A列車で行こうシリーズ

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A列車で行こうシリーズ』は、アートディンクが開発した都市構築型のシミュレーションゲームのシリーズである。

同名のジャズのスタンダードナンバーとの関連はない。

目次

[編集] 歴史

1980年代 - シリーズ初期
1986年にPC用ゲームとして発売。当初は鉄道をモチーフにしたパズルゲームの性質が強かったが、1990年に発売された第3作からクォータービューを使った形の都市構築型ゲームに転換した。この第3作『A列車で行こうIII』がヒットし、日本だけでなくドイツやアメリカでも数々のゲームアワードを受賞したため、シリーズの方向性を決定づけることになった。1992年には英語版が、1995年にはスーパーファミコン版『A列車で行こう3 スーパーバージョン』(パック・イン・ビデオ)も発売されている。
1990年代 - シリーズ中期
1994年に発売された『A列車で行こう4 EVOLUTION』(プレイステーション)では、本シリーズでも人気の高い、3Dで作った町が眺められる「車窓モード」が追加された。その後もマイナーチェンジバージョンである『A列車で行こう4 EVOLUTION グローバル』を発売。翌年にはPC版『5』の後、プレイステーション版『5』を発売した。
2000年代時点でのシリーズ状況
『6』以降では、プラットフォームをPS2へと移行。PS2の演算能力をフルに使用した鉄道経営、都市発展シミュレーションゲームへと進化した。最も際立っているのは、そのグラフィックである。通常画面が、フルポリゴンの3Dへと進化、太陽の位置により光の具合が変化する。また、「Emotional City System」と呼ばれる都市発展システムを搭載。これによって、列車の運行状況、資材の状況、さらに近隣駅の産業との関係などの様々な要素を、都市の発展へとつなげていく。このシステムの特徴は、同じ線路配置で、同じ車両を使用し、同じ運行状況を作り出したとしても、絶対に同じ都市発展は行われないことである。『6』以降は、i-modeを搭載した携帯電話の普及に伴い『A列車で行こう i』が発表。また、2001のPC移植、発展バージョンとなる、『A列車で行こう The 21st Century』が発売されている。2005年2月26日、『A列車で行こう7』がPCゲームとして発売された。この『7』では、再び『4』のゲームシステムに戻り、『6』から『21C』までの流れとは全く別の方向に進むことになった。以降『7』続き『HX』『8』『DS』と、主に4の経営型シミュレーションのシステムと3Dのビジュアルを生かしたシリーズ展開となっている。

[編集] 「A列車シリーズ構想」について

『A列車で行こう2001』の発売を直前に控えた2000年12月13日に「A列車シリーズ構想」を発表[1] した。『A列車で行こう2003〜(仮)』を皮切りに超高速なブロードバンド・ネットワーク上に構築された仮想世界において、プレイヤー間でのマップを共有、「経済」の概念を導入、プレイヤー間での土地や車両の売買、物件の競売、投資なども可能とし、本格的なネットゲームへと移行すると発表した。

しかし様々な事情によりネットゲームへの移行は無期限凍結の後中止され、現状のスタンドアローン方式を引き続き採用したシリーズがリリースされている。『HX』において車両のネット販売など、限定的にネットを利用したシステムが採用されているが、2009年現在においても本格ネットゲームへの移行を基にした「A列車シリーズ構想」は未定のままとなっている。

[編集] シリーズの変遷

[編集] A列車で行こう

1985年12月発売 対応機種 FM-7,PC-8800,PC-9800,X1Turbo,MZ-2500,ファミリーコンピュータWindows95/98対応版 2000年4月発売

大統領官邸から別荘までの大陸横断鉄道を、大統領列車の移動も含めて、1年間に建設するというゲーム。昼間のみ線路建設が可能なA列車を用いて線路を建設していく。闇雲に建設していくだけではたちまち経営破綻するため、いかに利益を生み出す路線を建設できるかが重要であり、パズルゲーム的なシステムが含まれていた[2]。初級、中級、上級の3種類のマップが用意されている。また、上級では山岳部分にトンネルを掘る必要があり、A列車や線路が全く見えない状態で貫通させる必要があった。

