G418

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G418
識別情報
CAS登録番号 49863-47-0
PubChem 123865
MeSH G 418 antibiotic G 418
特性
化学式 C20H40N4O10
モル質量 496.5
外観 白色粉末
融点

138-144°C[1]

酸解離定数 pKa 8.0[1]
危険性
EU分類 Irritant Xn
Rフレーズ R42/43 R61
Sフレーズ S24/25
特記なき場合、データは常温 (25 °C)・常圧 (100 kPa) におけるものである。

G418ゲンタマイシンに類似した構造のアミノグリコシド系抗生物質である。主に研究目的で、真核生物に対して遺伝子操作を行った細胞を選択するために用いられ、治療には使われない。硫酸塩として流通しておりジェネティシン(geneticin)と呼ばれることも多いが、これはライフテクノロジーズ社の登録商標である。

由来[編集]

1974年シェリング(現・シェリング・プラウ)社の研究チームによって、放線菌Micromonospora rhodorangea NRRL 5326株から単離された。 [1] [2] シェリング社は抗寄生虫薬としての利用を想定して研究を進めていたが、 [3] 化学療法剤として実用化されることはなかった。

作用機序[編集]

G418はタンパク質合成のうち伸長反応を阻害する。 通常のアミノグリコシド系抗生物質が真正細菌の70Sリボソームによるタンパク質合成を阻害するのに対して、G418は真核生物の80Sリボソームによるタンパク質合成も阻害する。 [4] 同様に80Sを阻害するアミノグリコシド系抗生物質としてハイグロマイシンBがある。

利用法[編集]

真核細胞を形質転換する際に、選択薬剤として用いられる。 [5] [6] 選択マーカー遺伝子はトランスポゾン由来のneor遺伝子を用い、 この遺伝子によりアミノグリコシドリン酸転移酵素(APH)が発現することでG418耐性となる。

一般的には、細菌や藻類に対しては5 μg/mL以下、哺乳類細胞に対しては400 μg/mLの濃度で用いられる。しかし至適濃度は細胞株や耐性遺伝子を運ぶプラスミドの種類に依存するため、実験系ごとに用量を決める必要がある。

参考文献[編集]

  1. ^ a b c Wagman, G.H. et al. (1974). “Antibiotic G-418, a new Micromonospora-produced aminoglycoside with activity against protozoa and helminths: fermentation, isolation, and preliminary characterization”. Antimicrob. Agents Chemother. 6 (2): 144–149. PMID 15828184. http://aac.asm.org/cgi/reprint/6/2/144.pdf. 
  2. ^ アメリカ合衆国特許第3,997,403号
  3. ^ Loebenberg, D. et al. (1975). “Antibiotic G418, a new Micromonospora-produced aminoglycoside with activity against protozoa and helminths: antiparasitic activity”. Antimicrob. Agents Chemother. 7 (6): 811-815. PMID 1155922. http://aac.asm.org/cgi/reprint/7/6/811.pdf. 
  4. ^ Bar-Nun, S. et al. (1983). “G-418, an elongation inhibitor of 80 S ribosomes”. Biochim. Biophys. Acta. 741 (1): 123–127. doi:10.1016/0167-4781(83)90018-0. PMID 6193810. 
  5. ^ Davies, J. and Jimenez, A (1980). “A new selective agent for eukaryotic cloning vectors”. Am. J. Trop. Med. Hyg. 29 (5 Suppl): 1089–1092. PMID 7001938. 
  6. ^ Hadfield, C. et al. (1990). “G418-resistance as a dominant marker and reporter for gene expression in Saccharomyces cerevisiae”. Curr. Genet. 18: 303–313. PMID 2174744.