Bve trainsim

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Bve trainsim
Bve trainsim logo.png
作者 mackoy(本名・小島崇[1]
最新版 Ver. 2.6.3
/ 2004年03月27日(10年前) (2004-03-27
Ver. 4.2.1947.25355
/ 2005年05月1日(9年前) (2005-05-01
Ver. 5.5.5293.38906
/ 2014年07月2日(3か月前) (2014-07-02
対応OS Microsoft Windows
(BVE2・4はWindows Vista78非対応)
対応言語 日本語・英語(ランゲージファイルにより追加可能)
サポート状況 開発中
ライセンス フリーウェア
公式サイト Bve trainsim official website
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Bve trainsimは、mackoyによる鉄道運転シミュレーションゲームフリーウェアである。一般的にBVEと略される。

特色[編集]

mackoyによる同ソフトの公開は2000年2月から始まり、さまざまな試行錯誤を経て現在に至る。画像処理などでは、独自のプログラムを用いた『電車でGO!』などの市販品に劣る部分もあるが、逆に一定の知識があれば一般ユーザーにも理解できるものであるために、ユーザーがプログラムに則った独自の鉄道路線を作ることができる。また、開発者自身もユーザーの路線作成の便宜を図る、さまざまなプログラムを作成した。例として、『BVE』本体を起動せずに路線のプレビューが見られるプログラムや、車両の性能を操作できるプログラムなどがある。

これらが人気の大きな要因となり、多くのユーザーがさまざまな路線を作成し、ネット上で公開するようになった。こうして『BVE』は2003年あたりから鉄道ファンの中で知名度が徐々にあがっていった。

旧名称[編集]

旧称は「暴走ビューエクスプレス」(Boso View Express)であり、この名称はJR東日本255系電車の愛称である「Boso View Express」(房総ビューエクスプレス)の「房総」と「暴走」をもじったものである。

現在は、誤解を生みやすい、また英語表記ではどう発音されるかわからないという理由で[2]、「BVE Trainsim」「Bve trainsim」に名称統一されている。

バージョンの変遷[編集]

BVE 1以前[編集]

BVE 1公開の4年程前から制作されていたが、この頃はまだ公開はされていなかった。1996年N88-BASICで制作されたのが始まり。まだこの当時は架線柱に見立てた枠が後ろに流れるだけのものであった。1997年Quick BASICに移行。1999年にはVisualBasicWindowsに移植する[3]

BVE 1[編集]

BVE 1の内房線 試験モード
運転の仕方によって下にメッセージが表示される

(最終バージョン:1.22、2000年11月[4]

2000年2月に公開[脚注 1]。BVE 2以降とは違い、試験モードとフリーモードがある。また、ファイル形式がBVE 2とは異なる。現在は公開されていない。

BVE 2[編集]

(最終バージョン:2.6、2004年3月)

2001年2月にBVE 1のバージョンアップという形で公開された。路線ファイルやストラクチャファイルが新形式となった他、音声関連や車両の挙動関連など、多数の機能追加・改良がなされた[4]。BVE 5が公開された現在も、ダウンロード可能である。しかし、Direct3Dの関係上、Vista以降のOSでは動作しない。

BVE 3[編集]

(ベータ版で公開停止)

2003年9月に試験公開されたバージョンである。しかし、抵抗制御の再現に失敗したため[5]、1ヶ月も経たずに公開停止された。

BVE 4[編集]

(最終バージョン:4.2、2005年5月)

2005年1月10日[6]に正式版が公開。保安装置をプラグイン化したことで自作が可能になり、私鉄ATSATCが再現できるようになった(ATOによる自動運転も可能)。また、計器とサウンドのコントロールもできるため、モニター装置などの別の用途も工夫次第で可能である。しかし、スペックの低いPCでは動作が不完全な場合がある[7]。現在もダウンロード可能である。しかし、Direct3Dの関係上、Vista以降のOSでは動作しない。

他の新機能は以下の通り。

BVE 5[編集]

(開発中、最新バージョン:5.5)

2008年7月10日に評価版が公開され[8]2011年9月5日に正式版が公開[9]。BVE 4以前で使用していたAPIがDirectX10でサポートされなくなり、Vista以降での動作は基本的に出来なかったが、BVE 5では別のAPIを使うことでDirectX10以降にも対応し[10]Windows VistaWindows 7Windows 8でも動作するようになった。そして構文が一新され、以前のデータが一部を除き使用できなくなったため、BVE 2・4用のシナリオをBVE 5用に変換するコンバーターが公開されている[脚注 2]。また、BVE 4以前と比べ設定項目が複雑化しているため、シナリオ制作の難易度が上がっている。

BVE 5からの主な新機能[11]
  • 路線データ関連
    • 緩和曲線縦曲線が再現される。
    • 25mに拘束されないストラクチャ配置が可能になる。
    • テクスチャにαチャンネルを使用したPNGが対応する。
    • 他車両が動くようになる。Ver.im0.8から対応[脚注 3]
    • 軌道軌間を個々に設定可能になる。Ver.5.3から対応
    • 他軌道の曲線補間が可能になる。Ver.5.3から対応
    • 変数と数式が使用可能になる。Ver.5.4から対応
    • 複数のマップファイルを参照できるようになる。Ver.5.4から対応
    • ランダム参照機能が実装される。Ver.5.4から対応
    • 距離程などの数値に小数が使用可能になる。Ver.5.4から対応
  • 車両関連
  • その他
    • 起動時のウィンドウモードの解像度の設定が可能になる[脚注 9]
    • 運転士の頭の揺れが再現される。Ver.5.3から対応
    • 運転指示メッセージが表示される。Ver.5.3から対応
    • 文字コードを自由に選択できるようになる。Ver.5.4から対応
    • 入力デバイスプラグインに対応する。Ver.5.4から対応

