CASSHERN

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CASSHERN』(キャシャーン)は2004年日本映画4月24日、全国公開された。1973年-1974年放送の、タツノコプロによるテレビアニメ新造人間キャシャーン』の実写映画化作品である。

目次

[編集] 概要

  • 紀里谷和明の監督デビュー作で、主題歌は妻(当時)の宇多田ヒカルが担当して話題にもなった。また、豪華なキャスト陣も注目された。「キャシャーン」の名を使ってはいるものの、一部の固有名詞・デザインを除き、内容自体はアニメ版とはかなり違った、別解釈の作品となっている。
  • 凝ったCGの映像は、暗く猥雑な未来のアジアを表している。ストーリーもアニメ版と異なり、暗いヒーロー像が描かれるなど、厭世的な要素が多い。監督曰く「見た後に、その人が何かを考える作品」だという。
  • 2006年2月12日日曜洋画劇場にてテレビバージョンが放送された。放送時間の都合か劇中ラスト数分にエンディング曲が被り、登場人物たちのセリフが全く聴き取れなくなってしまった。
  • 紀里谷監督は元々写真家だったため、演出部とのコミュニケーションをとることが出来ず、それが原因で助監督が何度も交代する事態に。通常の映画では助監督は2人~4人だが、本作では6、7がクレジットされている。
  • この作品は俳優・三橋達也(バラシンの父、老医師)の遺作となった。

[編集] 評価

旧アニメ版のように『サイボーグヒーローが悪役ロボットを次々と破壊する痛快さ』は作品のほんの一部であり、むしろ全編は暗いペシミズムで覆われ、「人間への憎悪と復讐心」に満ちた新造人間の姿と、彼等を生み出す事になった世界の退廃した時代背景を描くことに重点が置かれた。また、旧アニメ版ではブライキング・ボスやバラシンなどがロボットであったが、本作では新造人間という少数民族として描かれている。 本作における荒廃した世界観は再びアニメ化された「キャシャーン Sins」に受け継がれることとなる。

公開期のマスコミ評価は押しなべて劣悪だった。特に2005年1月の日本映画のワーストを評価する週刊文春主催の「文春きいちご賞」では『デビルマン』に次ぐワースト2位を受賞した。特に監督の身内が主題歌を担当した事について、「宇多田ヒカルの新曲のプロモーション映像だ」などと辛辣なコメントで評された。

元々世界観が原作と大幅に違っており、原作は汚染された世界ではあるものの、あそこまで極端ではない。そして新造人間と原作のアンドロ軍団の反乱の理由やアンドロ軍団(新造人間)の元のキャラクターデザインと実写とのギャップの大きさ、キャラクターの性格の変化(アクボーンの性格やサグレーの性格)等、キャシャーンのファン層にはあまりいい評価を受けなかった。その上CMなどで見たキャシャーンがとにかくロボット軍団を倒すシーンや、ブラインキング・ボスとの絡み合い等戦闘シーンがほとんどだったCMから「とても戦闘シーンが多い」「アクションSF映画だ」と当時思われがちだったが、汚染された世界、戦争というドス黒いなかで必死に生きるものや、権力でのうのうと生きる汚い人間、その権力者の身勝手で生まれた新造人間の復讐という人間ドラマがメインであった映画であった事がCMを見て見に来た者から特に酷評を受ける結果となった。

以上のように、否定的な評価も多かったが、興行収入は約15億3000万円を記録しまずまずの成功をおさめた。


上映当初は酷い評価を受けたが、2006年2月のテレビ放送以降、原作アニメを知らない層からスチームパンクを扱うB級SF映画として、あるいは少年少女の共感を呼ぶセカイ系作品として高い評価を受けた。 Amazonレビューでは高得点と1点に極端に分かれる結果になっている。

また、監督の紀里谷自身は、2009年の「SPA! 5/5・12合併号」のインタビューで「出資者に出資額を130%にして返したんです。なのに世の中的には『コケた』ってことに。」と語っており、興行的な成功にも関わらず世間の評価が低いことを指摘した。なお、同インタビュー上で、本作品の制作費が6億円であったことが注記されている。

