5号機 (パチスロ)

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パチスロにおける5号機(ごごうき)とは、風俗営業等の規制及び業務の適正化等に関する法律第20条に定めのあるところにより、国家公安委員会が定めた遊技機の認定及び型式の検定等に関する規則2004年7月1日付改正以後に、保安電子通信技術協会(保通協)によって行われる型式試験に申し込みを行い合格したパチスロ機を指す言葉である。

最初にホールデビューした機種はパロットの『CRP花月伝説R』(SANKYO2005年)だが、通常のパチスロ機としては『新世紀エヴァンゲリオン』(ビスティ、2005年)が最初となる。

目次

[編集] 概要

4号機までと比較して、全般的に時間当たりのコインの増減(特に増える方向)の波を穏やかにするため、大方の台では通常時のコイン持ちが良い。特にメインとなる小役の出現率を設定によって変え、設定が良いほどコイン持ち(1000円単位のゲーム数)が良くなっている機種が多く、リプレイタイム機能やアシストタイム機能を採用することでコインの減り具合を緩和し、その間にボーナスが成立することによって連チャンに似た感覚を遊技者に持たせている機種も少なくない。

短時間の差枚数や連チャンなど、出玉の面でのアピールの弱さをカバーする目的もあり、アニメなどとのタイアップ機萌えスロも多く発売されている。また、液晶画面を搭載している機種ではボーナス時の単調さをカバーするために、出玉には直接影響しない「ミニゲーム」を盛り込んでいるものも増えており、ボーナス時の液晶画面の演出などに設定差をもたせて設定推測のヒントにしているものもある。

ただし、設定に関しては必ずしも従来の6段階とは限らない。初期のアルゼ系機種では設定1・6のみの2段階設定の機種も存在したほか、2008年現在山佐ネットSANKYO・アルゼ・大都技研などが4段階設定を導入しており、設定の段階数を減らす動きが広がりつつある。(山佐、SANKYOは1・2・3・4の4段階、ネットは1・3・5・7で4段階。アルゼの『青ドン』は1・4・6・Hで4段階、大都技研の『新・吉宗』は1・3・5・6の4段階)

4号機後期のようなボーナスのストック機能が認められなくなり、いわゆるゲーム数天井で強制ボーナス放出がなくなったため、延々とボーナスを引けない場合も起こりうる。ただし、ボーナス成立が終了要件のRT機能などが付属している機種(『逮捕しちゃうぞ』のループボーナス、『マジカルハロウィン』のスーパーカボチャンスなど)の場合はそれによって逆に多くのコインを獲得できる。また前回ボーナスから一定ゲーム数を経過するとリプレイタイムやアシストタイムが発動する、「天井RT」「天井AT」によってハマリ救済を行っている機種もある(天井RTは『サンダーVスペシャル』『青ドン』など。天井ATは『餓狼伝説』など)。

後述のような仕様上の特性(完全確率による抽選のみによってボーナスが当選する)から、ストック機に比べて偏り(低設定でも一時的に爆発するなど)が少なく、設定に沿った出玉を得やすい。4号機では機械割の高い機種でも低設定主体に高設定を数台という配置で前述のような「ストック放出の偏り」によって出玉感を出すこともできた(設定の高低の配置率がわかりにくかった)が、5号機の場合は1日単位でも確率に収束しやすいため、設定の高低の配置率がわかりやすくなった。

[編集] 規制緩和

5号機導入に伴って4号機が一掃されていった2007年以降、ユーザーのパチスロ離れが深刻になってきたこともあり、日本遊技機工業組合(日工組)と日本電動式遊技機協同組合(日電協)は2007年11月に警察庁に対して21項目の規制緩和を陳情した。これに対し警察庁は21項目のうち9項目について緩和を認める回答を行い、これを受けて2008年3月にパチスロ規格の解釈基準が変更された。[1]

この規制緩和により、リール回転中や回転終了後のフリーズ演出やリール回転順の変化、ボーナスより小役を優先するリール制御などが認められ、演出面において大きな変化となった。その一方で、出玉性能に関する規制緩和陳情はことごとく拒否されていることから、警察当局のパチスロに対する見方は依然厳しいものがあることをうかがわせる。

