Apple III
Apple III(アップル・スリー)は、1980年に発表されたアップルコンピュータのビジネス向けパーソナルコンピュータである。「Apple ///」と表記されることもあるが、これは同機の画面上の表示がこうであったため。
Apple IIの後継機種として、主にビジネス層を狙って開発されたが、主にハードウェア、システムソフトウェアの品質が低く、最小構成で4000ドル以上と高価なことに加え、Apple IIの人気が非常に高いにもかかわらず無理な移行を強いようとしたためアプリケーションソフトも揃わず、商業的に失敗に終わった。
Apple IIIは、Apple IIの大成功を受け、その後継となるべく開発されたものであるが、その歴史は暗さに満ちている。当時、世界でもっとも売れているコンピュータであったApple II に関するプロジェクトをApple社はすべて禁止とし、Apple IIIの開発に全社力を注ぎ込もうとしたが、ユーザーからの支持は得られず、ほとんど露出せぬまま消えることになった。
外観デザインを重視するあまり、当時の部品の集積度からいって小型化し過ぎたため、冷却ファンを持たない筐体はすぐにオーバーヒートした。実装密度を上げるため、16kbit DRAMチップを2個パッケージした32Kbit DRAMを採用するなどの工夫も、後々のコストアップをもたらす要因となった。なお、当時DRAMで隆盛を迎えつつあった日本メーカーでは、富士通のFM-8やNECのPC-8801などが最初からワンチップの64Kbit DRAMを採用していた。
数度の設計変更を経て1983年にハードウェアおよびソフトウェアの信頼性を確保したApple III Plusを出荷したが、すでに市場は1982年に発売されたIBM PCがその地位を確立しつつあり、挑発的な広告でIBMを迎えたアップルの市場での地位はすでに危ういものになっていた。結局アップルは翌1984年にApple IIIの販売を終了した。
後にスティーブ・ウォズニアックは当時3億ドルの損失がApple IIIによって生み出されたと語った。
主な特徴 [編集]
- クロック2MHzの6502A CPU(Apple IIの2倍)
- MMUハードウェアを内蔵し、128KB(のちに256KB)まで拡張可能な主記憶
- 80桁で英大小文字が表示可能な表示機能
- 5.25インチ片面倍密度FDD1台を同社では初めて本体に内蔵(外部に拡張可能)
- ビジネス向けにテンキーを標準装備(Apple IIではテンキーは別オプション)
- Apple ProfileというHDDを外付け可能
- SOS (Sophisticated Operating System) という現在のOSに近いDOSを搭載
- Apple IIのエミュレーションモードを持ち、従来のソフトも利用可能
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