EMD GP38-2形ディーゼル機関車
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
EMD GP38-2形ディーゼル機関車は、アメリカのGM-EMDが製造した4動軸のロード・スイッチャータイプの電気式ディーゼル機関車である。Dash2シリーズのひとつであり、GP38形の改良版である。リース車両としてのGP38-2L、カナダ向けのバリエーションであるGP38-2Wについても述べる。
目次 |
概要 [編集]
本形式が、外観上でGP38形と異なる点はごくわずかである。冷却水の点検窓がフード(ボンネット)の右側につき、バッテリーケースのカバーが蝶番からボルト留めとなった程度である。 同じDash2シリーズのGP39-2形およびGP40-2形と異なるのは、本形式はルーツブロワ式のエンジンを搭載しているため、排気口が2つ、発電ブレーキのファンの横ある点である。GP39-2形、GP40-2形ともターボチャージャーを採用しているので、排気口は1つである。
GP38-2L形 [編集]
GP38-2形のリース車両である。末尾のLは「リース」(leased)を意味する。リース車両であっても、Lがつかないものもある。
GP38-2W形 [編集]
EMD GP38-2W形は、前述GP38-2形のカナダ向けバリエーションである。最も大きな違いは、カナディアン・コンフォート・キャブと呼ばれる運転台を装備していることで、前頭部ボンネットの幅が広いことで識別できる。また、寒冷地を走る機関車らしく、運転台背後の空気取り入れ口には雪の浸入を防ぐフィルタが装着され、電装品箱や送風機の形状もGP38-2形とは異なる。
導入した鉄道事業者 [編集]
1801両がアメリカの、254両がカナダの、133両がメキシコの、それぞれの鉄道事業者へ納入された。それに加えて、メキシコ用に蒸気発生装置を搭載した機関車もあり、こちらは前頭部のボンネットの高さが非搭載車よりも高く、ハイフードと呼ばれる。
| 所有者 | 両数 |
|---|---|
| アトランタ・アンド・セント・アンドルーズ・ベイ鉄道(ASAB) | 3 |
| シカゴ・ベルト鉄道(BRC) | 6 |
| ボストン・アンド・メーン・コーポレーション (B&M) | 12 |
| バーリントン・ノーザン鉄道(BN) | 37 |
| カナディアン・ナショナル鉄道(CNR) | 60 |
| カナダ太平洋鉄道(CPR) | 115 |
| シカゴ・サウスショア・アンド・サウス・ベンド鉄道(CSS) | 10 |
| クリンチフィールド鉄道 (Family Lines System)(CRR) | 8 |
| エルジン・ジュリエット・アンド・イースタン鉄道(EJE) | 5 |
| ジョージア鉄道 (Family Lines) | 2 |
| グランド・トランク鉄道(GTR) | 25 |
| ガルフ・モービル・アンド・オハイオ鉄道 (GM&O) | 15 |
| イリノイ・セントラル鉄道(IC) | 40 |
| セント・ルイス・サンフランシスコ鉄道(SLSF) | 116 |
| ルイビル・アンド・ナッシュビル鉄道(L&N) | 129 |
| ミルウォーキー鉄道(CMSP&PRR) | 16 |
| ミズーリ・カンザス・アンド・テキサス鉄道 | 18 |
| ミズーリ・パシフィック鉄道(MP) | 274 |
| フェロメックス | 124 |
| ペン・セントラル鉄道(PC) | 223 |
| シカゴ・ロック・アイランド・アンド・パシフィック鉄道(ROCK/RI) | 103 (倒産によりシカゴ・アンド・ノース・ウェスタン鉄道に納入) |
| シーボード・エア・ライン鉄道(SAL) | 76 |
| サザン鉄道 (ハイフード) | 257 |
| サザン・パシフィック鉄道(SP) | 45 |
主要諸元 [編集]
- 製造初年月:1972年1月
- 製造両数:2208両
- 軸配置:B-B
- 機関:EMD 16-645型 V型16気筒ディーゼルエンジン
- 機関最大出力:1500kw(2000馬力)/900rpm
- 変速方式:交流発電機、直流モータ
- 全長:59フィート2インチ(18m)
外部リンク [編集]
関連項目 [編集]
- EMD GP38形ディーゼル機関車
- EMD GP38AC形ディーゼル機関車
- EMD GP38-H3形ディーゼル機関車→EMD GP40形ベースの旅客型ディーゼル機関車
- EMD Dash2
- EMDの機関車一覧