なお、規制緩和された基準に基づいて製造されたパチスロのことを「5.1号機」と呼ぶことがあるが、日電協等により規定されている呼称ではない。

[編集] 主な仕様上の特徴

リール図柄と条件装置(フラグ)
図柄は一つの機種に対し10種類まで可能。5号機では「1つのフラグと1つの揃う図柄が1対1に対応する」ものとされ、4号機までに存在した同一フラグ(一つのフラグによる他の性能を持つ複数の図柄揃いが可能なフラグ)やリプレイ図柄揃いをジャックインに代用すること等が禁止となった。その代わりにフラグの重複当選が可能となり(複数のボーナス同士及び、小役とリプレイ同士の重複を除く)、小役やリプレイの同一フラグや、ストック機の小役によるRT解除に似た演出効果を持つことができることになった。しかしボーナスに関しては複数のボーナスの重複当選が不可能なため赤7と青7どちらでも揃えられる等ができなくなり、遊技の幅が狭くなることから陳情が行われ、それを受け2008年3月より規制が緩和され「一つのフラグに対する同じ性能を持つ複数の図柄の割り当て」が認められた[2]。これを採用している機種も発売されており、例えば『南国育ち』(オリンピア)では、4号機と同様にビッグボーナスが成立すると赤7・青7のいずれの絵柄でも揃えられるようになっている。他には、SINの複数の組み合わせを同一フラグとする(『マジカルハロウインR』)場合もある。
なお、確率を変えることができるフラグ(リプレイなど)と確率を変えられないフラグとの重複の場合、その組み合わせの当選確率は変えることができない。例えば、シングルボーナス中に、確率を変えられる小役と確率を変えられないボーナスとのフラグ重複は、確率を変えることができない。
リール制御
一つのフラグの組み合わせに対し1本しか制御をもてないため、4号機までのようにサブ抽選により異なる制御をすることが出来なくなった。ただし複数のフラグが同時成立している場合には、その組み合わせによって異なる制御をもたせることが可能である。例えばチェリーが単独で成立している場合は角にしか停止しないが、ボーナスと重複している場合は中段にも止められる等のような制御演出が可能。ただし同時成立しているフラグの対応図柄同士には優先順位があり、「リプレイ>ボーナス>小役」の順で優先的に揃うようになっていたが、規制緩和により「リプレイ>小役>ボーナス」となる優先順位も可能となった。また、小役同士に関しては、重複しているフラグのうち「獲得枚数が最大のもの」または「対応するフラグが多い図柄」のどちらかを優先させることになる。
成立役は優先順位に沿って最大限引き込まなければならなくなり、揃わない制御によって取りこぼすといったことはできなくなった。特にリプレイは後述の配列規制のためCT中と空回し以外での取りこぼしは不可能である。小役は取りこぼす配列が可能なため、あえて取りこぼしやすい小役と重複させることで押し順ATを再現した機種もある。なお、自動停止(空回し)した場合にはフラグに対応する図柄が揃うことは禁止されているが、既にプレイヤーが停止させたリールにチェリーが出現している場合はどのように停止させてもチェリーの入賞を防ぐことはできないため、入賞禁止の対象とはならない。
リール配列
当選フラグの対応図柄が揃った際に成立していないフラグの対応図柄が揃ったり、または成立していないチェリーの対応図柄を有効ラインから外すために当選フラグの対応図柄を有効ラインに引き込まない等になってしまう配列は認められていない。小役とボーナス、リプレイとボーナスが同時に揃うような配列もできない。また、リプレイの取りこぼしが発生する配列も禁止されている。
ボーナス
5号機のボーナスは、普通役物(シングルボーナス、以下SIN)、第一種特別役物(レギュラーボーナス、以下RB)、第二種特別役物(チャレンジボーナス、以下CB)、第一種特別役物に係る役物連続作動装置(ビッグボーナス、以下BIG)、第二種特別役物に係る役物連続作動装置(チャレンジタイム、以下CT)の5種類があり、それ以外のボーナスは認められていない。複数のボーナスの同時当選およびボーナスフラグ成立時、ボーナスゲーム中のボーナス当選によるボーナスストックは禁止されている。ボーナスゲーム中にボーナスを抽選できるのはSIN中、またはCB及びCT中のSIN、RBのみであるが、当選した場合は突入中のボーナスが即時終了となるため、ストックすることはできない。
ビッグボーナス
払出し枚数固定方式となった。最大465枚以下の既定枚数を超える払出しで終了[3]するため、最大払出し枚数は480枚となる。別にCT機能を持つものについてはさらに最大払出し枚数が360枚以下でなければならない[4]。REGの確率を上げることが可能だが(BIG中限定のREGも可能なため、BIGのみの機種も可能)、さらにREGの対応図柄を揃えることなしに常時REGが作動している状態ということも可能になった。4号機までの「BIG=小役ゲーム+REGボーナスを2回または3回」という概念はなくなったが、『デビルメイクライ3』や『ラブリージャグラーA』など、JACIN役をボーナス中に成立させ、擬似的に4号機のようなボーナスゲームを楽しめる機種もある(ただし4号機と違い、最大払い出し枚数を超えるまで何度でもJACINする)。BIG中限定のREGというのも可能で、その限定のREG終了後にリプレイタイムを組み込む機種も存在する(『新・吉宗』や『Rio2』など)。なお、ボーナスの作動は入賞ではないとの解釈基準が生まれたため、5号機のボーナス突入時に払出しは無い。
