GO AHEAD!

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GO AHEAD!
山下達郎スタジオ・アルバム
リリース LP:1978年12月20日
CD:1985年2月21日
CD:1987年3月15日
CD:1989年11月21日
CD:1990年8月21日
CD:1997年6月4日
CD:1999年5月21日
CD:2002年2月14日(リマスター盤再発)
LP BOX:2002年2月20日(リマスター盤再発)
録音 ONKIO HAUS 1st, 2nd & 3rd
MEDIA 2nd
RCA 1st
ジャンル ロック
ポップス
レーベル RCA ⁄ RVC
RCA ⁄ BMGファンハウス(リマスター盤再発)
プロデュース 山下達郎
チャート最高順位
  • 週間最高順位75位, 25位(2002年盤)
    上記全てオリコン
山下達郎 年表
IT'S A POPPIN' TIME
1978年
GO AHEAD!
(1978年)
MOONGLOW
1979年
『GO AHEAD!』 からの シングル
  1. LET'S DANCE BABY
    リリース:1979年1月25日

GO AHEAD!(ゴー・アヘッド!)は1978年12月20日に発売された山下達郎通算3作目のスタジオ・アルバム

目次

[編集] 解説

前作 『IT'S A POPPIN' TIME』に記録されているライブの雰囲気からも分かるように、東京を中心とした山下への音楽的評価は決して低いものではなかった。当時の山下のレコードセールスはその8割近くが東京周辺におけるものだった、という。CM音楽等において、匿名性の下で活動する作家・ミュージシャンとしての山下の需要は高かったが、レコード会社の契約ミュージシャンとしての、換言するならば「トータル・キャラクター」としての山下への評価は、技術はあるが(セールスの)数字が期待できない、というものにならざるを得なかった。

山下自身もこの状況には強い危機感を抱いていたようで、この時期には商業音楽の制作・流通に関して徹底的に学んでいた、と証言している。しかし、レコード会社側も色よい反応を見せず、セールスの向上の兆しがない状態の中、山下は、ソロミュージシャンとしての自らのキャリアを終えざるを得ないのではないか、という心境に至る。そういう状況下で、このアルバムは制作された。

「これが最後になるかもしれない」という思いの中、山下は、自らの広範な音楽指向を縛ることなく、書きたい曲を書き、録音しよう、と考えた。そのために、このアルバムには、山下が後に「五目味」と言い表したように、シカゴ・ソウルやファンクのフレイバーを持つ曲から、カバー曲、果てにはフィル・スペクター的なアレンジの曲まで、一人のミュージシャンのセルフ・プロデュースアルバムとは思えない多彩な作風の曲が収録されることになった。このアルバムに収録されたファンク・ナンバー "BOMBER" によって、ソロミュージシャンとしての山下のキャリアは大きく加速することになった。

[編集] 収録曲

[編集] SIDE A

  1. OVERTURE
  2. LOVE CELEBRATION
    • もともとは、1977年に制作された "Linda Carriere"(同名の女性シンガー……Dynastyヴォーカルが同姓同名だが、同一人物かは不明……のソロアルバム)というアルバムに提供された曲。このアルバムは、細野晴臣プロデュースで、日本人の曲・演奏で録音・制作されたのだが、企画が頓挫してアルバムがリリースされることはなかった。同年、笠井紀美子が、安井かずみの日本語詞をつけて、『バイブレイション』という曲名で発表(アルバム"TOKYO SPECIAL"に収録、編曲鈴木"コルゲン"宏昌)。本曲はオリジナルに近いアレンジで演奏されている。
  3. LET'S DANCE BABY
    • ザ・キングトーンズ&マリエへの提供曲(1978年のアルバム"RESURRECT"に収録)のセルフカバーである。詞は、吉岡治(演歌作詞の大御所である)が書いている。当時の山下のアレンジで多用されている、ラテンパーカションハイハットのオーバーダブによるポリリズムの提示、という手法が活用され、そして彼が普段あまり使用しなかった ARP Solina String Ensembleが効果的に使用されている。
    • この曲は、山下達郎がソロ名義で初めてシングルカットした曲でもある(1979年1月25日発売)。しかしながら前述の通り、制作費用は極端に不足しており、ジャケット写真は小杉理宇造が自ら撮影したものであった。
    • 山下は、現在もライブの山場でこの曲を演奏するが、その際に「心臓に指鉄砲」という歌詞の箇所(原盤では銃の発射音がSEとして挿入されている)で、聴衆がクラッカーを鳴らすのが習慣化している。
  4. MONDAY BLUE
    • R&Bテイストの三連バラードを前から作ってみたいとの思いから、村上秀一, 岡沢章, 松木恒秀, 佐藤博という陣容を想定して、自身が言うところの“座付き作家”パターンで作った作品。4人の緊張感の衝突ともいうべき演奏によって山下自身、素晴らしいテイクに仕上がったと思っている。エンディング近くのピアノのグリス・ダウンが落ちきって静寂が訪れた時、コントロール・ルームで聴いていた全員がため息をついたという。
  5. ついておいで (FOLLOW ME ALONG)

