G-BOOK

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G-BOOK(ジー・ブック)とは、トヨタ自動車が提供するテレマティクスサービスである。レクサスが行っているG-Linkとはサービス内容に違いがあるもののほぼ同じシステムである。G-BOOKは一部のトヨタ車のみに搭載されているが、G-Linkはすべてのレクサスの車種に搭載される[1]

概要[編集]

トヨタ自動車のGAZOO事業部(現在のe-TOYOTA部)が中心となり、デンソー、ガズーメディアサービス(現トヨタメディアサービス)、トヨタコミュニケーションシステム富士通アイシンAWなどが開発した。ネットワークへの接続はDCMと呼ばれる専用の無線機、もしくは携帯電話を用いる。ただし、ユーザーがインターネット上の任意のウェブサイトに接続することはできない。カーナビゲーションシステムGPS と連動してインターネット経由でサービスを提供する。運転中の利用を考慮し、端末での読み上げ機能が備わる。また、携帯電話やPDAに対応したサイトも用意されており、車を使用していないときでもそれらより利用できるようになっている。

操作画面を通じたコンテンツの閲覧に主眼をおいており、タウン情報の検索などをネットワークを通じて行うことができる。また、MIDI再生によるカラオケ機能も搭載している。ただし走行中はこれら画面上の表示は大幅に制限される。

走行中の利用に主眼をおき渋滞予測などの機能を持った本田技研工業インターナビに大きく出遅れたため、その機能を追加したG-BOOK ALPHA(ジー・ブック アルファ)というサービスも開始し、さらに無料プランも追加され巻き返しをはかっている。

ALPHAをさらに発展させたG-BOOK mX(ジー・ブック エムエックス)サービスも開始された。

元々はMONET(モネ)という携帯電話とメーカーオプションナビによる情報通信サービスが発端となっていたが、クラウンやセルシオといった高級車にしか設定がなかったことと、第二世代携帯電話での利用を前提としていたため、容量への限界が生じていた。 そのため、新規に規格を作り直すこととなった。 MONETサービスでは任意のインターネットサイトに接続することができるなど細部が異なっている。現在ではMONETはサービスを終了しており、MONETの接続ユニットは携帯電話のハンズブリー装置としてしか利用できない場合が多い。

機能[編集]

ニュースなどの情報や、現在位置付近の観光情報や渋滞情報、天気予報なども運転中に得ることができる。パソコンなどで目的地を検索・設定を行い、それをカーナビゲーションで受信して設定する機能もある。搭載された自動車の現在位置がカーナビゲーションのGPSにより把握できるので、トラブル時の救援や、盗難に遭った場合の追跡が可能。カーナビゲーションのハンズフリー通話機能を利用してオペレータと通話し、情報の検索や目的地の設定を依頼することもできる(搭載車種によりサービス内容は異なる)。

他に専用の電子メールアドレスが付与されメールの送受信を行うことも可能。またプロバイダなどの外部サーバのメールも送受信できる。ただし電子メールクライアントが搭載されている訳ではなく、Webメール形式でメールの送受信を行う。

G-BOOK ALPHA、G-BOOK ALPHA Proではセンターより渋滞予測情報を取得し、それを利用した道案内をする機能などが追加された。さらにG-BOOK mX、G-BOOK mX Proでは最新地図データを一定期間無料で更新できるサービス「マップオンデマンド」などが追加された。

採用メーカー[編集]

サービス提供元のトヨタ以外でも、ダイハツ工業富士重工業マツダでもG-BOOKサービスが提供されている。トヨタは2003年9月3日付で三菱自動車工業ともサービス提供で提携したが、2005年7月15日付で提携を凍結[2]。また、サービスの一つであるマップオンデマンドに関しては富士通テンのカーナビ「ECLIPSE」でも採用されている。

DCM[編集]

Data Communication Moduleの略である。携帯電話の無線ネットワークに接続して無線通信をおこなう装置である。DCMについてはデンソーで製造されている。

G-BOOK専用DCMはデータ通信にKDDI沖縄セルラー電話auブランドと共通のCDMA2000 1x(CDMA 1X)方式もしくはcdmaOne方式を使用し、最大144kbpsでのデータ受信が可能である。

G-BOOK ALPHA Pro , mX Pro専用DCMでは、同様にCDMA2000 1xEV-DO(CDMA 1X WIN)方式により最大2.4Mbpsのデータ受信が可能となっており、DCMでの通信を使用したハンズフリー通話に対応している。 また搭載車種によってはDCM自体にGPS受信機能を搭載しており、盗難時の搭載機追跡や、エアバッグの展開と連動して発生地点の緊急通知を行う機能などを備えている。これはエアバッグが展開するような事故が発生した際、カーナビゲーションのGPS機能が常に使用できるとは限らないためである。

DCMユニット認証情報[編集]

  • OGTT01(同上)
    • 2004年10月20日 - 技術基準適合証明の工事設計認証(TELEC実施)(工事設計認証番号 001XZAB1001)
  • OGTT02 データ通信無線機(同上)
    • 2002年11月26日 - 技術基準適合証明の工事設計認証(TELEC実施)(工事設計認証番号 001XZAA1037)
    • 2003年2月10日 - 技術基準適合認定の設計認証(JATE実施)(認証番号 A03-0036JP)
    • 2003年12月29日 - 技術基準適合証明の工事設計認証(TELEC実施)(工事設計認証番号 001XZAA1094)
    • 2004年10月14日 - 技術基準適合証明の工事設計認証(同上)(工事設計認証番号 001XZAA1129)
  • OGTT03 データ通信無線機(同上)
    • 2003年7月3日 - 技術基準適合証明の工事設計認証(TELEC実施)(工事設計認証番号 001XZAA1069)
    • 2003年8月1日 - 技術基準適合認定の設計認証(JATE実施)(認証番号 A03-0036JP)
    • 2003年12月29日 - 技術基準適合証明の工事設計認証(TELEC実施)(工事設計認証番号 001XZAA1095)
  • OGTT04 データ通信無線機(同上)
    • 2004年2月18日 - 技術基準適合証明の工事設計認証(TELEC実施)(工事設計認証番号 001XZAA1100、001NXAA1012)
    • 2005年1月4日 - 技術基準適合認定の設計認証(JATE実施)(認証番号 AD04-0679001)
    • 2005年7月11日 - 技術基準適合証明の工事設計認証(TELEC実施)(工事設計認証番号 001XZAA1168、001NXAA1050)
  • OGTT05 データ通信無線機(同上)
    • 2005年6月7日 - 技術基準適合証明の工事設計認証(TELEC実施)(工事設計認証番号 001XZAB1102、001NXAB1001)
    • 2005年6月8日 - 技術基準適合認定の設計認証(JATE実施)(認証番号 AD05-0233001)

注 TELECはテレコムエンジニアリングセンター、JATEは電気通信端末機器審査協会の略称

関連項目[編集]

脚注[編集]

  1. ^ 新車またはレクサス認定中古車を購入したときのみサービスを受けられる。
  2. ^ 三菱自動車、トヨタとのテレマティクス提携を凍結 | Response.

外部リンク[編集]