D

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Dは、ラテン文字アルファベット)の4番目の文字。ギリシャ文字Δ(デルタ)に由来し、キリル文字Дに相当する。小文字は d

字形[編集]

大きく分けて2つの字形が使われる。

  1. 縦線の右に半円を1つ続けた形で、大文字がそうである。フラクトゥールでは\mathfrak{D}のようである。しばしばOPbとの区別のため縦線に横棒を加えてÐのように書くことがある。また、アイスランド語フェロー語Ð ð、並びに南スラヴ諸語ベトナム語Đ đエヴェ語Ɖ ɖは別の字である。
  2. 縦線の下部の左に円を1つ付けた形で、小文字がそうである。フラクトゥール\mathfrak{d}のように、しばしば上に延びた線が左に曲がることがあるが、この場合、線が折り返してはならず、また円との接点より下には線が続いていてはならない。そうでないとaと区別が付かなくなる。

呼称[編集]

1文字単独の場合、日本では「ディー」と呼ぶことが多い。前後関係にしたがって、優勢の異なることもある。たとえば「DB」が「デービー」と読まれることがままある [1]

音素[編集]

この文字が表す音素は、[d]有声歯茎破裂音)ないしその類似の歯茎音である。

  • ドイツ語では語末や無声子音の前で無声化する。
  • フランス語では語末の d を黙字とする。ただし、後続の単語が母音で始まっていれば、リエゾンして[t]となる。
  • 英語では、規則動詞の過去形の語尾-edは、その前の音により[d][t][Id]などと変化する。
  • 中国語やその方言ピンインでは無気[t]無声歯茎破裂音)を表す。
  • 中国南方の方言では、広東省教育部門式の広東語ローマ字のように歯茎内破音[t̚]を表す例もある。
  • ベトナム語では有声歯茎摩擦音[z]を表す。ただし、南部方言では硬口蓋接近音[j]で発音される。「Đ」や「đ」が声門閉鎖を伴う有声歯茎破裂音[ʔd]または歯茎入破音[ɗ]を表す。
  • 日本語のローマ字表記では訓令式、ヘボン式共にダ行(タ行濁音)の子音に用いられる。ただし、「ぢ」「づ」は「じ」「ず」と同じ発音のため、JまたはZとなる。
  • 朝鮮語のローマ字表記である文化観光部2000年式では有声音、無声音に関わらず初声のㄷに用いられる。マッキューン=ライシャワー式では有声で発音されるㄷに用いられる。

Dの意味[編集]

学術的な記号・単位[編集]

その他の記号[編集]

  • (day)
  • 自動車ATドライブ(前進及び通常走行位置)。
  • ダイニング(dining 食事)の略。
    • ダイニングルーム(食堂 食事室)
    • 鉄道車両の用途を表す副記号で、食堂車を表す(2階建て車と区別するため大文字で書く)。
  • 鉄道車両の用途を表す副記号で、2階建車両を表す(食堂車と区別するため小文字で書く)。
  • デザイナー (designer) の略。
  • 古代ローマ人の個人名デキムス (Decimus) の略。
  • テレビラジオの放送業界や、音楽業界などでのディレクターの意味。
  • 二重を意味するdoubleの略。日本ではこの意味でWが使われることもあるが、英語圏では用いられない(詳しくはWの記事を参照)。
  • 欧米のアスキーアートにおいて、しばしば空けたを意味する。(例 :-D)
  • ドイツ読みのD(デー)はの音を表す
  • 欧州の自動車のカテゴリー、全長を基準に設定されている記号。Dセグメント
  • 「デルタ」フォネティックコードの第四コード。
  • 博士号 (doctor) の略。
  • デジタルの略。DA変換など。

商品名・作品名・固有名等[編集]

符号位置[編集]

大文字 Unicode JIS X 0213 文字参照 小文字 Unicode JIS X 0213 文字参照 備考
D U+0044 1-3-36 D
D
d U+0064 1-3-68 d
d
半角
U+FF24 1-3-36 D
D
U+FF44 1-3-68 d
d
全角
U+24B9 Ⓓ
Ⓓ
U+24D3 1-12-36 ⓓ
ⓓ
丸囲み
🄓 U+1F113 🄓
🄓
U+249F ⒟
⒟
括弧付き
U+1D30 ᴰ
ᴰ
U+1D48 ᵈ
ᵈ
上付き文字
𝐃 U+1D403 𝐃
𝐃
𝐝 U+1D41D 𝐝
𝐝
太字
𝐷 U+1D437 𝐷
𝐷
𝑑 U+1D451 𝑑
𝑑
イタリック体
𝑫 U+1D46B 𝑫
𝑫
𝒅 U+1D485 𝒅
𝒅
イタリック体太字
𝒟 U+1D49F 𝒟
𝒟
𝒹 U+1D4B9 𝒹
𝒹
筆記体
𝓓 U+1D4D3 𝓓
𝓓
𝓭 U+1D4ED 𝓭
𝓭
筆記体太字
𝔇 U+1D507 𝔇
𝔇
𝔡 U+1D521 𝔡
𝔡
フラクトゥール
𝔻 U+1D53B 𝔻
𝔻
𝕕 U+1D555 𝕕
𝕕
黒板太字
U+2145 ⅅ
ⅅ
U+2146 ⅆ
ⅆ
黒板太字イタリック
𝕯 U+1D56F 𝕯
𝕯
𝖉 U+1D589 𝖉
𝖉
フラクトゥール太字
𝖣 U+1D5A3 𝖣
𝖣
𝖽 U+1D5BD 𝖽
𝖽
サンセリフ
𝗗 U+1D5D7 𝗗
𝗗
𝗱 U+1D5F1 𝗱
𝗱
サンセリフ太字
𝘋 U+1D60B 𝘋
𝘋
𝘥 U+1D625 𝘥
𝘥
サンセリフイタリック
𝘿 U+1D63F 𝘿
𝘿
𝙙 U+1D659 𝙙
𝙙
サンセリフイタリック太字
𝙳 U+1D673 𝙳
𝙳
𝚍 U+1D68D 𝚍
𝚍
等幅フォント
U+216E 1-3-36 Ⅾ
Ⅾ
U+217E 1-3-68 ⅾ
ⅾ
ローマ数字500
記号 Unicode JIS X 0213 文字参照 名称
U+1D05 ᴅ
ᴅ
LATIN LETTER SMALL CAPITAL D
🄳 U+1F133 🄳
🄳
SQUARED LATIN CAPITAL LETTER D
🅓 U+1F153 🅓
🅓
NEGATIVE CIRCLED LATIN CAPITAL LETTER D
🅳 U+1F173 🅳
🅳
NEGATIVE SQUARED LATIN CAPITAL LETTER D

関連項目[編集]

脚注[編集]

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  1. ^ DB デービー”. 2013年6月5日閲覧。 DB ディービー”. 2013年6月5日閲覧。
  2. ^ a b Unicode ではストローク符号として見なされていない。