ADM-Aeolus

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ADM-Aeolus
所属 ESA
主製造業者 EADS アストリアム
公式ページ ADM-Aeolus
状態 計画中
目的 リモートセンシングによる測風
設計寿命 3年
打上げ場所 ギアナ宇宙センター(予定)
打上げ機 ヴェガ(予定)
打上げ日時 2015年(予定)
物理的特長
本体寸法 4.6m x 1.9m x 2.0m
質量 1100kg(ドライ)
発生電力 2200W
主な推進器 ヒドラジンスラスタ(5N)
姿勢制御方式 3軸姿勢制御
軌道要素
周回対象 地球
軌道 太陽同期軌道
高度 (h) 408km
軌道傾斜角 (i) 97度
軌道周期 (P) 92.5分
回帰日数 7日
降交点通過
地方時
6時
観測機器
ALADIN 大気レーザードップラー測定装置

ADM-Aeolus(エーディーエム・アイオロス)は欧州宇宙機関(ESA)によって計画中の地球観測衛星。測風を目的としてライダーを搭載する初の人工衛星として開発が進められている。その名称のADMは大気力学ミッション(Atmospheric Dynamics Mission)を意味し、Aeolusはギリシア神話の風神アイオロスから名付けられている。

概要[編集]

ADM-Aeolusは地球観測計画「Living Planet Programme」の一環をなす人工衛星として1999年に選定された。衛星軌道上からライダーを用いて行う観測で、地球全球について高度30kmまでの三次元的な風向・風速データを取得することを目的とする。地上から行われる既存の風測定手段は、観測所の数が限られ地域的分布にも偏りがあるが、その制約のない宇宙からの測風技術を本衛星によって確立することにより、長期的な気候変動モデル構築から短期的な気象予報にいたるまで数値予報の精度向上に寄与することが期待されている。

ESAのヴェガロケットによって2015年に打ち上げられ、地球の明暗境界線上を周回する高度400kmの太陽同期軌道(回帰日数7日)に投入される予定。設計寿命は3年、主契約社はEADS アストリアム。ミッションコントロールは欧州宇宙運用センター(ESOC)がキルナ地上局の送受信設備を通じて行い、観測データの受信はスヴァールバル地上局が担当する。

観測機器[編集]

  • 大気レーザードップラー測定装置 ALADIN (Atmospheric Laser Doppler Instrument)
衛星軌道からの測風用に設計されたライダー。Nd:YAGレーザーによって発振した波長1064nmの赤外線レーザーを、非線形光学結晶を用いて波長355nmの紫外線レーザーに波長変換し、衛星の進行方向に対して斜め右下方(オフナディア角35度、明暗境界線の夜側)へ向け照射する。レーザーに照らされた大気中のダストや水滴の後方散乱光を口径1.5mのカセグレン反射望遠鏡で観測し、そのドップラーシフトを分析することによって風向と風速を決定する。28秒周期で7秒のレーザー照射を行うことで1観測点の計測を行い、1日当たり3,200の観測点において測風を行う。
ALADINはEADSアストリアムがフランスのトゥルーズ工場で開発し、レーザー送信機部分はイタリアのセレックスES社が担当する。実証試験にはドイツ航空宇宙センター(DLR)が協力しており、ALADINの航空機用デモンストレーターを用いた試験飛行を実施して、既存の風観測手段と比較する較正と性能検証を行った[1]

関連項目[編集]

脚注[編集]

  1. ^ DLR conducts ADM-Aeolus pre-launch campaign in Iceland”. DLR Portal site (2010年3月29日). 2014年2月2日閲覧。

参考文献・外部リンク[編集]