アーバンネットワーク
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アーバンネットワーク (Urban Network) は、西日本旅客鉄道(JR西日本)が大阪近郊在来線群[1]をまとめて呼ぶ愛称。
なお本項では、特に正式名称で記述する必要がある場合をのぞいて、愛称名がある路線名は愛称名で記述する。
目次 |
[編集] 概要
会社発足時には関東地方に広大な通勤路線を持つ東日本旅客鉄道(JR東日本)や、東海道新幹線を持つ東海旅客鉄道(JR東海)に比べて収益性が弱いとされ、山陽新幹線と大阪の近郊路線に経営資源を集中し、経営基盤を強化する方針が立てられた。関西圏では歴史的に「私鉄王国」という言葉に見られるように私鉄の影響力が強く、特に収益力を大きく左右する通勤輸送については私鉄の独擅場であった。そのため、日本国有鉄道(国鉄)からの経営移管時には通勤輸送をいかに取り込むかが課題とされ、大阪近郊路線の強化にあたっては、新型車両の導入・速度向上による所要時間の短縮、直通運転などの施策により、並行する近畿地方の大手私鉄に流れている乗客を獲得することになった。
その施策の一つとして乗客になじみを持ってもらう目的で、1988年(昭和63年)3月13日のダイヤ改正を機に8線区9区間に愛称を制定し、「アーバンネットワーク」という名称の使用を開始した。設定当初は、現在のエリアのうち、姫路駅以西と草津線・湖西線・和歌山線などラインカラーが設定されていない線区が除外された区間であった[2]。その後、1990年3月10日にイメージの定着をはかるため、10線区(琵琶湖・JR京都・JR神戸線は1線区とみなす)に線区別のラインカラーを導入した。
事業報告書や会社案内にもアーバンネットワークとして路線図などがあげられているが、2000年代後半以降はアーバンネットワークという名称はほとんど使われておらず、「近畿圏」や「京阪神エリア」と表現されることが多い。また、2006年10月21日のダイヤ改正と新快速の敦賀駅乗り入れ開始以降、車内および駅の路線図と車内停車駅案内図が「アーバンネットワーク」の表記から「路線図」に変更されている。
[編集] 路線・ラインカラー
各種路線図や駅の案内、アーバンネットワークエリア内の駅名標や運賃表、207系・223系・321系電車などの種別幕にはこのラインカラーが使われている。
なお、路線図では運転系統も図示しているため、必ずしもラインカラーが設定線区内のみで表現されているわけではない。
| 色 | 路線・区間 | |
|---|---|---|
| * | 大阪環状線 | |
| * | JRゆめ咲線(桜島線) | |
| * | 琵琶湖線(北陸本線 長浜駅 - 米原駅、東海道本線 米原駅 - 京都駅) | |
| * | JR京都線(東海道本線 京都駅 - 大阪駅) | |
| * | JR神戸線(東海道本線 大阪駅 - 神戸駅、山陽本線 神戸駅 - 姫路駅) | |
| * | JR宝塚線(東海道本線 大阪駅 - 尼崎駅、福知山線 尼崎駅 - 篠山口駅) | |
| * | JR東西線 | |
| * | 学研都市線(片町線) | |
| * | おおさか東線 | |
| * | 大和路線(関西本線 加茂駅 - JR難波駅) | |
| 奈良線 | ||
| * | 嵯峨野線(山陰本線 京都駅 - 園部駅) | |
| * | 阪和線(天王寺駅 - 和歌山駅) | |
| 関西空港線 | ||
| 湖西線(山科駅 - 永原駅) | ||
| 山陽本線(姫路駅 - 上郡駅) | ||
| 赤穂線(相生駅 - 播州赤穂駅) | ||
| 和歌山線 | ||
| * | 万葉まほろば線(桜井線) | |
| 紀勢本線(和歌山駅 - 和歌山市駅) | ||
| 関西本線(加茂駅 - 柘植駅) | ||
| 草津線 | ||
| 和田岬線(山陽本線 兵庫駅 - 和田岬駅) | ||
| 羽衣線(阪和線 鳳駅 - 東羽衣駅) |
- *印の路線名は愛称。このうち大阪環状線・JR東西線・おおさか東線・阪和線は正式名と同じ。
- 一部の駅では嵯峨野線を「嵯峨野山陰線」と案内されている。また、奈良線は近畿日本鉄道にも近鉄奈良線があるため「JR奈良線」と案内されている駅もある。
- 運転系統上、天王寺駅では関西空港線ときのくに線、奈良駅では奈良線、王寺駅では万葉まほろば線、京都駅では湖西線の乗り換え案内も行われている。
