージャパン。

ロハスデザイン大賞[編集]

ロハスクラブが主催し、環境省が後援するコンテストで、「個人」「企業・事業・プロダクト」「環境活動」に賞を与える。

NPOローハスクラブ[編集]

ロハスコンシェルジェの資格をとれるロハスアカデミーなどを主催

LOHAS WORLD[編集]

2006年2007年国内初ロハス展示会LOHAS WORLD SPRINGやロハスビジネスマッチング、2006年~2008年カリフォルニア州LOHAS会議への参加、ビジネスツアーなどを主催。愛犬と健やかなライフスタイルをテーマとしたドッグクラブといったクラブ制度も発足。2007年沖縄ロハスフェスティバルを宜野湾コンベンションホールにて主催開催。2009年グリーンEXPOを横浜パシフィコで主催プロデュース開催。同時に大手百貨店にてグリーンライフスタイルゾーンの催事をエシカルブランドとして催事展開。2011年よりコロラド州ボールダーでのLOHAS会議参加レポート掲載。

ロハスビジネスアライアンス[編集]

ロハスの価値観に基づくビジネスを活性化するプラットフォームとなる活動を通じて、LOHAS分野での事業創造・発展に寄与し、人々の健康と持続可能な社会の実現に貢献する。

『ソトコト』と三井物産によるロハスの商標登録[編集]

商標の自由化[編集]

「ロハス」の商標登録を行いライセンスビジネスを計画していたトド・プレス(『ソトコト』を発行する木楽舎のグループ企業)と三井物産両社だが、2006年5月、他社から商標使用料を取るのをあきらめ、他社が使っても抗議しないと決めた[1]。当初はシャープの販売促進コピー「LOHASのタネ入っています。シャープの家電」に対して商標権侵害である旨警告を行なった事もある。

商標取得の経緯[編集]

『ソトコト』を編集しているトド・プレスが中心となり、1業種1社を基本としてロハスという言葉の使用権利を販売するライセンスビジネスを展開する予定であったが、自由化に伴い事実上の中止になった。トド社社長であり『ソトコト』編集長の小黒一三は、ロハスという言葉を知る前に新しい消費者層が出てきたと感じ、ロハスという言葉が都市生活者のライフスタイルの新しい呼称としてぴったりだと思った、と語っている[2]

登録状況[編集]

登録番号 登録日 権利者
4601848 2002/09/06 株式会社イースクエア
4780327 2004/06/18 明治製菓株式会社
4824414 2004/12/10 株式会社トド・プレス

出願状況[編集]

出願番号 出願日 出願人
2005-23813 2005/03/17 三井不動産株式会社
2005-034900 2005/04/19 ロハスソーラージャパン株式会社
2005-058902 2005/05/24 株式会社トド・プレス
2005-034900 2005/06/29 株式会社電通
2005-071817 2005/07/19 太陽住宅株式会社
2005-072490,91,92,93,94 2005/08/04 株式会社トド・プレス
2005-086509,10,11,12,13 2005/09/14 三井物産株式会社
2005-087217 2005/09/16 株式会社IOND University
2005-099021 2005/10/11 加藤敏春

商標は譲渡することが可能なため、上記内容は現在の登録状況と異なっている可能性があります。

http://www1.ipdl.ncipi.go.jp/syutsugan/TM_AREA_A.cgi で確認してください。

2005年11月時点での登録商標は http://trendycosme.hp.infoseek.co.jp/topics-lohas.html

ライセンスを買った企業[編集]

  • 読売新聞
    • 読売新聞のロハスについて宣伝/ソトコト2005年1月号、64 - 65ページ
  • 三菱地所
    • マンションM.M.TOWERS FORESISの宣伝/ソトコト2005年1月号、1 - 2ページ
    • マンションM.M.TOWERS FORESISの宣伝/新聞広告や中吊り広告など多数

略年表[編集]

  • 1998年 レイとアンダーソンによって「カルチュアル・クリエイティブズ」の存在が確認される
  • 2000年 レイ、アンダーソンによって『The Cultural Creatives』が出版される
  • 2000年 レイとGAIAMによってLOHASが生まれる
  • 2000年 米で第1回LOHAS会議が開催される
  • 2002年 8月 LOHAS株式会社がLOHAS事業を開始 
  • 2002年 9月 日経新聞がLOHASに関する大和田順子の記事を掲載
  • 2002年 10月 NPO法人フューチャー500、株式会社イースクエアがポール・レイ他を日本に招聘、国連大学でLOHASに関する初のシンポジウムを開催する
  • 2004年 3月 NPOローハスクラブ設立
  • 2004年 3月 『ソトコト』が4月号でロハスを特集
  • 2004年 10月 『MYLOHAS(マイロハス)』創刊
  • 2004年 11月 LOHAS WORLD サイトオープン
  • 2005年 6月 有限責任中間法人ロハスクラブ サイトオープン
  • 2006年 4月 展示会 LOHAS WORLD SPRING 2006 が開催される
  • 2006年 4月 LOHAS WORLDが米国LOHAS Forumと提携
    • 第10回米LOHAS会議(サンタモニカ)が開催され視察ツアー&ジャパンパビリオン開催
  • 2006年 6月 ロハスの商標が事実上の自由化へ
  • 2007年 4月 展示会 LOHAS WORLD SPRING 2007 が開催される
  • 2007年 5月 第11回米LOHAS会議(マリナデルレイ)が開催される
  • 2007年 7月 ロハス・ビジネス・アライアンス(LBA)発足、米国LOHAS Forumと提携
  • 2007年 9月 展示会 LOHAS WORLD 沖縄ロハスフェスティバル が開催される
  • 2008年 5月 第12回米LOHAS会議(ボールダー)が開催される
  • 2009年 5月 第13回米LOHAS会議(ボールダー)が開催される
  • 2009年 7月 展示会 グリーンEXPOが開催される

雑誌[編集]

脚注[編集]

  1. ^ 2006年6月14日付 朝日新聞朝刊 経済面の記事
  2. ^ 『ソトコト』 2006年1月号のインタビュー

TV・ラジオ番組[編集]

風刺作品[編集]


関連項目[編集]

外部リンク[編集]