[編集] SIDE B

  1. BOMBER
    • 大都市に響く削岩機のSEで、スクラップ・アンド・ビルドを繰り返す無機的な都市のイメージを喚起しつつ、上原裕, 田中章弘, 椎名和夫, 難波弘之隊、そして山下のダブルトラックを左右に振ったギターカッティングで作られた強力なファンクビートで曲は構成されている。
    • この曲は、「アイズレー・マナーの一曲」という言葉で片付けられることが多い。しかし、この曲のリズムはボトムと山下のカッティング、特に16ビート裏拍のブラッシング・ノイズ(ミュートしたままカッティングを行うことで出すノイズ)で提示されているものであって、アイズレーの場合のように、ギターのパーカッシブな単音演奏で提示しているわけではない。椎名の、オフトーンを使ったギターソロの方にアイズレーの匂いが感じられる程度で、このビートはやはり「山下のカッティングが主張するビート」と認識すべきだと思われる。
    • この曲は、上述の "LET'S DANCE BABY" シングルのB面に収録された。ところが、大阪のディスコ・シーンで、この曲が頻繁にかけられるようになり、局地的なヒットとなったため、急遽、A面とB面をひっくり返したシングル・ジャケットが製作され、関西地区で販売された。当時、この曲のように、重さとファンクビートとを共に提示できる曲は日本においてほぼ皆無で、そういう曲風が、もともとソウルブルースのバックグラウンドがある大阪の市場において、日本人の作品として初めて、洋楽と同列に評価・愛好され得る音楽として認知されたのである。
  2. 潮騒 (THE WHISPERING SEA)
  3. PAPER DOLL
    • この曲も「カーティス風」の一語で片付けられることが多い。しかし、この曲もラテン・パーカッションを使用することなく、ボトムと山下のカッティングでリズムパターンが提示されている。ちなみにこの曲の
      「(8分音符)(8分音符)(16分休符)(16分音符)(8分休符)(4分音符)(4分休符)」
      というリズムパターンは、山下が好んで使うパターンで、これ以後の曲にも数々登場することになる。
    • この曲のソロは、山下のワウギターによって演奏されているが、実は山下はワウペダルを踏みながらギターを演奏することができなかった。そのため、このソロはまずワウをかけずに演奏・録音され、その再生音にワウを通し、そのペダルを山下が手で操作することで完成形となった。サブで一人手でワウを操作するのは情けなかった、と、山下は後に語っている。
  4. THIS COULD BE THE NIGHT
  5. 2000トンの雨 (2000t OF RAIN)
    • この曲は、まさにフィル・スペクターの "Wall of Sound" の様式で録音されている。当時の日本では、こういう作風が上述のような数々の曲と同居していること自体、他(大滝詠一は例外として)には考えられないことであった。2003年には、ボーカルを録り直した「2003 NEW VOCAL REMIX」としてシングル化した。

※以下は2002年の再発盤のみ収録

  1. 潮騒 (English Version)
  2. 2000トンの雨 (Karaoke)
  3. 潮騒 (Karaoke)

[編集] 参加ミュージシャン

[編集] OVERTURE

  • 山下達郎 : All Voices

[編集] LOVE CELEBRATION

  • 山下達郎 : Electric Guitar (Left), Hammond Organ & Vibraphone
  • 上原“YUKARI”裕 : Drums
  • 田中章弘 : Bass
  • 椎名和夫 : Electric Guitar (Right)
  • 難波弘之 : Electric Piano
  • 浜口茂外也 : Percussion
  • 岡崎資夫 : Alto Sax Solo
  • 吉田美奈子 : Background Vocals


