FN F2000

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
移動: 案内検索
FN F2000
EUCOM Slovenian Armed Forces F2000S.jpg
F2000Sを装備したスロベニア軍兵士
FN F2000
種類 軍用小銃
製造国 ベルギーの旗 ベルギー
設計・製造 FNハースタル
仕様
種別 アサルトライフル
口径 5.56mm
銃身長 400mm
使用弾薬 5.56x45mm NATO弾
装弾数 30発(箱型弾倉
作動方式 ガス圧利用式ターンロックボルト
全長 694mm
重量 3,600g
グレネードランチャー装着時 4,600g
発射速度 850発/分
銃口初速 900m/秒
有効射程 500m
歴史
配備先 ベルギー軍スロベニア軍サウジアラビア軍パキスタン軍
バリエーション F2000タクティカル、F2000S、FS2000
FS2000タクティカルブラック
テンプレートを表示
F2000を使用するペルー海兵隊の隊員

FN F2000は、FN社が2001年に開発したブルパップ方式アサルトライフルである。5.56x45mm NATO弾(SS109)を使用する。

概要[編集]

モジュール式を採用したブルパップ式アサルトライフルで、独自の前方排莢機構を持つ特徴がある。米国OICW(現時点では、XM29 OICWのみ) の対抗として開発された。将来的に火器統制装置(FCS)を装備する必要性が生じた場合に対応できるように部品(モジュール)を交換することができる。

スタンダード型は上部に1.6倍スコープを搭載しているが、F2000タクティカルは取り外し可能なフロントサイトと折りたたみ可能なリアサイト、ピカティニー・レールを搭載しているために、ダットサイトなども装着が可能。また、操作性に優れたGL1グレネードランチャー(EGLM:Enhanced Grenade Launcher Module、発展型榴弾発射モジュール)を装備することができる。マガジンSTANAG マガジン。ただし、防塵用のパッキンがついているため、M16と違いマガジンキャッチを押しただけではマガジンは抜けず、マガジンキャッチを押しながらマガジンを引き抜く必要がある。

民間用にセミオートのみで、バレルが少し延長されたFS2000がある。F2000スタンダード型に酷似したFS2000スタンダード[1]やF2000タクティカルに酷似したFS2000 ODグリーン・タクティカル・セミオートカービン[2]や光学サイトの代わりにピカティニー・レールが装備され、ハンドガードを取り外した代わりに三面ピカティニー・レールが装備されたFS2000タクティカルブラック[3]がある。

設計[編集]

F2000Sを構えるスロベニア軍兵士

同社製のブルパップ式サブマシンガンP90同様、人間工学に基づいた設計がなされている。銃口付近から前方に排莢が行なわれるため、左利きでも取り回しが容易であるばかりか、状況に応じ左右どちらでも構えることができる。 また、ブルパップ式においてしばしば言及されるレシーバーと射手の顔が近くなる構造が健康を害するという欠点に対しても一定の配慮がなされており、密閉性を高めたレシーバーから発生した作動音と硝煙が前方へ逃げるように設計されている。

また、この方式では、レシーバーから排莢口までの長い通路を通過することで激発直後の熱がある程度冷却された状態で銃の外へ薬莢が排出されることになり、結果として自動小銃を用いた集団戦闘などにおいて懸念される「排莢された熱い空薬莢」が同僚に火傷を負わせたり集中力を削いだりする事態を未然に防ぐことが期待できる。

しかし、この構造では薬室と排莢口が大きく距離を置くこととなり、弾詰まりなどのトラブルに対処しづらくなる。そのため、薬室付近に「インスペクションポート」というハッチを備え、薬室にアクセスしやすくなっている。インスペクションポートを開けると、空薬莢を排莢口に送るためのメカニズムを見ることができる。排莢口には開閉式の蓋がついているが、閉めていても一発撃つだけで空薬莢に蹴られて開くため、射撃するためにわざわざ開ける必要はない。

採用国[編集]

F2000S

ベルギー軍で制式採用小銃として試験運用段階にあるが、アメリカ軍がF2000よりSCARに興味を示している事もあって採用国はまだ多くない。しかし、近年になってスロベニア軍が次期主力小銃として大量発注している。

