F検定

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F検定(エフけんてい)とは、帰無仮説が正しければ統計量がF分布に従うような統計学的検定の総称である。この名称は、ロナルド・A・フィッシャーに敬意を表してジョージ・W・スネデカー英語版によって命名された。フィッシャーは1920年代に分散比による統計を最初に開発した[1]

F検定には次のようなものがある:

  1. 正規分布に従う2つの群の「標準偏差が等しい」という帰無仮説の検定。これはt検定の前段階の「等分散性検定」として用いられる。
  2. 正規分布に従う複数の群(標準偏差は等しいと仮定する)で、「平均が等しい」(つまり同じ母集団に由来する)という帰無仮説の検定。この方法は分散分析に用いられる。

一般に統計量Fとは、2つの群の標準偏差の比であって、両群とも正規分布に従う場合にはFはF分布に従う。これを用い、Fの計算値が片側有意水準内に入るかどうかを検定するのがF検定である。

F分布関数はFの分母および分子に対応する2つの自由度をとる。

1 の場合には、両群の標準偏差(不偏分散の平方根)からFを求める。自由度は分母および分子に対し(各標本数 - 1)である。

2 の場合には、群内分散を分母、群間分散を分子としてFを求める。自由度は分母に対し(全標本数 - 群数)、分子に対し(群数 - 1)とする。

脚注[編集]

  1. ^ Lomax, Richard G. (2007) Statistical Concepts: A Second Course, p. 10, ISBN 0-8058-5850-4