Go Go Round This World!

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
Go Go Round This World!
フィッシュマンズシングル
初出アルバム『1991-1994 singles & more
A面 Smilin' Days, Summer Holiday(kick the space echo session)
B面 Future(remix)
リリース
規格 CDマキシシングル
アナログ盤(2016年)
録音 日本
ジャンル レゲエロックヒップホップ
時間
レーベル メディア・レモラス
作詞・作曲 佐藤伸治
プロデュース フィッシュマンズZAK
フィッシュマンズ シングル 年表
いかれたBaby
(1993年)
Go Go Round This World!
(1994年)
MELODY
(1994年)
テンプレートを表示

Go Go Round This World!」(ゴー・ゴー・ラウンド・ディス・ワールド)は、日本のバンド、フィッシュマンズの6枚目のシングルである。1994年2月2日発売。発売元はメディア・レモラス。

概要[編集]

3rdアルバム『Neo Yankees' Holiday』の発売後、フィッシュマンズ初のマキシ・シングル[1]として発売された。なお、表題曲は4thアルバム『ORANGE』には収録されておらず、アルバムとしてはベスト盤『1991-1994 singles & more』に初収録された。

レコーディングはミュージック・イン・山中湖スタジオ、マグネット・スタジオ、ファーム・スタジオで、ミックスはファーム・スタジオでそれぞれ行われた。レコーディング及びミキシング・エンジニアは共同プロデューサーでもあるZAK

本作ではパッケージ・デザインに山本ムーグらのPHONIC(Phonic Association)が起用された。PHONICはこれ以後フィッシュマンズの作品のアートワークを多く手がける。パッケージ・デザインはマキシ・シングル版の他にプロモーション用の7inchアナログ版に用いられたヴァージョンがあり、ポニー・キャニオンから2009年にリイシューされたHQCD版では後者が採用されている[2]

マキシ・シングルの複数あるリイシュー版のうち、1998年のポニー・キャニオン盤(PCCAX-00008)にはCDエクストラに表題曲のライヴ映像及び『フィッシュマンズ辞典』が収録されている。

2016年、限定アナログBOXセット『GO GO ROUND THIS WORLD!~FISHMANS 25th ANNIVERSARY RECORD BOX』に本作のアナログ盤が収録された[3]

本作について、リリース当時に佐藤伸治は次のように述べている[4]

  • わりと親切に、自分たちがどんなバンドかわかりやすい「入り口」のような曲にした。「入り口」がない曲が、自分らは多いので。
  • ほかの収録曲の選択理由は、自分たちはスローな曲にその本質があるから。そういうものを入れた。
  • 去年の夏からずっとライヴをやってて、それがわかってきた。アルバムまで待つのではなく、それをいま見せたいと思った。だからこの四曲には全部関連がある。まとめて聴かないとわからないと思う。
  • 自分たちが表現したいは、「全然」ということだ。ドラマチックじゃない感じ。
  • その「ぜんっぜん」には、ある人にとっては「こわい」ようなことも入ってます。俺、自分でもかんじるし。ま、フツー生きててあること。商売考えるといらないんだけどね。でも、外国の絵でも写真でも音楽でも「すごくいいけど、こわい」みたいなのって、基本っていうかさ。日本の音楽事情が特殊っていうか、日本の「いまの音楽」が特殊なんだよね。ドラマにしちゃうとラクなんだっろうけどさ。逆にそういうの、僕にはきゅうくつに見えるんだけどさ。フツーにフラットな頭で生きてれば、ねえ?

収録曲[編集]

  1. Go Go Round This World!
    作詞・作曲:佐藤伸治/編曲:フィッシュマンズ
    1993年11月15日の代々木チョコレートシティでのライヴにて初演。
  2. Smilin' Days, Summer Holiday (kick the space echo session)(7分15秒)
    作詞・作曲:佐藤伸治/編曲:フィッシュマンズ
    3rdアルバム『Neo Yankees' Holiday』に収録されていた楽曲の別ヴァージョン。
    「この曲が当時のライブのハイライトになっていたこともあってライブヴァージョンのスタジオでの再現を狙ったほとんど一発録りのもの」(野地浩稔)[5]
    「2曲目はまさにライブの成果っていう感じで。アルバム出して、ライブ・アレンジして、どんどん良くなるんですよ。アルバムがもったいないくらい(笑)。」(佐藤)[6]
  3. Go Go Round This World! (naked funk mix)(3分35秒)
    作詞・作曲:佐藤伸治/編曲:フィッシュマンズ
    表題曲の別アレンジ・ヴァージョン。生演奏に近い[7]。プロデュースはオーディオ・スポーツ恩田晃とZAK。
    ゲスト・ミュージシャンとして以下のメンバーが参加している。
  4. Future (remix)(4分46秒)
    作詞・作曲:佐藤伸治/編曲:クレジットなし
    1stアルバム『Chappie, Don't Cry』に収録の曲を恩田晃がプロデュースしたリミックス。歌詞は『Chappie Don't Cry』収録のものより少し短くなっている。
    ゲスト・ミュージシャンとして以下のメンバーが参加している。
    「これ(リミックス曲)に関しては、一度すべておまかせというのをやってみたかったので。ただ、お洒落なムーヴメント的な感覚のものではない、もっと音楽的なものなんです」(佐藤)[8]

収録アルバム等[編集]

Go Go Round This World![編集]

Smilin' Days, Summer Holiday (kick the space echo session)[編集]

ここでは本シングルに収録のヴァージョンに近いライヴ・ヴァージョンを収録したものを挙げる。

映像作品[編集]

Go Go Round This World![編集]

Smilin' Days, Summer Holiday (kick the space echo session)[編集]

ここでは本作に収録のヴァージョンに近いライヴ・ヴァージョンを収録したものを挙げる。

参加ミュージシャン[編集]

脚注[編集]

  1. ^ リリース当時、メディアによっては本作及び次作「MELODY」を「ミニアルバム」と呼んでいる場合もある(小学館『フィッシュマンズ全書』、78〜90頁より。初出は『シティロード』1994年2月号など)
  2. ^ 2009年リイシュー盤ライナーノーツ(川﨑大助)より。
  3. ^ フィッシュマンズ、完全生産限定アナログBOXとベスト盤の高品質CD版が発売 - TOWER RECORDS ONLINE”. 2021年9月7日閲覧。
  4. ^ 2009年リイシュー盤ライナーノーツ(川﨑大助)より。初出は1994年3月発行『米国音楽』第2号に掲載されたフィッシュマンズ『意見広告』
  5. ^ ポニー・キャニオン版(1998年)のライナーノーツより。
  6. ^ 小学館『フィッシュマンズ全書』、80頁より。初出は『Weekly ぴあ』1994年2月8日号
  7. ^ 『宇宙語 日本語 世田谷語辞典』、50頁より。
  8. ^ 小学館『フィッシュマンズ全書』、84頁より。初出は『B-PASS』1994年3月号