GE Dash 7シリーズディーゼル機関車
GE Dash 7シリーズディーゼル機関車とは、ゼネラル・エレクトリックが製造する電気式ディーゼル機関車である。形式の末尾に7を付番する。
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解説 [編集]
本シリーズは、GEが本格的にロード・スイッチャー市場に進出するために作られたU25B形等Uボートと通称されたシリーズの後継にして、GM-EMDのDash2への対抗車種である。
Uボートの製造開始は1959年である。画期的な車体構造を持つなど当初は市場に好意的に迎えられた。これを見たGM-EMDは対抗車種としてGP30形を開発し、1961年より製造開始。実績のあるエンジンを搭載するなど長年の信頼性を武器に販売面で優位に立ち、さらに1971年にはDash2を開発し、Uボートを完全に時代遅れにしてしまった。
GEは1976年に本シリーズの製造を開始。1985年までにUボートとほぼ同数の約2800両を製造した。一方、Dash2の販売両数は8000両を超えた。シェアの面ではDash2を凌駕するには至らなかったものの、本シリーズは4ストロークエンジンを搭載しているため、1970年代のオイルショック後には2ストロークエンジンのGM-EMD製と比較して燃費がいいということから、その評価が見直された。
形式名は、1文字目のアルファベットが1台車あたりの車軸配置を示し、続く2桁の数字が出力を馬力で表したときの千位・百位(十位を四捨五入)を示す。
搭載されるエンジンは、GE製FDL型で、12気筒のものと16気筒のものがある。形式の末尾のアルファベットがAのものが12気筒であるが、16気筒バージョンと出力は等しい。また、B23-7形など、全車両が12気筒の場合には、この「A」がつかない。
4動軸 [編集]
B23-7形 [編集]
1977年9月から1984年12月までの間、536両が製造された。GM-EMDのGP38-2形の対抗として製作された。U23B形の後継にあたる。
- 最大出力:2250馬力/1050rpm(1676キロワット)
- 機関:GE 7FDL-12型 V型12気筒ディーゼルエンジン
- 最大牽引力:271キロニュートン
- 最高速度:時速112キロメートル
- 全長:18.95メートル
- 重量:127トン
BQ23-7形 [編集]
1978年から1979年の間、シーボード・コースト・ライン鉄道(SCL)のために10両が製造された。前述B23-7形の派生形式であり、形式のQは「クオーター」即ち「4分の1」を示す。カブースの連結を省略するためにB23-7形よりも運転席部分を拡大し、ショート・フードがあるべき位置までを覆うという、北米のロード・スイッチャーとしては特異な形状となっている。その角張った車体形状および灰色の塗色から、イージス・クルーザーと愛称された。
1966年から翌年にかけて製造されたシーボード・エア・ライン鉄道(SAL)のU30B形と同様、 ブロンバーグB形台車を装備している。SCLの後進であるCSXトランスポーテーションは、1990年代までこの機関車を使用した。
B30-7形 [編集]
1977年12月から1982年5月までの間、279両が製造された。16気筒エンジンを搭載しており、出力は3000馬力。形式名の「30」は出力の馬力数値の千位・百位にちなむ。全長はB23-7形に等しい。
エンジンが12気筒のバージョンがあり、ミズーリ・パシフィック鉄道がB30-7A形、サザン鉄道用がB30-7A1形、バーリントン・ノーザン鉄道用のBユニットがB30-7AB形となった。
B36-7形 [編集]
1980年から1985年5月までの間、230両が製造された。16気筒エンジンを搭載しており、出力は3600馬力。当初は大陸横断の高速コンテナ列車に使用された。
180両がシーボード・システム鉄道(SSR。1986年からCSXトランスポーテーションの一部となる)とコンレールに収められ、SSRの120両は2006年の時点で使用されていたがコンレールのものは2000年と2001年に使用停止された。うち2両は1987年1月4日のメリーランドでの列車事故(1987 Maryland train collision)で解体された。
コットン・ベルト鉄道の1両は製造から1年がたたないうちに事故に遭い、Bユニットとして再生された。形式は変更されなかったが、B36-7B形と通称されることがある。
- 最大出力:3600馬力/1000rpm(2686キロワット)
- 機関:GE 7FDL-12型 V型12気筒ディーゼルエンジン
- 最大牽引力:287キロニュートン
- 最高速度:時速113キロメートル
- 全長:18.95メートル
- 重量:127トン
6動軸 [編集]
C30-7形 [編集]
1976年から1985年までの間に1137両が製造された。U30C形の後継にあたる。16気筒エンジンを搭載しており、出力は3000馬力。フード側面にはエンジン点検用扉が8カ所ある。
コンレールが導入した50両は12気筒エンジンを搭載しており、C30-7A形と称する。12気筒ゆえに片側にシリンダーは6つであり、そのためにフード側面のエンジン点検用扉は6カ所である。出力は同じでも、C30-7形よりも燃費はよかった。製造は1984年の5月から6月の間であった。
コンレールのC30-7A形は、2001年にシカゴ・フレート・カー・リーシング・オーストラリアが12両購入した。そして、オーストラリアのニュー・サウス・ウェールス州営鉄道(New South Wales Government Railway)の442クラス(アメリカン・ロコモティブ製。New South Wales 442 class locomotive)のリビルドに使用された[1]。2003年より使用が開始されている。また、エストニア国鉄もこれを購入し、C36-7i クラス1500として使用している。
- 最大出力:3000馬力(2238キロワット)
- 機関:GE 7FDL-16型 V型16気筒ディーゼルエンジン
(C30-7A形はGE 7FDL-12型 V型12気筒ディーゼルエンジン)
- 最大牽引力:402キロニュートン
- 最高速度:時速112キロメートル
- 全長:20.5メートル
- 重量:189トン
C36-7形 [編集]
1978年から1985年の間に599両が製造された。U36C形の後継にあたる。422両が中華人民共和国に輸出され、ND5形とされた。2003年にはGEがユニオン・パシフィック鉄道とミズーリ・パシフィック鉄道が所有していた車両を改造し、合計58両をエストニアに輸出した。
- 最大出力:3600馬力/1000rpm(2686キロワット)
- 機関:GE 7FDL-16型 V型16気筒ディーゼルエンジン
- 最大牽引力:431キロニュートン
- 最高速度:時速112キロメートル
- 全長:20.5メートル
- 重量:189トン
脚注 [編集]
- ^ Leon Oberg (1962). Locomotives of Australia. Rosenberg Publishing. p. page 367. ISBN 978-1-877058-54-7.
参考文献 [編集]
- 『世界鉄道百科図鑑』(デイヴィッド・ロス著・小池滋訳・和久田康雄訳)悠書館/2007年/ISBN-4903487032