- 岡山支社管内の駅ではJR神戸線の区間であっても、同支社の山陽本線用ラインカラー(緑色)で表現されている。
報道機関において愛称線名を使用しているのは朝日新聞と神戸新聞のみである。2005年4月25日に発生したJR福知山線脱線事故の際も多くの報道機関が「福知山線」の名称を用いた中、この2社は「JR宝塚線」の名称を用いた。
[編集] 種別幕でのラインカラー
誤乗防止や運転系統を明確にするため、種別幕にもラインカラーが使用されている。
| 色 | 運転系統 |
|---|---|
| 大阪環状線を環状運転する221・223・225系、JRゆめ咲線直通列車 | |
| 北陸本線・琵琶湖線・JR京都線・JR神戸線・山陽本線・赤穂線発着の列車(JR宝塚線に直通する普通を除く)で223系・207系・321系・225系 | |
| JR宝塚線内発着の列車、学研都市線からJR宝塚線に直通する区間快速(学研都市線内のみ) | |
| JR東西線経由の列車(直通快速除く) | |
| 学研都市線内相互発着の普通・快速 | |
| おおさか東線の直通快速・普通 | |
| 大和路線発着の列車、学研都市線の区間快速(JR宝塚線に直通する列車を除く) | |
| 奈良線発着の区間快速・快速・みやこ路快速 | |
| 阪和線(きのくに線)発着の223系・225系列車 | |
| 関西空港線発着の直通快速・関空快速・シャトル列車 | |
| 草津線発着の113系列車 | |
| 湖西線発着の113系列車 |
- 特に表記がないものは、その線区で使用されているすべての形式。
- ダイヤ乱れや一部の定期列車のほか、臨時列車ではラインカラーがない表示をする列車がある。
[編集] サービス
[編集] 車両
アーバンネットワーク制定と同時に運転を開始した221系は、大きな窓や明るい車内、快適な座席(3ドア転換クロスシート)などが利用者から好評で、その後継の223系とともにアーバンネットワークの象徴的な車両となっている。また、通勤型4扉車はJR東西線開業準備用として学研都市線に投入された207系をその後、JR京都・神戸線やJR宝塚線にも運転範囲を拡大し、その後継車である321系も同様に投入されている。さらに223系の後継として、安全性・利便性をより重視した225系が製造され[3]、2010年12月1日より営業運転を開始することとなった[4]。アーバンネットワーク向け車両の発注は地元の川崎重工業と近畿車輛に集中している。以前は日立製作所にも発注していたが、近年は発注が減っている。
国鉄時代にに天王寺鉄道管理局管内だった路線(その大部分が私鉄買収路線)を中心に当時から使われている車両も比較的多く、大和路線・阪和線・大阪環状線・奈良線では103系が[5]、万葉まほろば線・和歌山線では105系が、京滋地区(草津線・湖西線)ではほとんどの列車が113系で運転されており、阪和線やJR宝塚線にも113系が少ないながら使用されている。これらにはリニューアルされた車両も含まれているが、車齢も高くなってきている。このため新型車両の導入が進んでいる首都圏や中京圏と比べるとやや近代化に遅れている点も否めない。
[編集] 他社線との対抗と運転系統の充実
競合他社線が多いアーバンネットワークエリアでは、主な対抗策として以下のようなものがある。
| 線区 | 並行他社線 | JR西日本の施策 |
|---|---|---|
| JR京都線・JR神戸線 | 阪急京都線・神戸線 阪神本線 京阪本線 山陽電鉄本線 |
新車(207系・321系・223系・225系)投入、新快速・快速の車両増結、速度向上、新駅開業、新快速の終日運転、高槻駅・芦屋駅への新快速停車 |
| 学研都市線 | 京阪本線・交野線 近鉄京都線・奈良線 |
新車(207系・321系)投入、JR東西線・おおさか東線の開業、JR神戸・宝塚・おおさか東線の直通運転、区間快速の運転開始 |
| 奈良線 | 近鉄京都線 京阪本線・宇治線 |
快速系統を中心に221系投入、区間快速・みやこ路快速の新設、速度向上、部分複線化、増発、新駅開業 |
| 大和路線 | 近鉄奈良線・大阪線 | 大阪環状線への直通運転拡大、和歌山線への直通列車の増発、 久宝寺駅の改良と緩急接続の開始、おおさか東線・JR東西線直通との直通快速の運転 |
| JR宝塚線 | 阪急宝塚線・伊丹線 神戸電鉄有馬線・三田線 |
