Advanced Access Content System

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Advanced Access Content System(アドバンスド アクセス コンテンツ システム、AACS)は、コンピュータ家電メーカーが結成した団体AACS LAが策定した映像コンテンツコピープロテクト規格。HD DVDBlu-ray Discの再生専用ディスクと書き込み用ディスクで採用されている。もちろん、個人や小規模な団体などでBDBD-Video形式)やHD DVDの制作を行なう場合でも、このコピープロテクトを採用する事は可能である。著作権への意識の高まりから、AACSは、一般消費者(特に映像制作などに力を入れているアマチュアなど)の間でも注目されている。

概要[編集]

HD DVD・Blu-ray Disc両陣営の推進メーカーが参加し、共通する著作権保護機構を策定している。DVD-Videoのアクセスコントロール技術であるContent Scramble System (CSS) が破られてコピーが蔓延していることなどを踏まえ、より強固なコピープロテクトを実装している。しかし、それも既に破られコピーされたBlu-ray Discが再生されていると思しき様子が、YouTubeなどにアップロードされている。また、AACSを除去するソフトも存在する。日本国内では、コピーを保存する目的での暗号化を伴うアクセスコントロールの解除は、コピープロテクトの解除に該当し、違法行為となる[1]。(ただし、その著作物の保護期間が満了する・著作者が著作権を放棄するなどしてパブリックドメインとなった場合には、この限りではない。)

AACSは、既存のコピーガード技術とは違い、Blu-ray Discソフトに書き込まれており、最新のBlu-ray Discによってバージョンが自動的にハードウェアに書き換えられている。また、一度AACSが突破されると、より強固な暗号鍵のバージョンに更新されていく。今後、AACSは破る側とのいたちごっこの状態に陥る可能性がある。もっとも、Blu-ray Discについては、「BD+」という、より強力なコピープロテクトが設定されてはいるのだが、BD+を除去するソフトも存在する。また、策定の遅れがHD DVD・Blu-ray Disc機器やソフトの発売時期に影響を与えた。

Image Constraint Token[編集]

アナログ出力による違法コピーを防止するため映像・音声出力にHDMIなどのセキュアなデジタルインタフェースを必須とする、Image Constraint Token (ICT) も制定された。具体的には、SD(標準画質)でのアナログ出力は可能だが、HD(ハイビジョン画質)では、アナログ出力が認められず、強制的にSDにダウンコンバートされるというシステムである。裁定[誰によって?] の理由はアナログ出力からのコピープロテクトは非常に困難であり、無理にコピーガードを設定すれば大幅な画質の劣化・変質を引き起こしかねないため、コピーガードをかけやすいデジタル出力に限定する為である。

裁定と同時に採用しようとしたものの、HDMI非搭載のテレビが巷にあふれていることから各方面[誰?] で反対意見が続出し、HDでのアナログ出力禁止の仕組みは残した上でSD・HDともアナログ出力が許可された。尚、2011年1月1日よりHDでのアナログ出力できる機器の製造が禁止され、2014年1月1日よりアナログ出力できる機器の製造と新規販売が全面禁止されることがAACS Final Adopter Agreementで決定した。著作権法上の対応としては、2013年により、HDCPのコピーガードを解除した上で、HDMI信号からの映像コンテンツの取り込みを可能にする市販のビデオキャプチャボードなどを使用して、許諾を得ていない他人のコンテンツを無断で複製する事を禁じる文言が法律に明記されたが、それらの複製行為を可能にする機器やソフトが東京・秋葉原大阪・日本橋の電機街、或いはネットオークションなどで販売されている可能性があり[要出典] 、その多くは中国などの外国製と見られている。

なお、この規制措置は、あくまでAACSに伴うアナログ出力規制の対象となるコンテンツの再生時のみであって、例えば、家庭用ビデオカメラで撮った思い出の映像(AVCHD動画など)などが入ったディスクや過去に録画したアナログテレビ放送などが入ったディスク、市販DVDビデオ、あるいは自分たちで企画撮影編集などを手掛けたオリジナルのBDMVタイトルなどは、これまで通りコンポジットSコンポーネントなどのアナログ端子から映像や音声が出力される。このため、2014年以降に、例えばその時まだ現役のデジタルチューナー非搭載のテレビに、その時新しく発売される最新のBDレコーダーを接続して、外付け地デジチューナーとして使う事も可能である。尚、この規制がされる前に発売された機種であっても、2012年以降はHD出力規制なしでの継続販売は不可能となる。同様に、2014年以降、アナログ映像出力規制なしでの継続販売は不可能となる。但し、いずれもメーカーから新品の機器として出荷される商品が対象であり、既に中古品として古道具店ネットオークションなどで出回っている旧製品までは規制されないという。なお、家庭用ゲーム機においてアナログでのHD出力を制限していないゲームソフトより出力される映像についてはアナログ出力が可能な場合がある[2]

また、これらの規制は、アナログ映像出力に対して行われるので、アナログ音声出力は規制されない。

AACS LAの創立メンバー[編集]

脚注[編集]

  1. ^ 平成24年通常国会 著作権法改正等について 文化庁の見解”. 文化庁. 2012年7月13日閲覧。
  2. ^ Blu-rayビデオの再生機能を備えたゲーム機であるPlayStation 3は、2011年発売のCECH-3000シリーズ以降よりBlu-rayビデオの再生時にアナログ出力がSDに制限されるようになり、CECH-4200シリーズ以降ではBD映像ソフト(BD-ROM)、および著作権保護技術の適用されたコンテンツからの映像出力がD端子に出力できなくなったが、アナログでのHDで出力を制限していないゲームソフトについては出力可能である。ちなみに、PlayStation 4Xbox OneにはHDMI以外に映像出力する端子は最初から存在しない。

関連項目[編集]

外部リンク[編集]