ISRO軌道周回機

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ISRO軌道周回機
所属 インド宇宙研究機関
任務 有人宇宙飛行
周回対象 地球
輸送ロケット GSLV Mk II
打上げ場所 サティシュ・ダワン宇宙センター
任務期間 7日

インドの有人宇宙飛行計画での暫定的な名称の軌道周回機インドの有人宇宙飛行計画の根幹を成すことを意図している。カプセルは3人を運ぶ能力を有し、将来的にはランデブーとドッキング能力を備える事を計画されている。

初飛行ではISROは2名の乗員を乗せて3トンのカプセルを高度400kmの軌道上へ投入し、最大7日間周回する予定である。カプセルは現在開発中のISROのGSLV-IIで打ち上げる予定である。GSLV-IIの特徴は上段に液体水素エンジンを搭載していることである。[1]

歴史[編集]

2006年に原形機の開発が始まった。計画では設計は単純にマーキュリーカプセルに似た宇宙船で最長約1週間の滞在を予定していた。それが2名の乗員と水上に着水するように設計された。設計は最終的に2008年3月に完了してインド政府に予算獲得の為に提出された。インドの有人宇宙飛行計画の予算は2009年2月に認められた。 [2] 最初の無人飛行は2013年を予定している。[3]

ISROは宇宙回収カプセルの設計を基に軌道周回機を設計している。ISROは2007年1月に550kgの宇宙回収カプセルを打ち上げ、回収した。実物大の有人軌道周回機はこれを基にしており既にISROが公表した概念図は宇宙回収カプセルよりも円錐形で細長い形状を示している。

詳細[編集]

軌道周回機は完全自立制御で重量は3トンのカプセル型宇宙船で3人の乗員を軌道へ運び2日間で数回周回してから安全に帰還させる用に設計される。

宇宙カプセルは生命維持装置と環境制御装置が搭載される。それはロケットの第一段や第二段に異常が起きた緊急時に脱出する機能を有する。[4] 宇宙船の概念図によると主エンジンと周囲の小型のエンジンはカプセルの基部の周囲に軽量にまとめられている。地球周回軌道上での機動能力が含まれる。軌道周回機の原型の先端部にはドッキング機構が無いが爆発ボルトで開く扉が側面にある。[5]

軌道周回機はGSLV Mk IIロケットで打ち上げられる形状になっている。[6].

シュリーハリコータサティシュ・ダワン宇宙センター(SDSC)から打ち上げられてから16分後にロケットは軌道周回機を高度300から400kmの周回軌道へ投入する。カプセルはベンガル湾へ着水する予定である。

インドの軌道周回機は現在のソユーズ宇宙船や中国の神舟や中止されたアメリカのオリオン宇宙船よりも大幅に小さいがジェミニ宇宙船よりは大きい。

現在入手し得る多くの技術要素が有人宇宙飛行に投入されるがISROは信頼性の高い生命維持装置や安全性に優れた乗員脱出装置等、多くの新技術の開発を必要としている。完全な再突入技術が有人宇宙飛行に不可欠であるのでISROは3機の宇宙回収カプセル(SRE)の計画を立てていくつかの無人の軌道周回機の飛行を予定する。 [7]

予算とインフラストラクチャ[編集]

二人を低軌道へ送る為の完全自律型軌道周回機の開発は既に開始されている。ISROの文献では2016年の飛行を予定している。政府は50crore(US$100億ドル)を2007年から2008年に割り当てた。有人宇宙飛行には7年間で約12,400crore (US$30億ドル)が必要である。計画委員会によると初期の有人宇宙飛行の作業に第11次5ヵ年計画(2007–12)で 5,000 crore(US$ 10億ドル)の予算が必要とされる。ISROによる計画の報告は宇宙委員会に承認された。[8][9] 2009年2月インド政府は2016年の有人宇宙飛行計画を承認した。[10]

