A-40 (航空機)

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A-40

A-40

A-40

A-40アリバトロース(A-40アルバトロス;ロシア語:А-40 Альбатросアー・ソーラク・アリバトロース)は、ソ連ベリエフ設計局で開発された多目的水陸両用飛行艇(Многоцелевой самолет-амфибия)である。「アリバトロース」はロシア語で「アホウドリ」のこと。北大西洋条約機構(NATO)では、「マーメイド」(Marmaid:人魚)というNATOコードネームを割り当てた。

概要[編集]

A-40はBe-12の後継機として開発、1986年に初飛行を果たした。第二次世界大戦後、アメリカ合衆国をはじめとする航空先進国の多くでは大型飛行艇は不要であるという結論が出されていたが、ソ連では1960年のBe-12に続いてさらに大型の飛行艇を開発した。A-40の重量は86 tに及び、主翼後方上下に搭載した4 基のジェットエンジンによりTu-154などのジェット旅客機と同じ速度で飛行した。2 基のメインエンジンには、ペルミアヴィアドヴィガーテリ社(アヴィアドヴィガーチェリ社;НПО «Авиадвигатель»)製のD-30KVP(Д-30КВП)が選ばれた。この大型エンジンのすぐ下には、離水時に使用する補助エンジンとして小型のクリーモフ設計局(Климов)製エンジンRD-60K(РД-60К)が搭載された。

A-40は対任務を第一の目的としていた。ラジオ・オケーター・アンテナを備えた照準・捜索システム「ソヴァー」(«Сова»サヴァー:「」の意味)を機首レドームに搭載した。最大機内武装積載量は6500 kgで、3 発までの対潜魚雷「オルラーン」(«Орлан»アルラーン:「」の意味)、または4 発から6 発の対潜誘導ロケット(対潜ミサイル)「コールシュン」(«Коршун»コールシュン:「」の意味)、「ヤーストレプ」(«Ястреб»ヤーストリェプ:「」の意味)、「オリョール」(«Орел»アリョール:「鷲」の意味)を搭載、主翼下面には空対艦ロケット(対艦ミサイル)Kh-35(Х-35)を搭載した。

派生型のBe-42(Бе-42ビェー・ソーラク・ドヴァー)は、捜索・救難機として開発された。また、Be-40P(Бе-40Пビェー・ソーラク・ペー)は旅客機型であった。

1992年初頭、ロシア海軍は初めてA-40に対する20機の発注を出した。しかしながら、のちにはTu-204対潜哨戒機型に有利な選択に変更された。

1990年代フランスシンガポールニュージーランドイギリスなどで開催された航空展示会ではA-40は高い評価と注目を集めた。また、2000年にロシアで開催された「水上機サロン2000」(「ギドロアヴィアサロン2000」;«Гидроавиасалон-2000»)にも参加した。ここでは、A-40の新しい対潜哨戒機派生型であるA-40M(А-40Мアー・ソーラク・エーム)の計画が発表された。この機体は翼面下のエンジンを新しい14000 馬力D-27(Д-27) 2 基に変更するなどの改設計を行っていた。ウクライナザポリージャの航空機製造会社モトール・シーチ(ОАО «Мотор Сич»、Motor Sich JSC)は、アヴィアサロンでD-27の飛行艇向けプログラムを発表した。このエンジンの使用は、燃費や能力の向上を可能とし、特に航続距離など、アリバトロースの性能をより高めるものとされた。

レドームやアンテナの構造刷新により、A-40Mには新しいより高度な電子機器が搭載されているとみられている。ロシア海軍では、今後A-40Mの採用されることは間違いないであろうとしている。

派生型[編集]

  • A-40(А-40):対潜哨戒機基本型。
  • A-40M(А-40М):航空工学的改良およびD-27エンジンの採用による能力向上の図られた対潜哨戒機派生型。計画の段階。
  • A-40P(А-40П):Be-40P(Бе-40П)とも呼ばれる。旅客機型の計画機。105 名の乗客を運ぶ客室を備える。
  • A-40PT(А-40ПТ):Be-40PT(Бе-40ПТ)とも呼ばれる。貨客機型の計画機。
  • A-42(А-42):Be-42(Бе-42)とも呼ばれる。捜索・救難機型。LPS-6(ЛПС-6)モーター救難艇2 隻や医療機器を搭載する。
  • A-42PE(А-42ПЭ):Be-42PE(Бе-42ПЭ)とも呼ばれる。捜索・救難機型の計画機。イーウチェンコ=プロフレース D-27Aエンジン2 基と、離水用のRD-33ASエンジン1 基を搭載する。捜索・追跡システムとしては「モルスコーイ・ズメーイ」(«Морской змей»マルスコーイ・ズミェーイ:「海蛇」の意味)を搭載し、航法システムはARIA-V(АРИА-В)を搭載する。

スペック[編集]

1991年パリで公開されたA-40

A-40[編集]

  • 初飛行:1986年
  • 全幅:42.50 m
  • 全長:45.70 m
  • 全高:11.07 m
  • 翼面積:200.00 m²
  • 空虚重量:44000 kg
  • 通常離陸・離水重量:86000 kg
  • 最大離陸・離水重量:90000 kg
  • 機内搭載燃料:35000 kg
  • 発動機:アヴィアドヴィガーテリ製 D-30TKPV ×2、クリーモフ製 RD-60K ×2
  • 出力:117.68 kN ×2、24.52 kN ×2
  • 最高速度:800 km/h
  • 巡航速度:720 km/h
  • 実用最大航続距離:5500 km
  • 実用最大航続距離(最大積載量時):4000 km
  • 最大飛行時間(哨戒飛行継続可能時間):12 時間
  • 実用飛行上限高度:13000 m
  • 乗員:4 名
  • 武装:6500 kgまでの機内搭載量で右の内いずれかを搭載:オルラーン対艦魚雷 ×3、コールシュン対潜ミサイル ×4、ヤーストレプ対潜ミサイル ×4、オリョール対潜ミサイル ×6

外部リンク[編集]