新車(207系・321系・223系)投入、丹波路快速の新設、快速系統に221系投入、 大阪駅発着の快速列車の増発、尼崎駅での接続の改善、JR京都・東西線への直通運転と増発 |
| 阪和線 関西空港線 |
南海本線・空港線 | 新車(223系・225系)投入、関空快速・紀州路快速の新設・増発、 大阪環状線の直通運転、特急列車の利便性の向上(停車駅の追加、時間帯の拡大) |
- 競合他社との鉄道路線図
JRになって、ネットワークを利用した直通運転の拡大も進んだ。
1988年になら・シルクロード博覧会をきっかけにした梅田貨物線の旅客使用を開始した。さらに、翌1989年7月22日の関西本線と阪和線を結ぶ連絡線の開通に伴って、紀勢本線の特急「くろしお」や一部の阪和線の快速が新大阪駅まで乗り入れを開始し、1994年6月の関西空港線の開業では梅田貨物線を利用した京都駅 - 関西空港駅間の特急「はるか」の運転を開始した。そして、1991年9月には北陸本線の田村駅 - 長浜駅間が直流化されて新快速が長浜駅まで運転されるようになった。その後新快速のネットワークは、播州赤穂駅・上郡駅、さらには敦賀駅まで拡大している。
1990年代からの沿線の開発に伴う人口増加や郊外化が追い風になり、アーバンネットワーク区間の利用客は年々増加し、ダイヤ改正のたびに利便性向上の施策がとられるようになった。1995年の阪神・淡路大震災では、いち早くJR神戸線が全線復旧し、利用客の増加に拍車をかけた。
運転系統の充実・既存線相互の直通運転に加え、1997年3月8日にはJR東西線が開業、2008年3月15日にはおおさか東線が部分開業し、大和路線からJR東西線への直通列車も登場した。このおおさか東線は北部区間も建設中であり、これらを含めた利便性の向上とネットワークの拡大は今後も続く予定である。
競争を意識した余裕の少ないダイヤは、わずかの事象で大きなダイヤの乱れにつながることとなった。また、直通運転の拡大はダイヤの乱れの影響を広範囲に及ぼすこととなった。その状況下で2002年11月6日に塚本駅 - 尼崎駅間で鉄道人身障害事故(消防隊員の死傷事故)が起き、安全の確認より列車運行優先の姿勢に批判が出た。さらに2005年4月25日の福知山線列車脱線事故では余裕のないダイヤが乗務員に過度のプレッシャーをかけているのではないかと批判を大きく浴びることになった。そのため、その後のダイヤ改正で列車の所要時間が増大することになった。特に翌2006年3月18日のダイヤ改正では新快速の所要時間が運転開始以来初めて延びることとなった。
天王寺駅構内の阪和短絡線の複線化(2008年3月15日完成)などダイヤの安定性を高める施策や、保安装置の拡充などが今後も引き続いて進められることになっている。
[編集] 旅客案内
列車指令所による列車制御の一元化に合わせて、旅客案内の拡充なども進めている。
アーバンネットワーク内の各路線の行先案内は、1997年3月8日のダイヤ改正以降、駅の発車標・列車の行先表示や放送などで「姫路方面網干」「宝塚方面新三田」など「○○方面△△」という他事業者にはあまり見られない案内や、「湖西線経由敦賀」「東西線経由松井山手」など、経由が複数ある場合は「XX線経由◇◇」という表現によりどの方向に行くのか分かりやすくしている(JR東西線関連以外の本格実施は1999年5月10日以降)。
近畿地方は、京阪神を始め主要都市が分散し、かつJR西日本各線はそれらの都市の中心駅が始発・終着でない場合が多いためである。特に方面に使われる駅名(地名)は姫路や宝塚など知名度が高いので効果がある。中でも、東海旅客鉄道(JR東海)との共同使用駅となっている米原駅では、同社の東海道本線(米原駅以東)で運転される列車のうち名古屋駅を越えて運転される列車に対しても「名古屋方面○○」と案内している。
また、各駅から京都・大阪・神戸などの主要駅への先着列車の表示や放送を行っている。
[編集] 発車標
発車標は、ほとんどの駅[6]に設置している。関東地方で使われているものと比べ寸法が一回り大きく、文字も大きいため比較的見やすい。2008年以降に発車標を更新・設置された駅では小さい発車標が設置されている駅もある。
発車標には、発光ダイオード (LED) 式とプラズマディスプレイ式があり、後者は一部の駅に設置されている。
