J1参入決定戦
J1参入決定戦(J1さんにゅうけっていせん)は、1999年のJリーグ2部制導入に合わせ、J1とJ2のクラブを振り分けるために1998年末に実施されたトーナメント戦。
目次 |
[編集] 概要
「ジャパンフットボールリーグ#歴史」および「Jリーグ準加盟制度#準会員制度(1993年 - 1998年)」も参照
Jリーグは1993年の発足以来、社団法人日本プロサッカーリーグの当初の予想を上回る勢いで規模を拡大していった。10クラブで発足したリーグは、5年間で当初上限と考えていた16クラブを越え、1997年の時点で17クラブまで肥大化し、さらに参入を希望するクラブが相次ぐ状況であった。加えて、実質的な下部リーグであったジャパンフットボールリーグ(旧JFL)は「Jリーグ参入を希望するクラブ」「アマチュアを堅持するクラブ」が混在する状況であった。
そこで日本プロサッカーリーグは当初の予定を早めてJリーグの2部リーグ化を決断。旧JFLを、Jリーグ(プロリーグ)の正式な下位リーグであるJリーグ ディビジョン2 (J2) と、アマチュアリーグの最高峰である日本フットボールリーグ(新JFL)に改組することとなった。その際に、日本プロサッカーリーグは、当時のJリーグが適正数と考えていた16クラブより多かったこともあり、Jリーグの下位チームとJリーグ準会員の上位チームによるトーナメント戦により、J1とJ2の振り分けを行う事となった。
具体的には、Jリーグ所属の18クラブとジャパンフットボールリーグ(旧JFL)所属クラブのうちJリーグへの参加を希望するクラブをJ1・16クラブ、J2・11クラブに振り分けるため、1997年と1998年のJリーグ順位から順位ポイント(98年度は97年度の倍)を算出し下位となった5クラブと、1998年のJFLで2位以内に入ったJリーグ準会員クラブが参加して、J1参入枠3つを争う予定だった。これは、Jリーグにおける初の実質的な入れ替え戦の導入を意味するものでもあった。
しかし、Jリーグ所属クラブの横浜フリューゲルスが横浜マリノスとの合併により消滅することになったため、Jリーグ側からのトーナメント参加が4クラブに減少。一方、JFL側からは準会員2クラブのうち2位となった川崎フロンターレのみが参加条件を満たした(もう一つの準会員クラブだったブランメル仙台は7位に終わったため参加できず、次年度J2参入が決定)。この結果、ジェフユナイテッド市原(順位ポイント15位)、コンサドーレ札幌(同16位)、ヴィッセル神戸(同17位)、アビスパ福岡(同18位)、川崎フロンターレの計5クラブで争われることになった(ちなみに、フリューゲルス消滅を受けて、繰り上げでJ1参入決定戦に参加することなく次年度のJ1に参入できた14位クラブは京都パープルサンガ)。
[編集] 順位ポイントの付け方
- 1997年度は参加17チームの年間順位により1位17点、2位16点、3位15点…以下1点ずつ減点し、17位は1点をそれぞれ加算。但し、この年のセカンドステージは日本代表選手が同時期に開催されたワールドカップフランス大会・アジア最終予選に拘束された関係上、リーグ戦の通常の勝ち点とは別に、順位ポイント用の特別勝ち点として代表に拘束された選手1名分に付き0.1点の勝ち点を計上し、修正した上で順位ポイントを算定した。
- 1998年度は同じく年間順位1位に36点、2位34点、3位32点…以下2点ずつ減点し、18位は2点をそれぞれ加算。コンサドーレ札幌はこの年JFLから昇格したためこのシーズンの順位ポイントのみが対象となった。
この順位ポイントの付け方については、Jリーグ18チームで唯一1997年の順位ポイントを持っていなかった札幌は、このシステムがなければ参入決定戦に回ることがなかった(1998年の成績は年間14位)ため、札幌サポーターの間にはこの「2年間の順位ポイント」システムに異論を唱える者が少なくなかった。
[編集] 順位ポイントに基づく順位
- ※青地の4チームが入れ替え戦出場。横浜F(ピンク地)は、横浜Mとの合併によりチーム消滅。
| 順位 | チーム | 1997年度 | 1998年度 | 合計ポイント |
|---|---|---|---|---|