サティシュ・ダワン宇宙センター(SDSC)の局長であるMC DathanによるとISROは宇宙飛行士の訓練施設をバンガロールに設置する予定である。ISROは同様に有人宇宙船を打ち上げる為の乗員乗り込み口や緊急脱出装置を備えた3番目の打ち上げ施設をシュリーハリコータに建設予定である。[9]

2009年春、実物大のカプセルの模型が宇宙飛行士の訓練の為にサティシュ・ダワン宇宙センターに納入された。 [1]

ロシアの協力[編集]

ロシアのメドベージェフ大統領がインドを訪問中だった2008年12月5日にインド宇宙研究機関の議長であるG. Madhavan Nairとロシアのアナトーリー・ペルミノフの間で有人宇宙飛行の協定に調印された。 合意によるとインドの宇宙飛行士はロシアの宇宙船に2013年に乗る予定で上記のインドの有人宇宙飛行は2016年を予定している。 ロシア宇宙機関は同様に飛行士の選定や訓練や機動周回機の製造でも協力する。[11]

ISROの有人宇宙飛行計画においてロシア連邦宇宙局との協力は恩恵を受けると予想される。ロシアとインドは長年宇宙開発で協力してきた歴史がある。1984年インド人初の宇宙飛行士となったRakesh Sharmaはソビエトのサリュート7号へソユーズカプセルで行った。[12]

日程[編集]

2010年1月、ISROの機動周回機は2016年に宇宙飛行士を打ち上げ予定であると発表された。[13] インドの独自に開発した宇宙船による宇宙飛行に先立って2013年にインド人の宇宙飛行士をロシアのソユーズ宇宙船で飛行する予定である。[12]

2014年2月13日、インドの大手航空宇宙メーカーのヒンドスタン航空機(HAL)は、インドの有人宇宙船計画「HSP」向けに製造した、カプセル型有人宇宙船の乗員モジュール(CM)の1号機を、インド宇宙研究機関(ISRO:Indian Space Research Organization)に引き渡したと発表した。[14]

運用国[編集]

関連[編集]

脚注[編集]

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  1. ^ http://www.space.com/businesstechnology/090211-india-manned-spaceship.html
  2. ^ Priyadarshi, Siddhanta (2009年2月23日). “Planning Commission Okays ISRO Manned Space Flight Program”. Indian Express. pp. 2. http://www.indianexpress.com/news/plan-panel-okays-isro-manned-space-flight/426945/= 2009年2月23日閲覧。 
  3. ^ http://www.indiaedunews.net/Science/ISRO_gets_green_signal_for_manned_space_mission_7530/
  4. ^ http://www.deccanherald.com/Content/Jan42009/national20090104110557.asp
  5. ^ Orbital Vehicle
  6. ^ ISRO eyes a manned Moon mission by 2015, awaiting Govt approval
  7. ^ Towards an Indian manned flight
  8. ^ Eleventh Five year Plan (2007-12) proprosals for Indian space program
  9. ^ a b ISRO plans manned mission to moon in 2014”. Business Standard. 2010年5月5日閲覧。
  10. ^ BBC.co.uk - India announces first manned space mission - Jan 27th, 2010
  11. ^ Russia to help make 'Indian Soyuz' for manned flight
  12. ^ a b http://timesofindia.indiatimes.com/Russia_to_take_Indian_astronaut_on_space_mission_in_2013/rssarticleshow/3817475.cms
  13. ^ “India manned space trip 'by 2016'”. BBC News. (2010年1月27日). http://news.bbc.co.uk/1/hi/world/south_asia/8483787.stm 2010年5月5日閲覧。 
  14. ^ [http://business.nikkeibp.co.jp/article/tech/20140220/260010/ “姿を現したインドの有人宇宙船 有人打ち上げ能力保有に向けて着実に前進”]. 日経ビジネスオンライン. (2014年2月21日). http://business.nikkeibp.co.jp/article/tech/20140220/260010/ 2014年6月27日閲覧。