発車標には一部の駅と特急・急行列車をのぞき、乗車位置が表示される[7]。ホームには目安となる印(△、↑、○、◇など)と数字が書かれている(例:「△ 1 △」)。扉数や編成数などで乗車位置が変わるので、乗客はこれに表示された位置に並ぶ方式となっている(表示形式の例:「△1〜12」「白○1〜7」)。列車が接近すると、到着・通過を知らせる接近表示が点滅するものもある。なお、運行管理システム導入線区(六十谷駅以外の阪和線各駅をのぞく)や自動進路制御装置 (SRC) 区間など一部の駅では、列車に遅延が発生した場合に「遅れ約○分」「Delay ○ minutes behind」(2時間以上の遅れの場合は「遅れ120分以上」「Delay 120 minutes over」)と表示される。これは列車固有の遅れを表示しているが、旅客にとっては次の列車がいつ来るかが関心事であるため、大幅な遅れが出ているとき「到着まで約○分」「○ min. until arrival」という表示も見られるようになった。
阪和線(羽衣線区間をのぞく)・琵琶湖線・JR京都線・JR神戸線・赤穂線(相生駅 - 播州赤穂駅間)・大阪環状線・JRゆめ咲線・大和路線・おおさか東線・学研都市線・JR東西線・JR宝塚線(尼崎駅 - 新三田駅間)ではアーバンネットワーク運行管理システムを導入しており、同システムと連動した表示となっている。
また一部の駅では列車の在線位置も表示し、列車の走行位置を発車標に表示している。
[編集] 異常時情報提供ディスプレイ
2003年から一部の駅の改札口・コンコース付近にプラズマディスプレイを設置していたが、2008年4月1日から「異常時情報提供システム」に移行している。普段は自社の宣伝や運行情報などを表示しているが、異常時の際に大阪総合指令所が運転見合わせ区間や振替輸送区間などの情報を一括入力して路線図形式による案内を行っている。情報を提供する区間はアーバンネットワークの路線区と東海道・山陽新幹線となっている。
画面に表示される遅延・見合わせの原因は線路・設備などに起因する理由(人身事故・異音感知・踏切障害・設備トラブルなど)と、自然に起因する理由(大雨・大雪・強風・地震など)に分けられる。
[編集] 車内表示
221系・207系・223系にはLED式の旅客案内装置を、321系・225系には液晶ディスプレイ (LCD) の案内装置をそれぞれ設置しており、自社宣伝・号車表示(207系をのぞく)・停車駅・次駅案内などを行っている。また、321系・225系ではLCDで広告WESTビジョンも表示している。321系・225系では車内のLCDを活用して、文字による運行情報を表示している。[8]。
車内案内では通常、行先・次駅接近案内を行っているが、ダイヤ乱れによる運用変更や表示不具合などにより次駅案内をせず、種別・行先のみを表示することがある。なお、321系の場合はJR西日本のロゴが表示される[9]。
[編集] Jスルーカード・ICOCAの導入
アーバンネットワークエリアの各駅では駅の利便性向上にも重点が置かれており、1997年のJR東西線の開業を機会に京阪神エリア全駅で自動改札機の本格導入を始め、磁気券の自動改札化を行った。1999年にストアードフェアシステム化してJスルーカードを導入、2003年からICカード「ICOCA」を導入している。さらに2006年から「PiTaPa」との相互利用を開始するなど他社ICカードとの相互利用も行い、利便性向上を進めている。なおICOCAの普及に伴い、Jスルーカードは2009年3月1日をもって自動改札機および自動精算機での利用を終了し、自動券売機での支払いにのみ使用可能となった。アーバンネットワークとICOCAの利用可能駅は完全に一致しておらず、一部の駅では利用できない。また、大阪近郊区間とも完全に一致していない。
[編集] 女性専用車の導入
車内で主に痴漢の迷惑行為を防止するために、2002年から関西で初めて女性専用車を導入している。指定の車両には緑色のステッカーとドア窓に小型の鏡ステッカー(外から見ると青)が貼付されていたが、2011年春より、対象車両に貼付されているステッカーの色やデザインが緑から桃色基調のものに順次変更されている。女性専用車は4扉の車両に限られており、平日・休日にかかわらず毎日、始発から終電まで1両設定されている。ダイヤが乱れた時は女性専用車の設定をしない場合がある。
女性専用車は2002年7月1日より、大阪環状線の平日の始発から9時までの周回列車および、学研都市線の平日の始発から9時までに京橋駅に到着する下り列車の最後部車両を女性専用車として試験的に導入し[10]、同年10月1日から本格的に導入た。その後、同年12月2日からはJR京都線・JR神戸線・JR宝塚線などにも拡大して、平日の17時から21時までの時間帯についても女性専用車の設定を行い[11]、2004年10月18日からは大和路線・和歌山線・阪和線にも導入した[12]