F2000S(Sはスロベニアを表す)と称されるこのモデルはレシーバー上部(レシーバー上部の製造はFN社ではなくスロベニアのAREX社)にピカティニー・レール(F2000タクティカルとは異なり、キャリングハンドルも兼用する)が取り付けられ、スコープダットサイトが装着出来る。2006年に6,500挺を購入し、2012年までに14,000挺を導入する事が決定した。これはEU並びにNATOの所属となるのに併せて、弾薬規格を旧東側から西側に切り替える行動の一環であり、40mm擲弾を使用するEGLMも既に配備されているようだ。これ以外では、サウジアラビア軍が50,000挺を発注している。ほかインドパキスタンも発注している。

登場作品[編集]

F2000を装備したパキスタン軍特殊部隊SSWの隊員

映画[編集]

アイアンマン2
ローズがトニー宅から持ち出したマーク2をジャスティン・ハマーが自社製品の銃火器を搭載する改造の際、紹介した。
エクスペンダブルズ
ソマリアの海賊との交戦でバーニー・ロス(シルベスター・スタローン)が使用。ホロサイトフラッシュライトレーザーサイトを装備していた。

ドラマ[編集]

24 -TWENTY FOUR-
シーズン7で、スタークウッド社の兵士が使用。

ゲーム[編集]

Alliance of Valiant Arms
ゲーム内の兵種ライフルマンのメイン武器として登場。ゲーム内で登場するのはスコープを廃してキャリングハンドル兼用のピカティニー・レールが搭載された、「F2000S」と呼ばれるモデルになっている。
MASSIVE ACTION GAME
「ATAC2000」の名称でレーヴンのアンロック武器として登場。唯一フォアグリップがデフォルトで装備されるアサルトライフルであり、本来は排他装備であるグレネードランチャーとの同時装備が可能である。なお、作品内では「最新鋭のアサルトライフル」と設定されている。
OPERATION7
OP7で4/18日より追加された武器。
S.T.A.L.K.E.R. SHADOW OF CHERNOBYL
商標の問題から「FT 200M」という名前で登場する。チェルノブイリ原子力発電所内のMonolith兵が持っている。
SOCOM: U.S. Navy SEALs Portable
商標の関係から「F-2K」という名前で登場。
カウンターストライクオンライン
課金アイテムである暗号箱から最高級品として出現する。
クロスファイア
「F-2000」という名前で登場する。アンデットの報酬でもらえる。
ゴーストリコン オンライン
ゲーム内の兵科ライフルマンのメイン武器として登場。ちなみにゲーム内で最も高額かつアンロックされるレベルが高い。
コール オブ デューティ モダン・ウォーフェア2
キャンペーン、マルチプレイにて使用可能。ダットサイトホロサイトサプレッサーなど様々なアタッチメントを装着可能。
スプリンターセルシリーズ
サム・フィッシャーらスプリンターセルが使用。商標の問題から「SC-20K」という名前で登場する。コンビクションではSC3000というSC-20Kベースの架空銃が登場する。
バトルフィールド バッド カンパニー2
突撃兵のアンロック武器としてグレネードランチャー付きで登場。
バトルフィールド2
通常のFN F2000とグレネードランチャーが付いたFN EGLMが登場。突撃兵のアンロック武器である。
バトルフィールド3
突撃兵のアンロック武器として登場。
バトルフィールド4
拡張パック「Second Assault」にて実装。1.6倍率の専用スコープが使用できる。
ペーパーマン
2012年12月5日に追加された武器。

漫画・アニメ[編集]

イノセント・ヴィーナス
EGLM装備のものが登場。作品内では正式採用されており、ロゴス(富裕層)軍のライト・ウォーリアが使用している。また、グラディエーターの装甲を貫いたアローを射出するタイプも登場する(第10話)。
ゴルゴ13
テレビアニメ版第3話「傑作・アサルトライフル」でサビーヌ兄弟が本銃F2000とXM29 OICWを使用している(原作:第339話の同タイトル、原作では使用している銃はサビーヌ兄がステアーAUG、サビーヌ弟がH&K G11である)。
史上最強の弟子ケンイチ
作中の架空の島、「デスパー島」を守る兵士たちの主力武器として登場する。
とある魔術の禁書目録
テレビアニメ版第1期で、御坂妹たちがオリジナルとの能力差を縮めるために携帯している(第10話)。テレビアニメ版第2期『とある魔術の禁書目録II』でも、ミサカ20001号を追いかける際にミサカ10032号がカバンから取り出している(第17話、第18話)。

関連項目[編集]

脚注[編集]

  1. ^ FS2000スタンダード
  2. ^ FS2000 ODグリーン・タクティカル・セミオートカービン
  3. ^ FS2000タクティカルブラック

外部リンク[編集]