AQL
AQLとは、Acceptable Quality Levelの略で[1]、合格品質水準の意味である。 工程平均として十分だと考えられる不良率の上限や、合格することのできる最低限の品質を指す。 AQLの基本は工程内で品質を作りこみ、不良は作らないという思考に立脚している。Acceptableとは受入れ可能を指し、購入者が合格品質水準を満たしと判定して受け入れて購入に至る事を意味する。日本では検収(けんしゅう、検査して収める)基準とされることも多い。
製品の性質上、不良が安全性に深刻な影響を与える場合は、100%良品であることが求められるため、AQL保証に意味がない。
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歴史と経緯 [編集]
AQLの元となったのはアメリカ合衆国の国防総省が故障が少ない、かつ安定した各種の武器、装備、管理システムなどの品目の製作にあたり、それを構成する部品を調達する際の品質として不良率を抜き取り検査から割り出し、受け入れ可否を判定したことに始まる。MTBFやMTTRの予測としての意味を持っていた。 英文版に記述されるMIL-STD-105は1950年のA版に始まり、E版まで順次改訂され、1995年には廃止、取り消しが行われた。その時点で既にANSI規格 ANSI/ASQC Z1.4-1993 として1993年に採用され、その後、国際標準化機構ISO 2859として1999年11月に制定された。 日本では日本工業規格JIS Z 9015として1999年5月ISOより若干早く制定された。 ISOや各国でそれぞれ対応する規格や標準が制定されるまではもっぱらMIL-STD-105Dが用いられた。
日本では1960年代初期からD版が、米国製の当時のトランジスタをフェアチャイルドセミコンダクター、モトローラ、テキサス・インスツルメンツなどからの大量の購入に対して、取引の際の品質判定として採用され、次第に電子産産業以外の業界にも取引および出荷の基準として適用されていった。下記の外部リンクに規格の入手先の一例を示す。
AQLの適用 [編集]
製品の性質を見極め、まずは目標AQLに従ってサンプル数を決め、ロットごとに抜き取り検査を実施、保証するAQLレベルとの誤差を見ていく。 もし、AQL=0.0%という保証をした場合、抜き取り検査ではなく、全数検査を実施しなければならないため、ロットと抜き取りサンプル数との関係上、AQL=0.1%を保証するのが限界だと言われている。
2008年1月現在 実務上の合格品質水準はJIS規格 JIS Z 9015、ANSI/ASQ Z1.4、ISO 2859、British Standards(英国規格協会) BS6001、ドイツ規格協会DIN40.080、La norme française(フランス標準協会)NFX 06-022、UN148-42、KSA(韓国標準協会) KS A 3109などが適用される。具体的には各規格ともシリーズと呼ばれ、JIS Z 9015シリーズなどと言われる一連のSiffix(枝番)が付く規格番号となる。
各規格の不良率の算出の統計数学的理論や抜き取り作業手順とその判定などに関する詳細は印刷物やインターネットを介して有償販売されており、必要に応じて入手が勧められる。下記の外部リンク参照。
関連項目 [編集]
- 参考:英文版MIL-STD-105、米軍仕様書 (Military Specifications and Standards)
- 注意:但し米国では1995年2月で取り消されANSI/ASQC Z1.4-1993.の適用が奨められている。
- MTBF- MTTR - RASIS - 可用性
脚注 [編集]
- ^ 日本やMIL-STD-105では一般にAQLはAcceptable Quality Levelのアクロニムとされるが、ISOなど日本以外では規格番号 ISO 2859、日本規格協会やISO 2859-1:1999、ISOのウェブページに示される様にacceptance quality limit (AQL) とされる。