さらに2011年4月18日からは、JRゆめ咲線にも女性専用車を導入するとともに、平日・休日にかかわらず毎日、始発から終電まで女性専用車が設定されるようになった[13]。
| 線区 | 区間 | 種別 | 車両 |
|---|---|---|---|
| 大阪環状線・JRゆめ咲線 | 全区間 | 普通 | 橙色8両編成の4号車 |
| JR東西線 | 尼崎駅 - 京橋駅 | 普通・区間快速・快速 | 7両編成の木津寄りから3両目(321系は5号車) |
| 学研都市線 | 京橋駅 - 木津駅間 | ||
| JR神戸線 | 加古川駅 - 大阪駅間 | 普通 | 7両編成の5号車(207系は大阪寄りから3両目) |
| JR宝塚線 | 全区間 | 普通・快速 | |
| JR京都線・琵琶湖線・湖西線 | 大阪駅 - 京都駅 - 野洲駅・近江舞子駅間 | 普通 | 7両編成の5号車(207系は近江舞子・草津寄りから3両目) |
| 阪和線 | 天王寺駅 - 和歌山駅間 | 普通・区間快速・ 快速・B快速 |
103系もしくは205系の6両編成の3号車 |
| 大和路線 | 奈良駅 - JR難波駅間 | 普通・快速 | 103系と201系の6両編成の3号車 |
| 和歌山線 | 王寺駅 - 高田駅間 | ||
| おおさか東線 | 全区間 | 普通 |
- 女性専用車の設定条件が揃っていても、区間が短いため女性専用車の設定がない列車がある。
- おおさか東線経由の直通快速は207系7両編成で運用されているが、女性専用車の設定は放出駅 - 尼崎駅間のみである。
[編集] 安全対策
[編集] ホーム柵・ホームドアの設置
旅客の転落防止のため、一部の駅に可動式または固定式のホーム柵が設置されている。
JR京都線・JR神戸線・阪和線の一部の駅には可動式ホーム柵が設置されており、停車列車がなく通過列車のみ走行する線路側ホームに設置しているため、通常使用時では開口部はないが、異常時などでの臨時停車の際には、駅係員の操作により手動でホーム柵を開閉できる。
また、学研都市線京橋駅2番のりば・東寝屋川駅1番のりばにはホームの一部に、おおさか東線JR河内永和駅・JR長瀬駅ではホームすべてに固定式のホーム柵が設置されている。固定式のため常に開口部があり、停車した際にドアがある部分のみ柵がない。固定式ホーム柵やホームドアは、4ドア車・3ドア車などが混在するため、本格導入するまでに至っておらず、ホームドアについてもJR東西線北新地駅で2011年3月27日に供用開始された以外には、大阪天満宮駅で2011年度中の設置計画がある[14]。
[編集] 夜間視認性向上装置の設置
夜間での客扱い中に、車掌がいる最後尾から最前部付近の乗降が確認しづらい状況を解消するため、一部の駅において、夜間視認性向上装置 (TC-PAC) が設置されている。乗降客が装置からの光源を遮ることにより、車掌に旅客の存在が分かる仕組みとなっている。
[編集] ATS-Pの整備
アーバンネットワークの高密度線区を対象に、ATS-P形の整備を進めている。すべての信号機にATS-P形の地上子を設ける全線P方式と、場内信号機・出発信号機および一部の閉塞信号機にATS-P形の地上子を設ける拠点P方式の2つがある。
- 整備線区
- 全線P方式
- 大阪環状線・JRゆめ咲線・JR東西線・おおさか東線・大和路線(JR難波駅 - 王寺駅間)・阪和線(天王寺駅 - 日根野駅間)・関西空港線
- 拠点P方式
- 琵琶湖線・JR京都線・JR神戸線・山陽本線(姫路駅 - 上郡駅間)・JR宝塚線・学研都市線(京橋駅 - 京田辺駅間)・大和路線(王寺駅 - 加茂駅間)・奈良線・阪和線(日根野駅 - 和歌山駅間)・嵯峨野線・湖西線
- 全線P方式
- 整備予定線区
- 2011年度末まで:学研都市線(京田辺駅 - 木津駅間)
- 2012年度末まで:北陸線本(米原駅 - 長浜駅間)
[編集] プロジェクト
[編集] 新駅の設置
利便性の向上および競合交通機関からの利用者の転移による利用者の拡大を見込んで、アーバンネットワークでは新駅の設置を進めている。以下、2004年以降のアーバンネットワークでの新駅開業状況を記す。
- 2004年3月13日:和歌山線…JR五位堂駅
