HANA-BI
HANA-BI | |
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監督 | 北野武 |
脚本 | 北野武 |
製作 |
森昌行 鍋島寿夫 吉田多喜男 |
出演者 |
ビートたけし 岸本加世子 大杉漣 寺島進 |
音楽 | 久石譲 |
撮影 | 山本英夫 |
編集 |
北野武 太田義則 |
製作会社 |
バンダイビジュアル オフィス北野 TOKYO FM テレビ東京 |
配給 | 日本ヘラルド映画 |
公開 |
1997年9月3日(VIFF) 1998年8月24日 |
上映時間 | 103分 |
製作国 | 日本 |
言語 | 日本語 |
『HANA-BI』(はなび)は、1998年公開の日本映画。監督・脚本・編集・挿入画・演出北野武。主演はビートたけし、岸本加世子。
妻や同僚の生と死、そして妻との逃亡を敢行する一人の孤独な刑事の人生模様を描く。
第54回ヴェネツィア国際映画祭にて金獅子賞を受賞しており、日本映画の受賞作品は「無法松の一生」以来40年ぶりである。
あらすじ
不治の病に冒され余命いくばくもない妻(岸本)を見舞っていた西(たけし)は、自分の代わりに張り込んでいた同僚の堀部(大杉漣)が犯人(薬師寺保栄)に撃たれたとの知らせを聞く。堀部は命こそ取り留めたものの、車椅子を使わなければならない体になってしまった。西らはその後犯人を追い詰め、捕らえようとするも抵抗する犯人が発砲、部下の田中(芦川誠)が犠牲になる。西は犯人を射殺し、その死体に何発も銃弾を撃ち込む。
刑事を退職した西はヤクザから金を借り、妻に不自由ない生活を送らせようとするが、返済が滞っていく。妻と子供と別れた堀部は絵を描き始める。
エピソード
- 作中に堀部泰助の描いたものとして使われる絵は、実際には北野武自らが描いたものである。点描画法でシュールレアリスティックな美を捉えたものが多い[要出典]。
- ラストシーンに無名の少女として北野の実娘が出演した。
キャスト
- 西佳敬:ビートたけし
- 西美幸:岸本加世子
- 堀部泰助:大杉漣
- 中村靖:寺島進
- 東条正次:白竜
- スクラップ屋の親父:渡辺哲
- 凶悪犯:薬師寺保栄
- 田中:芦川誠
- 田中の妻:大家由祐子
- 永井刑事:逸見太郎
- ヤクザの幹部:西沢仁
- 頭を撃たれるヤクザ:森羅万象
- 石を投げるサラリーマン:つまみ枝豆
- 悪ガキ:ショー小菅、ガンビーノ小林
- 凧を揚げる少女:北野井子[1]
- 担当医:矢島健一
- 板前:柳ユーレイ、お宮の松
- 車に当て逃げされたチンピラ:玉袋筋太郎
- チンピラ:鬼界浩巳、森下能幸、佐久間哲
- 取調べを受ける男:津田寛治
- 銀行前にいる男:無法松
- タクシーを売りに来る男:アル北郷
- 田舎の親父:関時男
- 刑事課長:田村元治
- 刑事:納谷真大、小西崇之
- 孫を連れた男:ト字たかお
スタッフ
- 監督・脚本・編集・挿入画:北野武
- 音楽:久石譲
- 撮影:山本英夫
- 照明:高屋齋
- 美術:磯田典宏
- 録音:堀内戦治
- 助監督:清水浩
- 音響効果:帆苅幸雄、岡瀬昌彦
- 特殊メイク:原口智生
- ガンエフェクト:納富喜久男
- プロデューサー:森昌行、柘植靖司、吉田多喜男
- 協力プロデューサー:石川博(テレビ東京)、古川一博(エフエム東京)
受賞・ノミネート
- ヴェネツィア国際映画祭・グランプリ(金獅子賞)
- ヨーロッパ映画賞 インターナショナル映画賞
- ニューヨーク映画祭・ヨーロピアン・アカデミー賞「スクリーン・インターナショナル賞」
- サンパウロ国際映画祭・批評家賞
- オーストラリア映画批評家協会賞・外国作品賞
- 第53回毎日映画コンクール・日本映画優秀賞
- 報知映画賞 邦画部門・最優秀作品賞、最優秀監督賞
- 第41回ブルーリボン賞・作品賞、監督賞
- 第49回芸術選奨・文部大臣賞映画部門
- 第22回日本アカデミー賞
- 最優秀賞 - 音楽賞
- 優秀賞 - 作品賞/監督賞/脚本賞/主演男優賞/主演女優賞/助演男優賞/撮影賞/編集賞/照明賞/音響賞
- 第8回東京スポーツ映画大賞・作品賞・監督賞・主演男優賞・助演男優賞・助演女優賞
- (第72回キネマ旬報ベスト・テン日本映画第1位、第20回ヨコハマ映画祭日本映画ベストテン第3位)
公開
興行面で松竹系から独立系製作へ移行し、好転することになった。また、長く邦画が禁制であった韓国で初めて公開された。
公開初日はテアトル銀座、新宿、池袋の順で舞台挨拶を敢行。北野武、岸本加世子、大杉蓮、寺島進が登壇した。
反響・評価
北野が敬意を表明している黒澤明監督は「黒澤 明が選んだ百本の映画」に選び絶賛している[2]。 また、日本を含め世界各国で数々の賞を受賞した。フランスの映画批評誌『カイエ・デュ・シネマ』で北野が表紙を飾った特集が組まれた。
ロケ地
- 光明寺 (鎌倉市)
- 新潟県南魚沼市の温泉旅館「大沢館」
- 横須賀市野比海岸周辺
- 茨城県高萩市赤浜海岸(ラストシーン)
脚注
- ^ エンドクレジットでは松田井子名義
- ^ 『黒澤明―生誕100年総特集 (KAWADE夢ムック 文藝別冊)』 河出書房新社増補新版 ISBN 4309977308