発売当時、戦争物ではない初めてのシミュレーションゲームと称された。

[編集] A列車で行こうII

1988年7月発売 対応機種 PC-9800,X68000

シリーズ第一弾がアメリカと思しき一国だったのに対し、アメリカ編・中国編・シベリア編・日本列島編・ヨーロッパ編といった5種類のマップを選択できるようになった。前作での移動距離と利益についての考慮がなされていない・A列車のあるところにしか駅を作れない等の問題点も改善されている。これを発展させてIII以降のシリーズが製作される。なお、この『II』までは、線路端にしっかりと車止めを付けないと、A列車以外の列車は脱線する(『AIII』以降は、勝手に折り返してくれる)。 一度線路を敷設した後、撤去した場所には家が建ちやすいという整地と呼ばれるテクニックがあった。 また、当時の最新鋭機VXシリーズでは、データをセーブできないというバグがあった。

[編集] A列車で行こうIII

1990年12月発売 対応機種 PC-9800,FM-TOWNS,X68000,PCエンジン Windows95/98対応板 2000年3月発売

この作品からA列車を目的地に到着させるというゲーム目的から、鉄道経営シミュレーション部分をメインとしたものになった。オフィスビルやホテルなどの施設を運営する子会社の経営もある。また、株や借金などのシステムも追加された。クォータービューで描画された街は非常に美しく、以後シリーズの基準とされた。 これまでは客車列車、貨物列車、A列車、大統領等の専用列車の4種類しかなかったが、これ以降様々な種類の実在する列車がゲーム上で扱われていくことになった。なお、FM-TOWNS版は『A.III.マップコンストラクション』が本体に同梱。

[編集] A列車で行こうIV

1993年12月発売 対応機種 PC-9800,FM-TOWNS,Windows3.1,Windows95以降各種

鉄道路線の立体交差がサポートされ、線路敷設の自由度が大幅に増し、プレイアビリティーが大きく向上した。また、道路の建設やバス・モノレールの運行ができるようになっている。そのため、ミニスケープ(箱庭ゲーム)としての完成度も高い。一方、高層ビルの影になった部分が見えない・処理速度が遅い等の問題もPC-98版では存在した。後述の『A列車で行こう7』はこの作品のバージョンアップ版になった。93年の日本ソフトウェア大賞ゲームソフト部門最優秀賞受賞作品。その他受賞歴:日経WinPC読者が選ぶパソコン・ベスト・ソフト「WINDOWSゲームソフト部門」BEST SOFT賞受賞。

[編集] A.IV.EVOLUTION

1994年12月3日発売 対応機種:プレイステーション

PC版のほぼ完全移植にあたるが、グラフィックや音源等は根本からリテイクされており、家庭用機独自の追加要素がある。後にベスト版も発売されている。特に作り上げた街を3Dポリゴン表示で眺められる3Dビューモードはユーザーに強く印象を残すことになり、後のシリーズにも影響を与え続けている。PC版とのメモリ性能差により描写スピード等は遅く感じられるが、インターフェイス、グラフィックや音源の質はそのものは向上している。プレイステーション本体との同時発売したローンチタイトルでもあり、またデータ容量は当時としては良くも悪くも極めて大きなものとなった[3]。なお本作に収録されているデフォルトBGMの一つである「街角の女」は、アレンジされつつ後のシリーズにほぼすべて収録されており、以後シリーズの看板BGMとなる。

[編集] A.IV.EVOLUTION GLOBAL

1995年11月発売 対応機種:プレイステーションPS3/PSP

『A列車で行こうIV エヴォリューション』の各国発売にあわせ、語源を複数収録したインターナショナルバージョン。日本語英語ドイツ語フランス語から選べるようになり、各国の有名列車の追加や各国の地形を模した15種類の新規マップが追加された。各国語源を選択した場合はゲーム中のメッセージ以外にもデータ読み込み時の表記なども全て選択言語で表示される他、文化的特色もグラフィックに反映され、子会社施設も各国の特色にあわせたものとなっており[4]、3Dビューモードにおいてもそれらがポリゴンモデルとして反映されている。尚、収録BGMは前作『EVOLUTION』のアレンジ版になっている。後にベスト版が発売されたほか、2007年1月25日にはゲームアーカイブスで配信開始された。

[編集] A列車で行こう5

1996年12月発売 対応機種 Windows95各種 

新しい交通機関としてヘリコプタートラックが加わり、子会社の数も増えた。2Dトップビュー(上空からの俯瞰)と3Dビューを併用し、マップ上で運行されている乗り物を選び「乗車」を選択すると3Dで走行シーンや前面展望を楽しむこともできる。Windows 95版ではプレイできるマップのひとつに東京臨海副都心が収録されていたが、別途に3Dアクセラレーターボード"PowerVR"を必要とした。上記3D仕様のため、作り上げた街を自由な角度から眺められるようになり、メーカーと雑誌のコラボ企画であるフォトコンテスト等も開催された。なお、本作からタイトルの通し番号がアラビア数字になった。