- 2005年3月1日:JR神戸線…ひめじ別所駅
- 2007年3月18日:JR神戸線…さくら夙川駅
- 2008年3月15日:JR京都線…島本駅、JR神戸線…須磨海浜公園駅、山陽本線…はりま勝原駅
- 2008年10月18日:JR京都線…桂川駅
今後、以下の線区・区間で新駅を開業する計画がある。
| 線区 | 区間 | 駅名 | 開業予定 | 出典 |
|---|---|---|---|---|
| JR神戸線 | 明石駅 - 西明石駅 | 未定 | 未定 | [15] |
| 六甲道駅 - 灘駅 | まや駅(仮称) | 2016年度 | [16] | |
| 東加古川駅 - 加古川駅 | 未定 | 未定 | [17] | |
| 御着駅 - 姫路駅 | 未定 | 未定 | [18] | |
| JR京都線 | 茨木駅 - 摂津富田駅 | 総持寺駅(仮称) | 2018年春 | [19][18] |
| JR宝塚線 | 中山寺駅 - 宝塚駅 | 未定 | 未定 | [17] |
| 琵琶湖線 | 山科駅 - 京都駅 | 未定 | 未定 | [17] |
| 瀬田駅 - 石山駅 | 未定 | 未定 | [20] | |
| 南草津駅 - 瀬田駅 | 未定 | 未定 | [21] | |
| 学研都市線 | 住道駅 - 野崎駅 | 未定 | 未定 | [17] |
| おおさか東線 | JR長瀬駅 - 新加美駅 | 未定 | 2018年度まで | [22] |
[編集] JR東西線の開業
学研都市線京橋駅からJR宝塚線尼崎駅までの12.5kmを結ぶJR東西線が1997年3月8日に開通し、同線を介して関西文化学術研究都市のある京阪奈丘陵と三ノ宮・神戸方面や神戸三田国際公園都市がある北摂・北神地域の直通運転が開始された。
[編集] 主要ターミナル駅の改良と駅周辺の再開発
梅田貨物駅周辺の大阪駅北地区は「都心に残された最後の一等地」として大規模な再開発が進んでおり、これに合わせて大阪駅の改良工事が進められている。工事は、橋上駅舎とホームを覆うドームの新設、コンコースとホームの改良などによるバリアフリー施設の整備、新北ビル(メインテナントは三越伊勢丹)の建設、アクティ大阪の増床などで、2011年5月4日にグランドオープンした(大阪2011年問題も参照)。
天王寺駅では関西国際空港開港を前後を境に改良工事が進み、阪和短絡線の新設(後述)、天王寺MIOの建設、その下にある大和路線ホームの拡張、天王寺ステーションプラザ(現在の天王寺MIOプラザ館)の改装・増床、駅ナカの充実などの工事が行われた。
京都駅でも駅ビルの完成に合わせて1997年までに大規模な改良工事を行い、嵯峨野線・特急「はるか」、奈良線のホームの増設、近鉄京都駅との改札分離、駅舎橋上化に伴う自由通路の新設などを行った。1997年以降も更なる改良工事が行われ、2007年には駅西側にビックカメラ京都店を開業させている。また2008年2月には自由通路の西側に「スバコ・ジェイアール京都伊勢丹」が開業し、大規模な駅ナカが完成した。2011年現在ではJR側はほぼ一段落したが、近鉄京都駅のホーム増設工事を行っている。
そのほかの駅でも、構内の各種店舗開発など駅自体の集客能力の向上を進めている。
[編集] 輸送改善
[編集] 桜島線(JRゆめ咲線)
詳細は「桜島線#輸送改善」を参照
ユニバーサル・スタジオ・ジャパン (USJ) を核とした土地区画整理事業により安治川口駅 - 桜島駅間の線路移設工事を2001年3月に完了し、同時にユニバーサルシティ駅を開業させるとともに、公募により「JRゆめ咲線」の愛称が付けられた。また、一部を除き線内折り返しのみの運転から大阪環状線への直通運転を大幅に増発するなど USJ アクセスとしての輸送改善を行った。
[編集] 奈良線
詳細は「奈良線#輸送改善」を参照
並走する近鉄京都線を意識しての大規模な輸送改善が行われた。京都駅 - JR藤森駅間と宇治駅 - 新田駅の複線化や駅改良・分岐器改良・信号設備の改良などで速達化やラッシュ時の増発や快速設定ができるようになり、2001年3月に工事を完了させた。また、宇治駅 - 新田駅間にJR小倉駅が開業した。これらの一連の輸送改善の資金は京都府の負担のウェイトが高い。
[編集] 片町線(学研都市線)
詳細は「片町線#輸送改善」を参照
