GE ジ・エボリューション・シリーズディーゼル機関車

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BNSF ES44DC #7663 カリフォルニア州コマース、2005年2月21日

GE ジ・エボリューション・シリーズ(The Evolution series)とは、GEトランスポーテーション・システムによる、アメリカ環境保護局(EPA)の鉄道車両に関する排出規制'Tier 2 locomotive emission regulations'に対応した電気式ディーゼル機関車である。この規制に対してGEは2億5000万ドルと6年の歳月をかけてリサーチし、この車両を開発した。2005年より製造が開始されている。

環境対策の数値として、GEはこのように列挙している。

  • もしアメリカのディーゼル機関車による環境負荷がすべて本シリーズ並になれば、自動車4800万台分のNOxを減らすことと同義
  • アメリカ最大の鉄道が所有するディーゼル機関車の半数を本シリーズにすれば、3万1000エーカー(約125.5平方キロメートル)の森林を植えるに匹敵する二酸化炭素の減少が期待できる
  • 本シリーズのエンジン自動停止機能は、操車場におけるアイドリングを35%減少させ、燃料の節約と、大気汚染の減少につながる
  • 2004年に製造された機関車と比べると、その車両の寿命(営業用とでの使用期間)において、1両あたり31万5000ガロン(1192.4キロリットル)の燃料を節約することになる
  • 20年前に製造された機関車と比べると、本シリーズは喘息を引き起こす物質を83%、NOxを60%減少させている

ジ・エボリューション・シリーズは、鉄道事業者の好みにより、搭載する駆動システムを交流・直流どちらにもできる。搭載するエンジンはGEVO12気筒エンジンで、過去のGE製機関車の主流だったFDL16気筒エンジンの出力に匹敵し、かつ燃料消費量の減少や環境汚染の軽減が図られている。

目次

車種 [編集]

ノーフォーク・サザン鉄道 #7632 ES40DC
ノーフォーク・サザン鉄道 #7632 ES40DC
CSXトランスポーテーション #5349 ES44DC
CSXトランスポーテーション #5349 ES44DC
BNSF #6186 ES44AC
BNSF #6186 ES44AC

軸配置C-Cの、6動軸を持つ3車種が製造され、国内外各社に納入されている。型式のESはEvolutionSeriesの頭文字であり、続く数字は出力を馬力で表した数値の千と百の位、末尾の英字は駆動システムの電気方式を表している。

ES40DC [編集]

GEのDash 9-40CWに替わる車両。直流モータを搭載し、出力は4000馬力。すべてノーフォーク・サザン鉄道に納入されている。

ES44DC [編集]

GEのDash 9-44CWに替わる車両。直流モータを搭載し、出力は4400馬力。まずBNSF鉄道CSXトランスポーテーションカナディアン・パシフィック鉄道において使用された。 輸出向けとしてES44DCiがあり、オーストラリアのピルバラ・アイアンが導入した。砂漠の中を行くというオーストラリアでの使用条件にあわせ、ラジエタを大きくしたため、全長が長い。

ES44AC [編集]

GEのAC4400CWに替わる車両。交流モータを搭載し、出力は4400馬力。ユニオン・パシフィック鉄道(C45ACCTEと呼称している)、BNSF、カンザス・シティ・サザン鉄道カンザス・シティ・サザン・ド・メキシコフェロメックスカナディアン・パシフィック鉄道が導入している。 CSXトランスポーテーションは2007年末から2008年にかけて125両を導入する(ES44AH'sと呼称。)。主として石炭輸送列車に使用するつもりだったが、さまざまな用途に使用されている。

特徴 [編集]

前がES44DC、後ろがDash 9-44CW。車両後部のラジエタのウイングの形状や長さ、運転室後ろの機器室など、両者の違いがよくわかる。

ジ・エボリューション・シリーズの外観は、前身であるDash9シリーズACシリーズに非常によく似ている。直流型・交流型ともに乗務員室の後ろ左手に大きな機器室があり、交流モデルではそこにインバータが収納されている。Dash9シリーズの直流型は、交流型に比べてこの機器室はかなり小さかったので見分けるポイントとなっていたが、本シリーズでは、直流型と交流型を見分けるのは困難である。

以前のデザインでは、煙突とラジエタのウイング(車体後方の出っ張り)の間に大きな空間があったが、本シリーズではそれがなくなっている。

ラジエタは旧来のシリーズよりも非常に長く、煙突近くまで伸びている。AC6000CWのように、後部にオーバーハングが設けられている。このウイングの下部の斜めになった部分は、旧来は一定の角度であったが、本シリーズでは異なったふたつの角度で構成されている。屋根の前方端部はコブのように盛り上がっており、熱交換器が搭載されている。

台車はHiAd(高粘着)タイプが標準で、操舵台車がオプションとして用意されている。

使用者と両数 [編集]

随時変化するため、本項目の英語版の最新情報を参照されたい。

輸出 [編集]

2006年9月28日、カザフスタン国鉄が本シリーズを310両導入するサインをした。これにより、車輌製造が初めて北アメリカ以外の場所で展開されることになった。最初の10両がペンシルベニア州エリーで製造され、残る300両がカザフスタン東北のパヴロダルで2008年から2012年にかけて製造される予定である。これらの車両は2つの運転室を持ち、独立国家共同体(CIS)初の交流モータ機関車となる。

関連項目 [編集]

参考文献 [編集]