FIREBALL (B'zの曲)

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FIREBALL
B'zシングル
初出アルバム『SURVIVE
B面 哀しきdreamer
リリース
規格 8cmシングル
録音 1996年12月
ジャンル ハードロック
時間
レーベル Rooms RECORDS
作詞 稲葉浩志
作曲 松本孝弘
プロデュース 松本孝弘
ゴールドディスク
チャート最高順位
  • 週間1位 (オリコン)[2]
  • 1997年3月度月間2位(オリコン)
  • 1997年4月度月間17位(オリコン)
  • 1997年度年間24位(オリコン)
  • B'z シングル 年表
    • FIREBALL
    • (1997年)
    SURVIVE 収録曲
    ハピネス
    (5)
    FIREBALL
    (6)
    Do me
    (7)
    ミュージック・ビデオ(Short ver.)
    「FIREBALL」 - YouTube
    テンプレートを表示

    FIREBALL」(ファイヤーボール)は、日本の音楽ユニットB'zの楽曲。1997年3月5日にRooms RECORDSより21作目のシングルとして発売された。

    概要[編集]

    シングルとしては『Real Thing Shakes』以来10か月を経ての作品。

    シングルとしては初めて「No synthesizer & No computer used(訳:全部生音)」を銘打った曲。前作『Real Thing Shakes』も全部生音だったが、当初はシンセサイザーが使用されておりトラックダウンの際にカットしたため[3]、最初から「全部生音」をテーマに製作されたのは本作が初となる。

    CDジャケットのシールの色がオレンジ・白・赤の3タイプ存在するが、これはいくつかの候補の中からこの3色が残り、どれにするか決めかねている中、松本が「じゃあもう全部作ろう!」と提案したため[4]。なお、このシールを剥がすと上記の「No synthesizer & computer used」が記されている[5]

    オリコンでの連続ミリオン記録は本作でストップしたが、これについてメンバーは「記録はいつか止まるし、誰かが破るもの。それより今は"守らない"という気持ちの方が強い。」とコメントしている。ただし、日本レコード協会からはミリオンの認定を受けている[1]

    発売当時放送されたTVスポットでは、プロレスラー藤原喜明ナレーションを担当していた。

    収録曲[編集]

    8cmCD
    全作詞: 稲葉浩志、全作曲: 松本孝弘、全編曲: 松本孝弘・稲葉浩志。
    #タイトル作詞作曲・編曲時間
    1.「FIREBALL」稲葉浩志松本孝弘
    2.「哀しきdreamer」稲葉浩志松本孝弘
    合計時間:

    楽曲解説[編集]

    1. FIREBALL
      1997年に行われた『B'z LIVE-GYM Pleasure '97 "FIREBALL"』のツアータイトル曲で、オープニングナンバーとして演奏された。
      稲葉の提案でこの曲のベースは松本が担当[注 1]しており、コーラスにも珍しく参加している。ベースは山下昌良から借りたリッケンバッカー社のベースを使用している[6]
      松本が3ヶ月間のアメリカ留学から帰国した1996年12月より制作がスタートした[7]。松本がアメリカ滞在中に感じたことを受けて制作した曲だと語っており、稲葉は制作前に松本から「リズムの悪いアース・ウィンド&ファイアーグランジ」をやりたいと言われたという[8]
      MVの監督は下山天[9]。金網、鎖が用意された現場で撮影され、楽曲にちなみ本物の炎や火花が使われた[10]
      当時出演した『ミュージックステーション』(1997年2月21日放送回)にて、共演したエアロスミスから「日本にもこんなロックがあるのか。アルバムを500万枚も売り上げて、ライブで何百万人も動員した理由がわかった」と評価を受け[11]、後に『2002 FIFAワールドカップ official concert international day』での共演のきっかけとなり、その共演コンサートでも披露した。
      また、この曲でフジテレビ系列の『HEY!HEY!HEY! MUSIC CHAMP』に初出演した。
      2002年に行われた『B'z LIVE-GYM 2002 GREEN 〜GO★FIGHT★WIN〜』で演奏された際は、曲の最後に稲葉の高音シャウトが披露され、その後の松本のギターが重なり、演出に使用されたロックマン(ステージ後方に設置された巨大なロボット状の人形)の腕が開くという演出がされた。
      『B'z LIVE-GYM 2002 "Rock n' California Roll"in Tokyo』以降長らく演奏されていなかったが、2017年に行われた『-セブン-イレブンpresents- B'z PREMIUM LIVE』及び『B'z LIVE-GYM 2017-2018 “LIVE DINOSAUR”』で約15年ぶりに演奏され、2023年に行われたツアー『B'z LIVE-GYM Pleasure 2023 -STARS-』でも演奏された[12][13]
    2. 哀しきdreamer
      変拍子(5拍子)の曲。松本は「B'zって変拍子の曲を演ったことがないんです。」と語っている[14]アコースティック・ギターで静かに始まるが、サビでは激しくなり4拍子に変わる。
      「FIREBALL」と同じく松本がベースを兼任し、生音のみで構成されている。
      本曲にもタイアップが付き、TOMYからリリースされたテレビゲームINDY 500』のイメージソングに起用された。
      アルバム未収録であり、2017年に『B'z COMPLETE SINGLE BOX』が発売されるまでは本シングルでしか入手ができない状態だった[注 2]。ただし前述のゲームソフトには、音楽データとして本曲のショートバージョンが7曲目に収録されている。
      ライブでは『B'z LIVE-GYM 2005 "CIRCLE OF ROCK"』でリリースから約8年越しに初演奏され、2013年に初映像化となった。