関西文化学術研究都市へのアクセス改善として高速化と各種改良工事が行われた。松井山手駅 - 京田辺駅間で高速化が行われ、大住駅・京田辺駅の構内改良、JR三山木駅付近の線路移設および高架化が行われた。これにより列車の増発が可能になり、京橋方面から京田辺駅まで7両編成で運転できるようになった。
さらに2010年3月までに京田辺駅 - 木津駅間の輸送改善工事で、同志社前駅 - 木津駅間でホーム延伸工事が行われ、3月13日から京田辺駅で行われていた増解結がなくなり、全線で7両編成で運転することが可能になった。
[編集] 山陰本線(嵯峨野線)
詳細は「嵯峨野線#輸送改善」を参照
1996年に二条駅 - 花園駅間の高架化、2000年に二条駅 - 花園駅間を複線化するなど、線路移設や部分的な複線化によって輸送改善を行ってきたが、さらなる輸送力の増強および慢性的な遅延を解消するため、京都駅 - 園部駅間の全線複線化工事および嵯峨嵐山駅・亀岡駅の改良工事と、同時に周辺道路の混雑解消と安全確保のために花園駅 - 嵯峨嵐山駅間の高架化工事が2003年から行われた。
2008年12月14日のダイヤ改正で馬堀駅 - 亀岡駅間が複線化されて以来、工事の進捗に合わせて部分的に複線化されていたが、2010年3月13日のダイヤ改正により京都駅 - 園部駅間が全線複線化された。
また、設備改良以外に老朽化した113系・115系は2010年3月13日のダイヤ改正で運用を離脱し、すべて221系・223系に置き換えられた。
[編集] おおさか東線整備事業
詳細は「おおさか東線#建設の経緯」を参照
おおさか東線は、城東貨物線を利用してJR京都線の新大阪駅から大和路線久宝寺駅までの約20.3kmを整備して旅客列車を走らせる事業で大阪外環状鉄道により工事が行われていたが、2008年3月15日に大和路線久宝寺駅 - 学研都市線放出駅間 (9.2km) が部分開業し、途中に5駅が設置された。これにより、大和路線からおおさか東線・JR東西線経由で尼崎までの直通快速が運転されることになった。
なお、計画当初では新大阪 - 放出間は2012年春の開業予定であったが、新大阪からさらに梅田貨物線を経由し、再開発が進められている梅田北ヤード地区に設けられる新駅(仮称北梅田駅)に乗り入れる計画に変更された。同区間は2018年度までの開業を予定しているが、用地買収が遅れている箇所があることや改良工事が未着工の区間も存在することから完成が大幅に遅れることを示唆している。
[編集] 天王寺駅阪和短絡線複線化
天王寺駅構内の関西本線と阪和線を結ぶ短絡線は1989年7月に完成以来、単線運転を行っていたが、関西本線との平面交差の解消と大阪環状線と阪和線の直通列車の増発を目的に複線化工事が行われ、2008年3月15日のダイヤ改正より供用を開始した。短絡線の複線化により、大阪環状線から阪和線への直通列車は16番のりばから15番のりばへと変更し、列車が増発された。また、短絡線の複線化に関連して新今宮駅では配線の変更も行われ、一部の列車が新今宮駅4番のりば着発となっている。
[編集] 連続立体交差
踏切で交差する道路交通渋滞の解消や、鉄道線路による市街地分断の弊害をなくすため、連続立体交差事業が沿線自治体とともに進められている。現在、アーバンネットワークエリアでの連続立体交差は東岸和田駅の周辺で進められている。以下に連続立体交差の完成時期を記す。
- 1989年3月:学研都市線住道駅
- 1996年3月:大和路線今宮駅 - JR難波駅間
- 2004年3月:JR神戸線加古川駅
- 2006年5月:阪和線美章園駅 - 杉本町駅間
- 2008年12月:JR神戸線姫路駅(のちに播但線・姫新線部分も高架化)
- 2010年3月:大和路線・万葉まほろば線奈良駅、嵯峨野線花園駅 - 嵯峨嵐山駅間
[編集] その他
[編集] 運行管理システムの導入
詳細は「アーバンネットワーク運行管理システム」を参照
運転本数の高密度化により、各駅で行っていた進路制御を大阪総合指令所にて一元管理し、列車の進路を自動制御する運行管理機能と、旅客に対して運転状況を自動的に案内する機能をもつ。関西空港線開業を控えた阪和線が1993年7月1日に導入したのを皮切りに、アーバンネットワークの一部線区で導入している。導入線区は以下の通り。
- 阪和線:羽衣線をのぞく全線
- 琵琶湖線・JR京都線・JR神戸線・山陽本線:近江塩津駅 - 上郡駅間
- 赤穂線:相生駅 - 西浜駅(貨物)
- おおさか東線:放出駅(構内をのぞく) - 久宝寺駅間
- 大阪環状線・JRゆめ咲線:全線