本作品のコンセプチュアル・アートはシド・ミードで、プレイヤーが経営する会社が一兆円の資産を達成したときにタイトルロールでも流れる。

[編集] A列車で行こう5 完全版

1997年12月発売 対応機種 Windows95各種

DirectXに対応した上記A列車で行こう5のリニューアル版。DirectX3Dの研究やビデオカードの改良等も進み、特殊仕様であったPower VRが不要となった。尚、1997年当時においてインテリマウスのスクロールに対応した数少ないソフトだった。後にWindows98対応の「A列車で行こう5 完全版 ETERNAL」が発売された。

[編集] A列車で行こう5 家庭用版

1997年12月発売 対応機種:プレイステーションPS3/PSP

PC版のほぼ完全移植にあたる家庭用機版。シリーズで初めてテレビCMも放送された。基本仕様はPC版と同じだが、家庭用機版とPC版では3Dビュー表示における街の描写や雰囲気が異なる。パソコン版は比較的処理が軽く動きも滑らかだが、道の表示やビルの描き込みが無機質的で、どこか幾何学模様のような雰囲気になるのに対し、家庭用機版は実際の街の雰囲気がリアルに描写されている。処理は重いものの3Dビュー表示における建物や都市の描写はむしろパソコン版よりも精密であり、箱庭ゲームとしては家庭用版のほうが優れているとの意見もある。3Dポリゴンの描写能力は家庭用機種としての限界から、遠くの物が描写されない仕様ではあったが、3Dビューを高画質で記録できるモードも追加されている。また、オプショナルツアーで使われるBGM「A5Tours」はワルシャワ国立フィルハーモニー管弦楽団による演奏である[5]2007年4月26日にはゲームアーカイブスでも配信開始された。

[編集] A列車で行こうZ -めざせ!大陸横断-

1999年5月発売 対応機種プレイステーション

プレイステーション用。5をベースにしながらも、都市シミュレータの色合いが濃くなってきた後期A列車の流れにおいて、初代A列車のようにゲーム全体を通して一貫した最終目的やストーリーを設けた異色作。父である鉄道王の遺志を継ぎ、ライバル会社よりも先に大陸横断鉄道を完成させるのが目的となる。ゲームは大きく3パートに分かれており、各々のパートの目的を完遂させつつ最終目標を目指す。プレイヤーは街の運営に直接は携われず、基本的に鉄道を運営することに邁進するのみ。資金の枯渇によるゲームオーバーがないことも特徴である。

[編集] リサと一緒に大陸横断 〜A列車で行こう〜

詳細はリサと一緒に大陸横断 〜A列車で行こう〜を参照

2006年6月発売 対応機種プレイステーションポータブル

『A列車で行こうZ』のリメイク版。[6]登場キャラクターが写実的だったプレイステーション版と比較してアニメ調な萌え絵になっており、内容も新規ユーザーに受け入れられやすくするためか、やや軽めになっている。

[編集] A列車で行こう6

2000年3月発売 対応機種プレイステーション2

このバージョン以降PS2へ参入、グラフィックは大幅に向上した。BGMのサウンドトラックも発売されている。新機能「誘致」を搭載。誘致は購入した土地を発展させたい産業に優先的に売却する機能で、農業・住宅・工業・商業・観光・無条件から選べる。また、工業を誘致した駅と商業を誘致した駅を隣同士に配置した場合はあまり発展しないなど、産業同士の相性がある。都市開発の要素は一切無くなり、プレイの感覚は大幅に変化している。プレイヤーは鉄道路線を敷設して駅の周囲に産業を誘致するのみで、街の運営に直接は携われなくなり、納税株式投資も無くなった上、トンネルや地下駅・地下鉄、シーサスクロッシングなどが設定できなくなった[7]。したがって鉄道運営シミュレーションではなく、行政管理シミュレーションの色が強いとする向きもある一方、本作及び2001に関しては時間の流れが現実に近く、リアルなダイヤ設定が可能であることから鉄道シミュレーションとしても根強い支持を受けている。

[編集] A列車で行こう2001

2001年3月発売 対応機種プレイステーション2

『A6』のバージョンアップ版。PlayStation BB Unit等のハードディスクにインストールやデータのセーブができるほか、パソコンとネットワーク接続してスクリーンショットを保存できる「スナップショット」機能を備える。A6との相違点として資材の重要度が大幅に上がったことが言える。街の人々は生活するのに資材が必要で、資材不足の状態が続くと、その駅周辺の発展が停滞したり衰退を始めたりするため、難易度が上昇した。尚、シリーズでは初めて、駅に人々がいる。

