Jホラーシアター

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

Jホラーシアター』は、一瀬隆重プロデュース、東宝配給によるホラー映画のブランド。

落合正幸鶴田法男清水崇黒沢清高橋洋中田秀夫ら6監督による、計6作品を製作した。2007年の『怪談』を最後に約3年間、企画が凍結状態だったが、最終作『恐怖』が2010年に公開された。なお、当初は輪廻以降の作品はJホラーシアターに含まれておらず、それぞれ独立した作品だったが、2010年公開の『恐怖』で輪廻以降の作品もJホラーシアターに位置づけられている。

JホラーTV『日本のこわい夜』[編集]

詳細は日本のこわい夜

TBS系にて連動企画として放送された。

『感染』[編集]

感染
監督 落合正幸
脚本 落合正幸
原案 君塚良一
製作 一瀬隆重
製作総指揮 濱名一哉
小谷靖
出演者 佐藤浩市
高嶋政伸
音楽 蓜島邦明
主題歌 奥田美和子「夢」
撮影 増井初明
編集 深沢佳文
配給 東宝
公開 日本の旗 2004年10月2日
上映時間 98分
製作国 日本の旗 日本
言語 日本語
興行収入 8.2億円[1]
テンプレートを表示

『予言』との併映で第1弾として2004年10月2日に封切られた。PG-12指定。

あらすじ[編集]

とある古い病院。予算が少なく国からの援助に見放されて備品も底を付きかけ、過酷な状況であるにもかかわらず多くの患者を抱えたここでは、スタッフたちが疲れ切っていた。

ある夜、全身に火傷を負った患者の容体が急変し、医師の秋葉の措置も虚しく医療ミスによって患者を死なせてしまう。極限状態にある自分の身を案じた秋葉と魚住は、ミスの隠蔽を決める。

そこへ、未知のウイルスに感染した患者が運ばれてくる。秋葉の同僚の赤井は自分たちでウイルスを調べて手柄を立てようと秋葉や魚住に提案するが、医師たちが目を離した隙に患者はダクトに逃げ込んでしまう。その後、病院のスタッフは次々とウイルスに感染していく。極限の疲労、隠蔽への不安、そしてお互いへの疑念を抱きながら極限状態の中、秋葉らは朝を迎える。

キャスト[編集]

スタッフ[編集]

『予言』[編集]

予言
監督 鶴田法男
脚本 高木登
鶴田法男
原作 つのだじろう
恐怖新聞
製作 一瀬隆重
製作総指揮 濱名一哉
小谷靖
出演者 三上博史
酒井法子
音楽 川井憲次
撮影 栢野直樹
編集 須永弘志
配給 東宝
公開 日本の旗 2004年10月2日
上映時間 95分
製作国 日本の旗 日本
言語 日本語
テンプレートを表示

『感染』との併映で第1弾として2004年10月2日に封切られた。

あらすじ(予言)[編集]

休暇を終えて妻・綾香や娘・奈々と実家から車で帰る道中、重要なメールを送るために公衆電話に立ち寄っていた里見英樹は、電話ボックス内で新聞紙の切れ端を見つける。そこには、奈々が事故で死亡する記事が書かれていた。その直後、記事の内容を追うように事故が起こって奈々は死亡し、英樹と綾香は離婚する。

事故から3年後、英樹は高校教師になっていた。ある日、英樹の生徒・若窪沙百合が自分の死期を悟ったような不可解な言動を取りはじめる。それと前後し、連続通り魔に関する予告記事が届くようになる。一方、事故の予言と新聞について大学で独自に研究を進めていた綾香は、念写実験を通して知り合った御子柴聡子という予言者から「恐怖新聞」の存在と、それを研究していた鬼形礼という人物のことを聞かされる。

予言の新聞を調べるために再会した英樹と綾香はやがて鬼形の家を訪れ、予言に関する記録が残されたVHSを発見する。

キャスト(予言)[編集]

スタッフ(予言)[編集]

『輪廻』[編集]

第2弾として2006年1月7日に封切られた。PG-12指定。

『叫』[編集]

第3弾として2007年2月24日に封切られた。

『怪談』[編集]

第4弾として2007年8月4日に封切られた。

『恐怖』[編集]

第5弾として2010年7月10日に封切られた。また、本作はJホラー・シアター最終章として位置付けられている

脚注[編集]

  1. ^ 「2004年度 日本映画・外国映画 業界総決算 経営/製作/配給/興行のすべて」『キネマ旬報2005年平成17年)2月下旬号、キネマ旬報社、2005年、152頁。 
  2. ^ DVD「予言 プレミアム・エディション」のコメンタリートラック(一瀬隆重と鶴田法男)によると、ほぼ新人だった井上は、書類の時点ではあまり期待されておらず、奈々役は他の子役にほぼ決まっていたが、演技をさせてみたらあまりにも良かったので採用されたという。

外部リンク[編集]