また、以下の機能が今後実装予定となっている。

バージョンごとの比較[編集]

ただし、上限数は現在の最新版の数とする。BVE 3は省略。

バージョン BVE1 BVE2 BVE4 BVE5
正式版公開年月 2000年2月 2001年2月 2005年5月 2011年9月
最終・最新バージョン 1.22 2.6 4.2 開発中、5.5
現在のダウンロード 不可
可能
路線ファイル形式 rw csv・rw csv txt(map)[注 1]
対応ストラクチャ[注 2] b3d csv・b3d X(bmp)・csv・b3d X(png・bmp)
ストラクチャ数制限 256
65536
制限撤廃[注 3]
ストラクチャ配置間隔制限
25m
制限撤廃[注 4]
最大解像度
640×480
1024×768 制限なし[注 5]
最大描画距離
600m
10000m
独自保安装置プラグイン[注 6]
使用不可
使用可
  1. ^ 拡張子はファイル自体がテキストファイルとファイルヘッダーが正しければ何であっても問題ない
  2. ^ b3dとcsv形式に関しては独自形式である。X形式はDirect3Dの標準形式であり、モデリングソフトなどで作成可能
  3. ^ BVE 5では基本的に上限や制限などは撤廃され製作の自由度が向上した
  4. ^ 例えば、滑らかな曲線を再現するために、従来はカーブレールを作成していたが、BVE 5では25m制限が廃止されたため、5mの直線レールなどで再現ができる
  5. ^ モニタ解像度に対応するためフルHD以上の解像度にも対応するが、あまり大きすぎると処理にかかる負担が増大する
  6. ^ 作成するにはプログラミングの知識が必要になる。また、プラグインはネット上でも公開されている

評価[編集]

これまで市販されてきた多くの鉄道運転シミュレーターは煩瑣な運転規則などを省き、多くのユーザーに受け入れられるよう娯楽性の向上を目指していた。特に『電車でGO!』はその傾向が強く、多くの鉄道好きや一般ユーザーの心をつかみ、2000年前後の大ヒットの大きな理由となった。

しかしながら、BVEの開発者であるmackoyは『電車でGO!』が採用していたテクスチャ付きのグラフィックには憧れていたものの、現実の運転規則と大きく異なる点が数多くあることに対しては不満を抱いていた。そこでBVEは、実際の鉄道車両運行上のルールをプログラム上できる限り再現することで、リアリティの高い運転環境のシミュレートを目指し、ある程度実現に成功した。また、路線データを製作・配布できるのがソフトの発売元のみに限定されている市販のソフトと異なり、BVEの場合は各ユーザーが自分でデータを製作・配布することができる。それにより、ユーザーが積極的に自分の好きな路線を作成して、インターネット上で公開するようになった。また、ユーザー同士の路線作成手法の交換や、各人が作成した路線の品評なども各種電子掲示板などを通じて盛んに行われるようになった。BVEは単なるゲームにとどまらず、ネット上で一大コミュニティを築き上げた。

一方、著作権に対する無理解や、ユーザー間でのガイドラインの策定が後手に回ったことで、データの無断転載をはじめとするトラブルが頻発するようになってきているのも事実である。それらが当事者だけの問題にとどまらない場合も増えており、広範囲でデータの公開中止措置がとられる事例もある。また、近年動画投稿サイトで運転動画が公開されることもあるが、車両を暴走させるといった運転方法やデータ自体の改変など、製作者の意図しない使用例または方法を公開することによって製作者の心証を害するケースもある。

動作上の問題点[編集]

一部のPCでは動作が不完全な場合もある。スペックによっては路線データそのものが読み込めない場合、グラフィックボード等の相性やスペックの問題からオブジェクトや画像が透過されない場合がある。また、DirectX10対応の一部のグラフィックボードでもオブジェクトが透過されない場合がある。

また、Windows VistaWindows 7Windows 8ではOS本体に内蔵されているDirect3Dの仕様上BVE 2・4は、動作不可能となっている[脚注 10]

出典[編集]

脚注[編集]

  1. ^ このソフトウェアについてでは2000年3月となっている
  2. ^ ただし、コンバーターは必ずしも正しくシナリオを変換できるわけではなく、エラーが出るデータも少なくない
  3. ^ openbveとは異なり停車→加速→速度維持→減速→停車といった動作が可能
  4. ^ BVE4以前は力行中のみ定速制御が可能
  5. ^ BVE4以前は走行速度に応じて再生される音(走行音・モーター音・フランジきしり音・分岐器通過音)が22050Hzのみに対応していた
  6. ^ 従来までは5秒固定であった。BVE5本体付属の路線である京成千葉線京成3500形のドアが閉まる時間は3.5秒に設定されている
  7. ^ BVE4以前の抑速ブレーキ(ノッチ)とは違い、マスコン逆回しによるもの。実在の車両では119系などに搭載されている
  8. ^ 音源数はBVE1では8、BVE2・4では16、BVE5.2までは256、和音数はBVE4以前は2、BVE5.2までは256だった
  9. ^ これまでのBVEでは、ウインドウモードではサイズが固定であったが、BVE5では自由にサイズ変更ができるようになった
  10. ^ ファイル追加により動作可能だが、システムが起動不能になる可能性があるため非推奨

関連項目[編集]

外部リンク[編集]