- 大和路線:JR難波駅 - 加茂駅間
- 福知山線(JR宝塚線):尼崎駅(構内をのぞく) - 新三田駅間
- JR東西線:尼崎駅構内をのぞく全線
- 片町線(学研都市線):支線および木津駅構内をのぞく全線
今後、阪和線システムの改良が計画されている[23]。
[編集] 列車運行情報
2008年2月からJR東日本との提携で相互で運行情報(遅延など)を共有することを開始した。JR東日本管内でも行われている「運行情報メールサービス」も利用可能になった。なおJR西日本のサイト「おでかけネット」ではさらに詳細にまた振替輸送の情報も掲載されている。
[編集] 遺失物管理システムの導入
詳細は「遺失物管理システム」を参照
[編集] 乗車券など
- ICOCA
- 昼間特割きっぷ
- Jスルーカード(すでに発売を終了し、自動券売機で乗車券に引き換えることにより使用できる)
- 関西1デイ納涼パス・秋の関西1デイパス・冬の関西1デイパス・春の関西1デイパス
- 関西おでかけパス(すでに発売を終了している)
[編集] 脚注
- ^ アーバンネットワークエリアと大阪近郊区間の在来線エリアとは完全には一致せず、両者のいずれか一方のみに含まれる区間がある(山陽本線相生駅 - 上郡駅間、紀勢本線和歌山駅 - 和歌山市駅間は前者のみ、加古川線全線、福知山線篠山口駅 - 谷川駅間、北陸本線長浜駅 - 近江塩津駅間、湖西線永原駅 - 近江塩津駅間は後者のみに含まれる)。大都市近郊区間#大阪近郊区間の記事も参照。
- ^ 西日本旅客鉄道『新世紀へ走る JR西日本10年の歩み』営業エリア図
- ^ 新型近郊形電車「225系」の概要について - 西日本旅客鉄道プレスリリース 2010年5月18日
- ^ 12月1日から営業運転開始!新型近郊電車225系の展示会の開催について - 西日本旅客鉄道プレスリリース 2010年9月15日
- ^ これらは国鉄時代に首都圏から転属したものやかつて京阪神緩行線で使用されていたものが多い。
- ^ 阪和線など、快速停車駅や主要駅にのみ設置されている路線もある。
- ^ ほかののりばから発車する場合は、乗車位置表示に「○番のりば」を枠で囲って表示されることがある。
- ^ 京阪神近郊エリアを運転する電車内での運行情報提供開始について - 西日本旅客鉄道プレスリリース 2009年12月16日
- ^ 以前はアーバンネットワーク全体の路線図が表示されていた。
- ^ 2002年5月定例会見(インターネット・アーカイブ)- 西日本旅客鉄道プレスリリース 2002年5月15日
- ^ 〜より快適な車内環境をめざして〜「女性専用車」を拡大します(インターネット・アーカイブ)- 西日本旅客鉄道プレスリリース 2002年10月7日
- ^ 阪和線、大和路線に「女性専用車」を拡大します(インターネット・アーカイブ)- 西日本旅客鉄道プレスリリース 2004年7月21日
- ^ 女性専用車の全日化・終日化について ・ 車両保守部品の不足に伴う列車運転計画の見直しについて - 西日本旅客鉄道プレスリリース 2011年3月4日・2011年4月6日
- ^ 2011年2月定例社長会見 - 西日本旅客鉄道プレスリリース 2011年2月18日
- ^ JR大久保-魚住間の新駅、明石市が実現性検討 - 神戸新聞 2010年2月4日
- ^ 六甲道-灘間に新駅 JR西 - 産経新聞 2010年10月6日
- ^ a b c d 県内で3新駅検討 JR西日本 - 神戸新聞 2005年3月1日
- ^ a b 京阪神で新駅続々 JR、私鉄競合路線や人口増加地区に - 朝日新聞 2011年11月7日
- ^ 東海道本線(JR京都線)摂津富田・茨木間新駅設置などについて - 西日本旅客鉄道プレスリリース 2011年7月29日
- ^ JR琵琶湖線 大津市内の石山―瀬田間に新駅検討 - 朝日新聞 2011年8月25日
- ^ 南草津―瀬田駅間に新駅 JR西、宅地開発進み人口急増 - 朝日新聞 2011年8月8日
- ^ JRおおさか東線に新駅 長瀬―新加美駅間に設置合意 - 産経新聞 2011年4月1日
- ^ 日立評論 2011年1月号 (PDF) - 日立製作所 p.74 - p.75
[編集] 参考文献
- データで見るJR西日本 - 西日本旅客鉄道
[編集] 関連項目
[編集] 外部リンク
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