[編集] A列車で行こう The 21st Century

2001年3月発売 対応機種Windows95/98/Me/2000/XP

A列車で行こう2001のWindows移植版。パワーアップキットなどで車両の種類が拡張されたり、マップエディタもある。

[編集] A列車で行こうi

DoCoMo 504i/505i/506i/900iなどで遊べるiアプリ版A列車。ダイヤの概念が無く、1本の線路上で電車同士の追い抜きもすれ違いも可能。分岐も作れない。また、駅は13 - 16個しか設置できない。駅を作れば、街が発展していく。待ち受けアプリに設定すれば、眺めているだけで街が発展していく。また、ネットワーク接続によるサービス提供が謳われている。 利用料金は、315円(税込)/月。販売元はハドソン

[編集] A列車で行こう7

詳細はA列車で行こう7を参照

2005年2月26日発売 対応機種:Windows XPWindows Vista

前述の通り『5』以来、A列車シリーズは鉄道運行シミュレーションとしての色合いを強めていったが、この『7』からは子会社なども復活し経営シミュレーションに回帰した。フル3D作品ではなく、列車等の一部が3Dであり他グラフィックは2Dで描かれており、『4』の後継作と言える。

[編集] A列車で行こうEZ

auBREW端末対応版A列車。基本的なゲームシステムは上述の『i』とほぼ同様。ただし、ネットワークを活用したゲームシステムではないことと、待ち受け画面に設定できない点や、駅・列車はそれぞれ20個までと、若干仕様が異なる。プログラムをダウンロードするとその後はスタンドアローンで楽しむことができる(買い切り制)ため、料金はダウンロード時のパケット代とダウンロード代のみである。また、リジューム機能に対応し、ゲームを中断しても最大3日分(ゲーム内時間1年)をシミュレーションして再開することができる。

利用料金は、525円(税込)/1ダウンロード。販売元はハドソン。2006年1月26日サービス開始。

[編集] A列車で行こうHX

2006年12月21日Xbox 360用ソフトとして発売。

基本的にPC版『7』の3Dバージョンである。A列車で行こう2001のように360度方向から眺めることができる。車両、建物等のグラフィックはA列車で行こう7のものと同じで、システムもほとんど変化していない。ただし、車両はオリジナル車両が10車両含まれているだけで、150種類の実在車両はXbox Liveを使用した有料販売となった。有料販売の車両は1種類:50マイクロソフトポイント(75円/税込)である。有料販売の配信が遅れていたが2007年12月5日、発売後一年近く経って、ようやくすべての車両が購入可能になった。

問題点として、表示される文字が小さすぎてブラウン管テレビでは認識できないことがある。対処法としてはハイビジョンテレビにHD出力して使うか、「Xbox 360 VGA HD AV ケーブル」を使用してPCモニターを画面として使うことが有効である。

[編集] A列車で行こう8

詳細は「A列車で行こう8」を参照

2008年3月21日発売 対応機種:Windows XPWindows Vista

ナンバリングの付いたシリーズ最新作だが、内容は『A列車で行こうHX』のPC移植版である。

[編集] A列車で行こうDS

詳細は「A列車で行こうDS」を参照

2009年4月23日発売 対応機種:ニンテンドーDS

[編集] A列車で行こう9

A列車で行こう9特設サイト

[編集] 注釈

  1. ^ アートディンク公式ページ内、A列車シリーズ構想について
  2. ^ 途中、線路建設が出来ない耕地などが存在し、これらはその付近まで線路・駅を建設し、該当する地域の人口を増やすことによって耕地から変更させねばならない等、様々な要素があった。
  3. ^ 1セーブファイルに対しメモリーカード内の実に15ブロックを消費した。
  4. ^ タワーは各国の代表的シンボルであるエッフェル塔自由の女神等が追加、寺院は教会や大聖堂になる。
  5. ^ しかし後にSuperLite1500シリーズとして発売された家庭用廉価バージョンでは、なぜか車窓モードにおいて一部の曲が収録されていない。
  6. ^ パッケージの隅に極めて小さいフォントで表記されている。
  7. ^ 道路も自由に敷設できなくなったが、道路の進行方向を制御して、思い通りの街を作る「区画整理」というテクニックも生まれた。


[編集] 外部リンク