EPUB
| 拡張子 | |
|---|---|
| MIME Type | application/epub+zip |
| 開発者 | International Digital Publishing Forum (IDPF) |
| 初版 | 2007年9月 |
| 最新版 | 3.0 / October 11, 2011[1] |
| 種別 | 電子書籍ファイル・フォーマット |
| 包含先 | OEBPS Container Format (OCF) (ZIP) |
| 派生元 | Open eBook, XHTML, CSS, DTBook |
| 公式サイト | www.idpf.org |
EPUB(イーパブ)は、電子書籍の規格の1つである。米国の電子書籍の標準化団体の1つである国際電子出版フォーラム (International Digital Publishing Forum, IDPF) が普及促進している公開された仕様の電子書籍用ファイル・フォーマット規格である。「EPUB」は"Electronic PUBlication"の意味を持ち「epub」「ePub」などと表記される場合もある。そのオープン性と単純さから、対応する電子書籍のハードウェアやアプリケーションソフトウェアは多く、英語圏での電子書籍用ファイルの標準規格となっている。
目次 |
[編集] 概要
EPUBは、HTMLやウェブブラウザのオープン性を保持しつつ、インターネット接続が切断された状態の携帯情報端末 (PDA) やノートパソコンなどでも電子書籍の閲覧が継続できるようにダウンロード配信を前提にパッケージ化された、XHTMLのサブセット的なファイル・フォーマット規格であり、画面の大きさに合わせて表示を調整する「リフロー機能」が特徴である。
EPUBが標準となる以前の電子書籍用ファイル・フォーマットは、独自仕様であって電子書籍を読むハードウェアに固有のものが大半であり、出版社や著者が電子書籍用ソフトウェアを作るにはその会社から有償/無償の制作ツールのライセンスを入手する必要があった。その会社が存在しなくなれば、それまで構築したソフトウェア製作用の環境と経験は無駄となり、なによりハードウェアが販売されなければ過去の製作済み電子書籍ソフトウェアの価値も著しく失われる危険性があった。IDPFでは、EPUBによってこのような依存性を排除して公開された共通規格による電子書籍用ファイル・フォーマットを提供することで、電子書籍用ソフトウェアの製作を希望する誰でも自分の作品を作ったり関連アプリケーションが開発できるように、世界標準の規格化を進めている。
[編集] ファイル構造
EPUB形式の電子書籍のファイル構造は、XHTML形式の情報内容(コンテンツ)が、指定の形でZIPによって圧縮された後、ファイル拡張子が「.epub」に変更されたものである。
[編集] 図版・数式・細かいレイアウトの多い作品への対応
元々、小説作品の電子化を念頭に標準規格化が始められたEPUBではあるが、HTMLでサポートされる一般的なビットマップ画像データやCSSによる最小限のデザイン制御に加え、SVG 1.1もサポートしているため[2]、図版や数式などを多用する作品への対応度は高い。
[編集] 日本語への対応
日本語表示は縦組みからルビ表示などアルファベット主体の英語圏の書籍とは異なる特殊な機能が要求され、米英で普及してきた国際標準規格のEPUBで対応するには幾つか問題が存在している。2011年現在、最新版である"EPUB 3.0"では、仕様と実装を分けて考える必要があり、CSS3の勧告に至っていないプロパティを一部に使用しているため、リーダー側に実装されていない場合が多い。
[編集] 2.01の仕様上の問題
- 縦組みを指定することはできず、縦中横もできない。
- 圏点を指定することはできない。
- 割注(本文1行分の空間内に小さな文字で2行が詰め込まれた注)を指定することはできない。
- 漢文の返り点を指定することはできない。
これらの問題点は、"EPUB 2.0.1"のベースとなっているXHTML1.1とCSS2に起因する。
[編集] 3.0で仕様に追加されたもの
基本的にCSS3とHTML5に依存するため、これらの規格(モジュール)の正式勧告までに仕様が変更される可能性を考慮する必要がある。CSS3のWorking Draftの仕様については、"-epub-" のプリフィックスをつけて利用する事が定められている[3]。
- 縦組みと縦中横:CSS3のWriting Modesモジュールを利用する(Working Draftの段階[4])
- 圏点:CSS3のTextモジュールにあるtext-emphasis-styleプロパティ等を利用する。(Working Draftの段階[5])
[編集] 2.0.1
2011年初頭現在の版である"EPUB 2.0.1"は以下の3つから構成されている。
- Open Publication Structure (OPS)
- Open Packaging Format (OPF)
- Open Container Format (OCF)[6]
[編集] 3.0
2010年12月28日、IDPFは従来の予定通り、2011年5月に正式完成される予定の"EPUB 3.0"によって日本語に正式対応すると公表した。日本電子出版協会は2010年4月にIDPFに対して日本語対応を提案して、その後、技術者を派遣して日本語対応のためのプログラム開発に協力しており、"EPUB 3.0"では、日本語の縦書きや句読点の禁則処理、ルビ表記などに対応する他に、中国語や、右から左へ書くアラビア語、ヘブライ語にも対応するとされる[7]。2011年5月23日にIDPFから"EPUB 3.0 Proposed Specification"が[8]、同年10月10日に"EPUB 3.0 Final Specification"が公開された[9]。
[編集] 対応プラットフォーム
対応する電子書籍リーダー
- iOS搭載機種(iPad, iPhone, iPod touch)
- Android搭載機種
- Barnes & Noble Nookなど多種
- ソニー・リーダー
- eBook Transfer for Readerにより対応
対応するブラウザ
- Google Chrome
- 10 CSS3の縦書きやルビ、圏点などを実装している
- Firefox
- アドオンで対応
[編集] 脚注
- ^ “Specifications”. IDPF. 2011年10月28日閲覧。
- ^ 漫画、雑誌、学術論文などといった分野では、EPUBが持つSVGが活用が期待できる。
- ^ [1]EPUB Style Sheets
- ^ [2]W3CのWriting-modesページ
- ^ [3]W3CのCSS Text Level 3ページ
- ^ 米IDPFの公式サイトCurrent Specificationsより
- ^ “世界標準、日本語も対応 EPUB縦書き可能に”. 毎日jp (2010年12月29日). 2011年1月9日閲覧。
- ^ EPUB 3 Proposed Specification Released - IDPF (2011年5月23日付)
- ^ EPUB 3 Becomes Final IDPF Specification - IDPF (2011年10月10日及び11日付公表、2011年10月12日閲覧)
[編集] 関連項目
[編集] 外部リンク
- 米IDPFの公式サイト - EPUB規格を制定している米国の出版社団体
- epubcafé
- Threepress Consulting Inc. – EPUBファイル検証など無料サービスを公開
- Open Publication Structure (OPS) 2.0日本語訳ページ
- Open Publication Structure (OPS) 2.0日本語訳ページ
- Open Packaging Format (OPF) 2.0日本語訳ページ
- Open Packaging Format (OPF) 2.0日本語訳ページ
- OEBPS Container Format (OCF) 1.0日本語訳ページ
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