Controller Area Network
Controller Area Network(コントローラー・エリア・ネットワーク)は、耐ノイズ性の強化を考慮して設計され、相互接続された機器間のデータ転送に使われる規格。機器の制御情報の転送用として普及しており、輸送用機械、工場、工作機械等のロボット分野においても利用されている。自動車においては、速度、エンジンの回転数、ブレーキの状態、故障診断の情報などの転送に使用されている。一方、パワーウィンドウなどの転送速度をそれほど要求されないシステムにおいてはLocal Interconnect Networkと呼ばれるネットワーク通信を用いることが一般的となっている。
ハーネス(差動)⇔(差動)トランシーバー(デジタル)⇔(デジタル)コントローラー(ID, データ)⇔(ID, データ)ソフトウェア
ドイツのボッシュ社が提唱し、その後、国際標準化機構(ISO)が ISO 11898およびISO 11519として標準化している。データ転送速度は40 mの通信路において最高で1 Mbps程度、500 mの通信路においては最高で125 kbps程度。実際の運用においては速いもので500 kbps, 遅いもので83.3 kbpsとなっている。通信速度が上がるほど接続できる機器の数が減るため、高級車などでは複数の速度の異なる通信ラインを持つことが一般的である。
なお、デジタルコンテンツなど大容量データの転送と言った用途にはMOST及びIDB-1394が用いられることが多い。また、エアバッグやシートベルト用といった乗員保護装置(Supplemental Restraint System)には低速で信頼性を高めたSafe-by-Wireという規格が策定されているが、CANを使用しているシステムもあり現時点ではまだはっきりとした切り分けはない。
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CAN ハードウェア [編集]
通常は2本の通信線から成り、電圧の差動によって信号が送信される(平衡接続)。双方の線にいくらかの電圧が加わっても電圧の差には大きな変化がないので、ノイズに強いという性質がある。また、仮に通信線2本の内の1本が途切れた場合でも、耐ノイズ性は下がるが通信は可能である。
受信時には、ワイヤーハーネスから受け取った差動電圧は、トランシーバーと呼ばれるICによってデジタル信号に変換され、マイコン内部のCANコントローラのRXポートに達する。送信時には、コントローラのTXポートからデジタル信号がトランシーバーに送られ、トランシーバーがこの信号を差動電圧に変換した後、ワイヤーハーネスに流す。
CAN プロトコル [編集]
基本的にはバス型のネットワークトポロジをとる。このために必要な終端抵抗はECU内部に設置している。
CAN通信は各電子制御ユニット (Electronic Control Unit: ECU) ごとには優先順位を設けていない(Multi Master方式)が、代わりにフレームごとにIDを持っており、IDが小さいほど、フレームを流すための優先権が強い。例えば、ID4のフレームと、ID8のフレームが同時に送信されようとする場合、ID8のフレームはID4のフレームが送信されたことを確認した後、送信ということになる。
フレームの種類としては、データフレーム、リモートフレーム、エラーフレーム、オーバーロードフレームの4種類のフレームが用意されている。
- データフレームは通常のデータを送信するためのフレーム。
- リモートフレームはデータフレームの送信先にフレームの送信を要求するフレーム。前回に送られていたデータが壊れていた場合などに、このIDの再送信を求める場合などに使われる。
- エラーフレームは各種のエラー処理。
- オーバーロードフレームはコントローラーが信号の処理が間に合わないときに「バッファの処理が追いつかずデータを受け取れませんでした」などの信号を送信するフレーム。
そのため、データフレームとリモートフレームは、CAN2.0Aでは11bit, 2.0Bでは29bitのIDを持っている。コントローラーまではバス上のすべてのノードがフレームを受け取る。データのフィルタリングを行う場合にはソフトウェアで設定しなければならない。
CANの標準上位ソフト [編集]
自動車メーカーでは、独自の企画に基づき仕様が決められそれに準じたソフト開発がなされているが、産業界では別途標準化されたソフトウェアが用意されている。著名な2つのソフトウエアとしてデバイスネット (Devicenet)、CANopenが挙げられる。
関連項目 [編集]
外部リンク [編集]
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