| 1 | 磐田 | 17 | 36 | 53 |
| 2 | 鹿島 | 16 | 34 | 50 |
| 3 | 清水 | 13 | 32 | 45 |
| 4 | 横浜M | 15 | 30 | 45 |
| 5 | 名古屋 | 9 | 28 | 37 |
| 6 | 横浜F | 12 | 24 | 36 |
| 7 | 浦和 | 8 | 26 | 34 |
| 8 | 柏 | 11 | 22 | 33 |
| 9 | C大阪 | 7 | 20 | 27 |
| 10 | 平塚 | 10 | 16 | 26 |
| 11 | 広島 | 6 | 18 | 24 |
| 12 | G大阪 | 14 | 8 | 22 |
| 13 | V川崎 | 4 | 14 | 18 |
| 14 | 京都 | 3 | 12 | 15 |
| 15 | 市原 | 5 | 6 | 11 |
| 16 | 札幌 | - | 10 | 10 |
| 17 | 神戸 | 2 | 4 | 6 |
| 18 | 福岡 | 1 | 2 | 3 |
[編集] スコアテーブル
[編集] 1回戦(参入決定予備戦)
詳細は「J1参入決定予備戦」を参照
| 1998年11月19日 |
|||
| アビスパ福岡 (J・18位) |
3-2 (延長) |
川崎フロンターレ (JFL・2位) |
東平尾公園博多の森球技場 観客数: 12,535人 |
| 久藤清一 山下芳輝 フェルナンド |
伊藤彰 ツゥット |
- 1試合勝負で行われ、福岡が延長Vゴールで勝利し2回戦に進出。敗れた川崎の次年度のJ2への参入が決定。
[編集] 2回戦(参入決定戦)
| 1998年11月22日 第1戦 |
|||
| ヴィッセル神戸 (J・17位) |
2-1 | コンサドーレ札幌 (J・16位) |
神戸総合運動公園ユニバー記念競技場 |
| 永島昭浩 海本慶治 |
棚田伸 |
| 1998年11月26日 第2戦 |
|||
| コンサドーレ札幌 | 0-2 | ヴィッセル神戸 | 室蘭市入江運動公園陸上競技場 |
| トーマス 和多田充寿 |
- 神戸の2勝0敗で神戸の次年度のJ1への参入が決定。敗れた札幌は第3参入クラブ決定戦へ。
| 1998年11月22日 第1戦 |
|||
| アビスパ福岡 | 0-2 | ジェフユナイテッド市原 (J・15位) |
東平尾公園博多の森球技場 |
| 武田修宏 スコルテン |
| 1998年11月26日 第2戦 |
|||
| ジェフユナイテッド市原 | 2-1 | アビスパ福岡 | 市原緑地運動公園臨海競技場 |
| 鈴木隆行 酒井友之 |
森秀昭 |
- 市原の2勝0敗で市原の次年度のJ1への参入が決定。敗れた福岡は第3参入クラブ決定戦へ。
[編集] 第3参入クラブ決定戦
| 1998年12月2日 第1戦 |
|||
| アビスパ福岡 | 1-0 | コンサドーレ札幌 | 東平尾公園博多の森球技場 |
| 上野優作 |
| 1998年12月5日 第2戦 |
|||
| コンサドーレ札幌 | 0-3 | アビスパ福岡 | 室蘭市入江運動公園陸上競技場 |
| 上野優作 フェルナンド 石丸清隆 |
- 福岡の2勝0敗で福岡の次年度のJ1への参入が決定。また敗れた札幌の次年度のJ2への参入が決定。
その後、福岡は翌年から2年連続でJ1残留争いを勝ち抜くが、2001年シーズンに降格。神戸は翌年から6年連続でJ1残留争いを勝ち抜くが、2005年シーズンに降格。ジェフユナイテッド市原は参入決定戦に参加したクラブの中でJ2降格が無かった最後のクラブであったが、2009年に前身の古河電工時代を含めても初となる降格を経験した。
[編集] 参考資料
- “1998年 Jリーグ アビスパ福岡 一部参入決定戦特集”. 西日本新聞社. 2010年12月29日閲覧。
[編集] 関連項目
- J1・J2入れ替え戦 - 2004年から2008年に実施された入れ替え戦
- J1昇格プレーオフ - 2012年から採用予定。J2リーグの年間3-6位(原則)のチームが、J1昇格の第3の枠を争う大会。
- 1997年のJリーグ、1998年のJリーグ、1998年のJFL