DSRC

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DSRC(Dedicated Short Range Communications)は、車両との無線通信に特化して設計された5.8GHz帯のISMバンドを用いた一方向、または双方向の無線通信技術。専用狭域通信あるいは狭域通信と呼ばれる。アンテナ指向性と高精度なキャリアセンスにより、通信エリアを意図的に狭くコントロールしている。高度道路交通システム(ITS:Intelligent Transport Systems)で利用されており、路側機と車載器の間の通信でドライバーへ様々なサービスが提供されている。

日本においては、ARIB STD-T75「狭域通信(DSRC)システム標準規格」により、相互接続性が確保されている。変調方式としてASK方式とπ/4シフトQPSK方式の2種類があり、ASK方式では1Mbps、π/4シフトQPSK方式では4Mbpsの通信速度を実現している。

ASK方式を使用したシステムとしてはETCがある。π/4シフトQPSK方式では、VICSなどのETC2.0(旧:ITSスポットサービス)に使用されているほか、ガソリンスタンドや駐車場などでのキャッシュレス決済、インターネット接続、物流管理などへの利用も期待されており、実用化や本格運用に向けた検討が進められている。

ETC2.0[編集]

SAに設置されたETC2.0

2011年3月30日から、東北地方と新潟・関東地方の一部を除いた日本全国およそ1,300局のπ/4シフトQPSK基地局でサービスが開始、同年8月12日には日本全国およそ1,600局で利用可能となった。また、約50か所のSA、PA、道の駅でインターネットに接続して情報を得る事ができる。サービスは大別すると4つある[1]

  • ETC - すべてのDSRC車載器にETC機能が搭載されているため、ETC車載器として利用することが出来る。
  • ダイナミックルートガイダンス(VICS) - 現行の電波ビーコン・光ビーコンよりも情報量が多いため、より広範な地域の交通情報が得られるようになった。
  • 安全運転支援 - 「渋滞、追突注意」「落下物」「急カーブ」「事故・規制」「トンネル出口の天候」など平常時の情報や、「地震・津波」など災害時の情報を、読み上げ音声と図や撮影画像(発話専用機種を除く)で事前に案内。
  • 観光サービス

インターネット接続では地図情報のほか、映像・音楽配信のサービスも検討されている。

日本の周波数[編集]

路側機送信:5775, 5780, 5785, 5790, 5795, 5800, 5805 MHz 占有周波数帯幅:4.4MHz

車載器送信:5815, 5820, 5825, 5830, 5835, 5840, 5845 MHz 占有周波数帯幅:4.4MHz

脚注[編集]

  1. ^ 参考文献:「driver 2011年08月号」八重洲出版

外部リンク[編集]