HOスケール
HOスケール (エイチオースケール、エッチオースケールなど) とは、縮尺模型において「縮尺1/87.1 」を表す呼称である。ただし一般的に「縮尺1/87 」とされる。ここでは主に鉄道模型について記す。
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概要 [編集]
縮尺1/87.1は、1ft (1フィート≒304.8mm) を3.5mm (ミリメートル) に換算したときの縮尺率 (1:87.085・・・≒1:87.1) であり、3.5mmスケールとも呼称される。
単に「HO 」とした場合は、縮尺1/87の模型全般を指す場合と、縮尺1/87 ・軌間16.5mmの鉄道模型を指す場合がある。ヨーロッパの一部の国や地域、愛好者団体、雑誌などでは、特に「縮尺1/87・軌間16.5mm」の鉄道模型を「HOゲージ」と呼び、HOスケールと同義に使用される場合がある。アメリカやカナダでは、縮尺1/87 ・軌間16.5mmの鉄道模型を「HOスケール」と呼称することが多い。
歴史 [編集]
1921年、縮尺1/43.5のOスケール鉄道模型の半分のサイズの製品として、縮尺1/87の鉄道模型がドイツのビングによって製造され、イギリスのバゼットロークから発売された。当初、縮尺1/87は、「O」よりも小さなスケールということで、「OO」と命名され、OOゲージ鉄道模型と呼ばれた。
1922年にはビング独自に縮尺1/87の「ビング卓上鉄道」を発売した。1930年代にはビング卓上鉄道を引き継いだトリックスや、メルクリンなどが参入した。
1934年にトリックスから発売された「トリックス・エクスプレス」がアメリカで展開される際に、それまでの「OO」に代わって「HO」と意図的に別称とされた。アメリカでは「OO」は「縮尺1/76 ・軌間19mmの鉄道模型」として展開されていたため、「縮尺1/87 ・軌間16.5mmの鉄道模型」は別のものとされた。その後、このHO表記を採用するメーカーも現れたため、HOスケール・HOゲージという名称がアメリカを中心に広がった。
Oスケールの半分のサイズとされたため、縮尺1/43.5、縮尺1/45のそれぞれ半分の1/87、1/90のどちらもHOスケールと呼ばれていたが、全米鉄道模型協会ではHOスケールを1/87.1が基準としたため、アメリカの鉄道模型においてはHOスケール=縮尺1/87.1となった。
1960年代までヨーロッパ大陸で製造されたミニカー・模型などにおいては、縮尺1/90でHOスケール表記の製品が残っていたものの、後にヨーロッパでの製造が衰退すると廃れた。
規格 [編集]
鉄道模型 [編集]
鉄道模型においては、ヨーロッパ大陸のNEM規格では「H0 (エイチゼロ) 」であり、アメリカのNMRA規格では「HO (エイチオー) 」である。両規格における縮尺・軌間はほぼ同じであるが、車輪や連結器の形状などにおいて相違点が存在する。
製品によっては、車両の長さのみ縮尺1/100に短縮・デフォルメさせた、ショートスケール製品が存在する。
詳細は「HOゲージ#ショーティー」を参照
HOスケールにおいて16.5mm以外の軌間を示す場合は、原則として国際的慣例で語尾に小文字の英数字などを付ける。
| 呼称 | 軌間 | 実軌間 | 備考 |
|---|---|---|---|
| HO (エイチオー) | 16.5mm (16.50 - 17.07mm) | 1435mm | 標準軌 |
| HOn3 | 10.5mm (10.49 - 10.77mm) | 914mm | 3フィートゲージ |
| HOn2 | 7mm (7.01 - 7.37mm) | 610mm | 2フィートゲージ |
| 呼称 | 軌間 | 実軌間 | 備考 |
|---|---|---|---|
| H0 (エイチゼロ) | 16.5mm | 1250mm - 1700mm | 標準軌 |
| H0m | 12.0mm | 850mm - 1250mm | メーターゲージ |
| H0e | 9.0mm | 650mm - 850mm | 2フィート半ゲージ相当。軽便鉄道など |
| H0i | 6.5mm | 400mm - 650mm | 2フィートゲージ相当。鉱山鉄道など |
| 呼称 | 軌間 | 実軌間 | 備考 |
|---|---|---|---|
| HO (エイチオー) | 16.5mm | 1435mm | 標準軌。新幹線、一部の私鉄など。 |
| HOn3-1/2、HOj、HOs、HO1067 [3] | 12mm | 1067mm | ケープゲージ。JR在来線・私鉄など。NEM規格での H0m 相当。 |
| HOn2-1/2、HO762 [4] | 9.0mm | 762mm | 2フィート半ゲージ。簡易軌道、軽便鉄道、森林鉄道など。NEM規格での H0e 相当。 |
プラモデル [編集]
プラモデルなどのスケールモデルにおいては、鉄道模型のレイアウト・ジオラマ用として、鉄道車両や建物、車両、貨物、荷物、フィギュア、植生が製品化されている。ただし、「OO / HO 」や、「HO / OO 」と表記されているプラモデルでは、実際には縮尺1/72 - 1/90のものが含まれている場合もあるため注意が必要である (後述のミニカーも同様) 。
詳細は「1/72スケール#1/72とHO/OOスケール」を参照
スロットカー [編集]
スロットカーにおいては、縮尺1/87以外に、縮尺1/64のものを示す場合がある。1/64用コースの電路 (コース上で電気の流れている部分) の間隔が16.5mmであり、HOスケール鉄道模型での標準軌と同じ幅なのでこのように呼ばれる。
ミニカー [編集]
ミニカーにおいては、縮尺1/72 - 1/90程度のものが存在する。Oスケールが縮尺1/43.5 - 1/48であったため、その半分のサイズとされたHOスケールでは縮尺1/87 - 1/96まで許容される場合もある。
縮尺1/87より大きなサイズのものに関しては、前述のプラモデル製品のように、OOスケールや1/72スケールの製品をHOスケールとしても販売するため、表記を意図的に変更する場合がある。また、縮尺1/87の表記があってもHOスケールとされないデフォルメされた製品もある。
関連項目 [編集]
脚注 [編集]
- ^ NMRA S-1.2規格表
- ^ NEM 010規格表
- ^ HOj、HOs、HO1067は日本のメーカー数社が提案する呼称である。しかしメーカーや愛好者によっては意見の相違があり、日本型1/87・12mmに関する呼称は統一されていない。
- ^ HO762は日本のメーカーが提案する呼称である。