AL-41 (エンジン)

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AL-41F1.44の為に設計されたロシアNPO サトゥールンが開発した可変バイパスターボファンエンジンである[1]超音速巡航能力を獲得することを目的としている。開発名称はIzdeliye 20。

設計と開発[編集]

Al-41Fは1985年に1.44向けに開発が開始され、最初の試作機が1990年にはTu-16に懸架されて飛行試験が行われている。AL-41Fは低速時にはターボファン、高速時にはターボジェットと飛行状態に応じて作動のサイクル(方式)を切り替える事のできる可変サイクルを採用している。これによって、広い飛行範囲に適応可能である。AL-41FはスホーイSu-27シリーズに使用されているAL-31Fと換装できるように外形寸法をそろえてあり目標推力は200 kN (45,000 lbf)で試作エンジンの推力(アフターバーナー使用時)は176 kN (39,600 lbf)であった。ピッチヨー方向の2軸式推力偏向ノズルを有するほか熱放射を減らすためノズルにはセラミックタイルが備えられている。

現在、新型戦闘爆撃機Su-34向けに先行低率量産の段階であると報告されている。

派生型[編集]

2007年のMAKS航空ショーに出展されたAL-41F1エンジン

Su-35にはAL-31Fの大幅な改良型が用いられることとなっており、これはAL-41F1S(117S)と呼称される。AL-41F1Sは1.44用に計画されたAL-41系統のエンジンとは異なり、AL-31F系統のコアを持つ。AL-41Fは新型のコアを採用している。

現在、派生型としては117(AL-41F1)が存在する。「117」はT-50用に開発された新型第5世代エンジンで、推力はドライで93.1kN、アフターバーナーを使用した状態で147kNである[2]。先進的な高圧と低圧タービンと完全デジタル式の制御装置と基部から動くタイプの推力偏向ノズル[3]を備える。このエンジンは操縦性など飛行モードを補助する複雑な自動システムを持つほか、遠心油圧レギュレータを1機備えエンジンの電子機器に障害が生じた場合でも制限がかかるもののエンジンを稼動させることが可能である[2]。そのほか、無酸素でもエンジンを始動できるようにプラズマ点火システムを実装したほか赤外線およびRCSの低減処置を導入しているとされる[4][5][6]。「117」はロシア空軍の要望を満たすもので、初期の量産型T-50機に装備される予定である[7]

仕様[編集]

AL-41F[編集]

  • 全長:4990 mm
  • 直径:1280 mm
  • アフターバーナー使用時最大推力:176 kN (39,600 lbf) 目標推力:200 kN (45,000 lbf)
  • 推力重量比:11:1

AL-41F1[編集]

  • 乾燥重量:1420 kg
  • 推力
    • ドライ推力: 93.1 kN (20,900 lbf)[2]
    • アフターバーナー使用時最大推力: 147 kN (33,000 lbf)[2]
  • 推力重量比:10.5:1[7]
  • 寿命:6,000時間

脚注[編集]

  1. ^ "Сатурн" выходит из-за туч — «"АЛ 41Ф" полностью удовлетворяет всем требованиям двигателя пятого поколения по своему весу, по тяговым характеристикам, экономичности, надежности...»
  2. ^ a b c d Butowski 2010, p. 35.
  3. ^ 2軸式でピッチ方向に20度ずつ、ヨー方向に16度可動する、60°/sのスピードで偏向が可能とされる
  4. ^ Началось объединение активов для создания авиадвигателя пятого поколения
  5. ^ Яндекс.Народ
  6. ^ "Safety." RIA Novosti. Retrieved: 26 January 2011.
  7. ^ a b PAK-FA is flying with new engine already installed

関連項目[編集]

外部リンク[編集]