  • 数原晋 : Trumpet
  • 岸義和 : Trumpet
  • 向井滋春 : Trombone
  • 粉川忠範 : Trombone
  • 村岡建 : Tenor Sax
  • 砂原俊三 : Baritone Sax
  • 多忠明 : Strings Concert Master

[編集] LET'S DANCE BABY

  • 山下達郎 : Electric Guitar (Left), Percussion, Bang! & Background Vocals
  • 上原“YUKARI”裕 : Drums & Percussion
  • 田中章弘 : Bass & Percussion
  • 椎名和夫 : Electric Guitar (Right) & Percussion
  • 難波弘之 : Keyboards & Percussion
  • 岡崎資夫 : Alto Sax Solo
  • 吉田美奈子 : Background Vocals
  • 小杉理宇造 : Background Vocals

[編集] MONDAY BLUE

  • 村上“PONTA”秀一 : Drums
  • 岡沢章 : Bass
  • 松木恒秀 : Electric Guitar
  • 佐藤博 : Keyboards
  • 山川恵子 : Harp


  • 多忠明 : Strings Concert Master

[編集] ついておいで (FOLLOW ME ALONG)

  • 山下達郎 : Electric Guitar (Left) & Background Vocals
  • 上原“YUKARI”裕 : Drums
  • 田中章弘 : Bass
  • 椎名和夫: Electric Guitar (Right)
  • 難波弘之: Electric Piano
  • 浜口茂外也 : Percussion
  • 向井滋春 : Trombone Solo
  • 吉田美奈子: Background Vocals

[編集] BOMBER

  • 山下達郎 : Electric Guitar & Background Vocals
  • 上原“YUKARI”裕 : Drums
  • 田中章弘 : Bass
  • 椎名和夫 : Electric Guitar Solo
  • 難波弘之 : Keyboards
  • 吉田美奈子 : Background Vocals

[編集] 潮騒 (THE WHISPERING SEA)

[編集] PAPER DOLL

  • 山下達郎 : Electric Guitar, Percussion & Background Vocals
  • 上原“YUKARI”裕 : Drums
  • 田中章弘 : Bass
  • 坂本龍一: Keyboards
  • 吉田美奈子: Background Vocals

[編集] THIS COULD BE THE NIGHT

  • 山下達郎 : Drums, Bass, Electric Guitar, Acoustic Piano, Glocken, Percussion & Background Vocals
  • 吉川忠英 : Acoustic Guitar
  • 坂本龍一: Poly Moog Synthesizer
  • 浜口茂外也 : Percussion

[編集] 2000トンの雨 (2000t OF RAIN)

  • 山下達郎 : Electric Guitar, Percussion & Background Vocals
  • 上原“YUKARI”裕 : Drums
  • 田中章弘 : Bass
  • 坂本龍一 : Acoustic Piano
  • 岡崎資夫 : Alto Sax Solo
  • 小杉理宇造 : Percussion
  • 吉田美奈子 : Background Vocals


  • 多忠明 : Strings Concert Master

[編集] 潮騒 [英語ヴァージョン -English Version-]

  • 山下達郎 : Electric Guitar, Arp Odyssey Synthesizer (Bass), Percussion & Background Vocals
  • 上原“YUKARI”裕 : Drums
  • 田中章弘 : Bass
  • 難波弘之 : Acoustic Piano
  • 吉川忠英 : Acoustic Guitar
  • 坂本龍一 : KORG PS-3100 Synthesizer
  • 浜口茂外也 : Percussion
  • 吉田美奈子: Background Vocals

[編集] クレジット (BVCR-17015)

  • Produced & Arranged by 山下達郎
  • Production Co-odinater : 小杉理宇造


  • Recording & Mixing Engineer : 吉田保
  • Recorded at ONKIO HAUS, MEDIA & RVC
  • Mixed at RVC using MCI 16 Track Recorder & API Mixing Console
    • except Track 11 & 13 Mixed at PLANET KINGDOM in Sep. 2001
  • Assistant Engineer : 伊東俊郎 (ONKIO HAUS)


  • CD Mastering Engineer : 原田光晴 (On Air Azabu)


  • Original Art Direction & Illustration : 佐藤憲吉
  • Original Design : 佐藤憲吉 & 杉山明
  • Cover Photograph : 小暮徹
  • CD Design : 高原宏 & 上原加代


  • Originally Released in 1978/12/20 as RCA RVL-8037
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