[編集] あらすじ

世界が大戦を経て荒廃と化した時代。東(あずま)博士は重い病に陥った妻を蘇らせるために新造細胞を開発。しかし、実験体にされた新造人間が反乱を起し、無数のロボットで人類を絶滅させようとするが、ただ一人、驚異的な戦闘力を身につけた鉄也(キャシャーン)が新造人間とロボットに立ち向かう。

大亜細亜連邦共和国とヨーロッパ連合の両陣営による長く続いた戦争により疲弊した世界。年老いた権力者により、変わる事なく戦争が続いていた。 そんな折、東博士は新造細胞の理論を発表し、研究の継続・援助を提案する。どこからも相手にされない博士だが、1人だけ声をかけてきた者がいた。軍部との太いパイプを持つ貿易会社・日興ハイラル社員の内藤である。彼が言うには既に研究所まで作られ、後は博士が来るだけとの事だった。研究の軍事利用に転用されることを危惧したが、病気の妻を救う必要もあり、東博士は彼の提案を受け入れた。

研究に没頭し、何も省みない東博士。息子の鉄也はそんな姿に反発し、戦争に出陣する事を決意する。博士は鉄也に戦争の事を何も分かっていないと諭すが、鉄也にはそれすら逃げの言葉にしか聞こえなかった。兵士として戦争に参加し、次第に戦争の狂気に振り回されていく鉄也。

一年後。 新造細胞の研究は遅々として進んでいなかった。そんな折、東博士の下に、鉄也の戦死が報される。悲しみにくれる家族が研究所に集まる中、運ばれてくる鉄也の遺体。 その時、研究所に異形の稲妻が落ち、新造細胞の研究用プールにおいて、新たな反応が起こり始めた。

研究用プールには、死体のパーツが無数に放り込まれてあった。 新造細胞は、理論上単独で人体器官を作り上げると謳われていたが、結局不可能だった。しかし、稲妻により死体パーツと新造細胞が反応して、得体の知れないヒトのようなものが次々と出来上がり、活動を開始した。 それこそ彼らの求めた「新造人間」であったにも関わらず、恐れ退いた内藤の命令により虐殺される。そこから生き残った「サグレー」「バラシン」「アクボーン」そして「ブラインキング・ボス」の4人により、全人類の抹殺計画が始まった。

[編集] キャスト

[編集] スタッフ

[編集] キャッチコピー

  • キャシャーンがやらねば誰がやる
  • この地に生まれた、愛する人々に捧ぐ。
キャシャーンがやらねば誰がやるはその後マッドハウスに製作された「キャシャーンsins」でキャシャーン自身(古谷徹)がCMにて言っている。

[編集] 受賞

[編集] 公式アルバム

公式アルバムに入っている楽曲のうち、ディスク1の一部楽曲は、「歌が邪魔」ということで歌のみを割いたBGMで作中で流れている。特に解かりやすいものの例にキャシャーンとロボット達の戦闘で流れる『レクイエム』には一切声が入ってない。

アルバムタイトルの意味を直訳すると『私達の最後の日

OUR LAST DAY-CASSHERN OFFICIAL ALBUM-』(2004年4月23日)

ディスク1(挿入歌、主題歌)

  1. 茎(ステム)』(椎名林檎
  2. 『LIKE NO ONE'S LOOKING』(MONDO GROSSO)「LIVE ON THE NEXT WAVE 1」収録
  3. 『MASQUERADE』(HYDE)「666」収録
  4. 『ORIGINAL HUMAN』(TOWA TEI
  5. 水写』(ACIDMAN
  6. 『Pluriel』(SS:ST(Shiro SAGISU & Satoshi TOMIIE)
  7. 『BORDERLINE』(鬼束ちひろ)アルバム「Sugar High」収録
  8. 『レクイエム』(THE BACK HORN)シングル「夢の花」カップリング
  9. 『無限のdéjà vuから~Peaceful Session~』(GLAY)「THE FRUSTRATED」収録
  10. 誰かの願いが叶うころ』(宇多田ヒカル

ディスク2 (BGMのみ)

  1. 荒廃
  2. 暗影
  3. 胎動
  4. 眩暈
  5. 神意
  6. 軌道
  7. 復活
  8. 足音
  9. 祈り
  10. 幻影
  11. THE LAST DAY(隠しトラック、ED)

[編集] 外部リンク