    タイアップ[編集]

    参加ミュージシャン[編集]

    収録アルバム[編集]

    FIREBALL

    ライブ映像作品[編集]

    FIREBALL

    哀しきdreamer

    脚注[編集]

    注釈[編集]

    1. ^ ミュージック・ビデオでは、クール・ジョーが担当[6]
    2. ^ B'zの8cmシングルとしてリリースされた楽曲のカップリング曲かつスタジオ音源では、他には「Mannequin Village」が該当する。

    出典[編集]

    1. ^ a b GOLD ALBUM他 認定作品 1997年3月度(97年2月21日〜97年3月20日)」『The Record』No.450、日本レコード協会、1997年5月、9頁。 
    2. ^ “B'z、自己記録を更新!!”. BARKS (ジャパンミュージックネットワーク株式会社). (2005年3月16日). https://www.barks.jp/news/?id=1000006243 2020年7月13日閲覧。 
    3. ^ 『B'z ウルトラクロニクル』ソニー・マガジンズ、2003年、236頁。 
    4. ^ 『be with!』第33巻、B'z Party、1997年3月。 
    5. ^ 『music freak magazine & Es Flash Back B'z XXV Memories II』エムアールエム、2013年、136頁。 
    6. ^ a b MUSIC FREAK MAGAZINE - B'z Dictionary(「FIREBALL」の項)”. エムアールエム. 2019年9月28日閲覧。
    7. ^ 『B'z LIVE-GYM 2005 "CIRCLE OF ROCK" パンフレット』VERMILLION、2005年、14-15頁。 
    8. ^ 『B'z ウルトラクロニクル』ソニー・マガジンズ、2003年、235頁。 
    9. ^ WORKS”. 映画監督/映像作家 下山 天のオフィシャルサイト. テンフィルム株式会社. 2023年5月17日閲覧。
    10. ^ 青木優『B'z The Best XXV 1988-1998』(MUSIC VIDEOのライナーノーツ(初回限定盤に付属))VERMILLION RECORDS、2013年。 
    11. ^ B'z、エアロスミスの全米ツアーに同行 指名受ける”. SANSPO.COM. 株式会社産業経済新聞社. 2002年4月21日時点のオリジナルよりアーカイブ。2022年8月30日閲覧。
    12. ^ “B’z、無数の“STARS”と分かち合った35年分の思い「皆さんこそがB’zにとって最大のHERO」”. 音楽ナタリー (株式会社ナターシャ). (2023年9月27日). https://natalie.mu/music/news/542348 2023年9月27日閲覧。 
    13. ^ “【ライブレポート】B'z、何が起ころうとも変わらぬ誠実さと誉れ高きプロ意識”. BARKS (ジャパンミュージックネットワーク株式会社). (2023年9月27日). https://www.barks.jp/news/?id=1000240306 2023年9月27日閲覧。 
    14. ^ 『B'z ウルトラクロニクル』ソニー・マガジンズ、2003年、238頁。