CATOBAR
CATOBAR(Catapult Assisted Take Off But Arrested Recovery、キャトーバー)は航空母艦上に装備される装置の一形式。搭載航空機の発艦と着艦を助けるためにカタパルトとアレスティング・ワイヤー両方を使う形式とそれらの装置のことをさす。なお、着艦時に使用するアレスティング・ワイヤーのみを装備し、発艦時は航空機のSTOL性能とスキージャンプ式飛行甲板に頼る方式の航空母艦も存在し、これはSTOBARとよばれる。
カタパルトは垂直離陸や短距離離陸が可能な航空機、つまりヘリコプターやSTOVL機には必要ではないが、離陸時に滑走することで離陸に必要な速度を得る従来型航空機では、空母の狭い滑走スペースを補うためにカタパルトによる強い加速力は必須である。同様に、VTOL性能を有していない固定翼機は着艦時にも揚力を得るために、ある程度早い速度で飛行甲板に着艦してくる。そのため、狭い甲板上で確実に停止させるためのアレスティング・ワイヤーが必須である。これらを装備した状態や形式、または装置それ自体をCATOBARという単語で表現される。
カタパルト必須のジェット機が艦載機として使用され始めた1950年~STOVL機が実用化される1980年の間の30年間は、航空母艦といえば世界各国のそのほぼすべてがCATOBAR装備のものであった。
2011年現在ではアメリカ、フランス、ブラジルの3カ国だけがCATOBAR装備の空母を保有している。アメリカ海軍のニミッツ級航空母艦およびエンタープライズ、フランスのシャルル・ド・ゴール、そしてブラジルのサン・パウロである。
今後の予定としては、アメリカで建造中のジェラルド・R・フォード級航空母艦が加わり、2019年にはイギリスで建造中のクイーン・エリザベス級航空母艦の2番艦として予定されているプリンス・オブ・ウェールズが4カ国目のCATOBAR装備の空母となる。