4号機が既定ゲーム数終了(または既定数のREG終了)により終了したのに対し、5号機は既定枚数を超える払出しで終了するとシステムが違うため、ボーナスにおける技術介入要素も変わっている。4号機では「成立した小役は全て取る」「ジャックインはずしを活用し既定ゲーム数を有効利用する」という技術介入により獲得枚数を上げることができたが、5号機の場合「払出し枚数の少ないレア小役をはずす」「異なる払出し枚数の小役により獲得枚数を調整する」等の考え方となった。なお、機種によってはボーナスを常時1・2枚がけにすることによって通常時(3枚掛け)と小役の払い出し枚数を変化させ、獲得枚数をほぼ一定にしたり、常時3枚掛けの機種よりも獲得枚数が多くなるようにしている。
また、有効ラインによるボーナス確率の制限がなくなった。
CT(チャレンジタイム
停止ボタンを押した際に75ミリ秒以内に止まるリールを設けることができるCBが集中して成立するボーナス。BIGと同様、揃えることなしに常時CBが可能。75ミリ秒以内で止めるとした場合、最高でも1コマまでしか引き込むことができないので、配列によっては技術介入が必要となる。CB中は抽選の結果に関わらず全ての小役のフラグが成立しているため、その制御が変わったリールの止めた場所により揃う小役が決まる。小役に対応する図柄が無い箇所で止めた場合は小役は揃えることができない。左リールをその該当リールにしている機種が多い(『超お父さん』(SNKプレイモア)のような例外もあり)。
253枚以下の規定枚数を超える払出しで終了[5]するため、最大払出し枚数は268枚となる。4号機にもCTは存在したが名称が同じだけでシステムは異なる。なお、REGまたはSINボーナス成立でも終了する。このため、REGを採用せず、内部的に枚数の少ないBIGやCTをREGの代用とする機種がほとんどである(CTのパンク抽選をさせる目的でSINを搭載する機種もある)。
CT中はリプレイ確率を0にできるが、リプレイを抽選するシステムを採った場合、リプレイを取りこぼす可能性を持つ性能が認められている。例えば該当リールをリプレイ図柄が引き込めない箇所で止めた場合、リプレイが揃えられないので小役が揃うことになる。リプレイ図柄を引き込んだ場合、規制緩和前はリプレイが優先して揃うことになったが、緩和後はリプレイが最優先ではない機種も登場している。
シングルボーナス
フラグを持ち越さない1G限りのボーナスだが、集中役が禁止されたため、ボーナスとして扱われることはほとんどない。リプレイタイムの発動・終了契機となる揃い目を構成するためや、CTのパンク目的に使われている。唯一『熱血硬派くにおくん』がSINと小役を重複抽選しているシステムを持っているが、それ以外でそのシステムを持つ機種は現在存在していない。
出玉率
4号機の17,500Gで55% - 120%未満に加え、5号機では400Gで300%未満、6000Gで150%未満という制約が追加された。さらにリプレイのOUT枚数0枚、リプレイの次ゲームIN枚数が0枚として計算されるため、出玉率がユーザーの考える出玉率と異なる検査が行われているとされる。
一般的な計算例
IN(3枚) OUT15枚
IN(3枚) OUT 3枚(リプレイ)
IN(3枚) OUT 3枚(リプレイ)
IN(3枚) OUT15枚
計 IN(12枚) OUT(36枚)=300%
試射試験での計算例
IN(3枚) OUT15枚
IN(3枚) OUT 0枚(リプレイ)
IN(0枚) OUT 0枚(リプレイ)
IN(0枚) OUT15枚
計 IN(6枚) OUT(30枚)=500%
役物比率
ボーナスによる払出し枚数と非ボーナス時の払出し枚数の比率による規制。CT機能を持たないものは、ボーナスによる払出しが6割未満。CT機能を持つものはボーナスによる払出しが7割未満。
検定における試験
検定では従来どおりの実機による任意の打ち方での試射試験に加え、「当選したフラグのうちメダルの獲得枚数が最大となるものを優先して揃える」という前提でのシミュレーション試験が加えられた。双方の結果が上述の出玉率や役物比率の範囲内であることが要求されている(4号機におけるアシストタイム (AT) 等の技術介入による機械割の大幅上昇を防ぐ狙い)。実機による試射試験は機械打ち(ランダムにリールを停止させる打ち方)で行われていたと思われるが、新たにリプパンはずし等の手法が登場したことにより、2007年9月以降に保通協に検定申請を行う特定の性能を持つ機種については、提出する書類に「最も出玉率が高くなる(完全技術介入での)遊技方法」等の記入が必要となった。[6]
内部方式
ストック機能(2個以上のボーナスフラグストック)は認められない(ボーナス同士の重複当選もない)。アシストタイム (AT) は禁止されてはいないが、4号機で見られた「高確率で成立する小役のアシスト」は、前述の試射試験に抵触するため事実上搭載できない。よって、例えば同時にフォローできない2種類のチェリーのどちらが成立しているかを指示するようなATや、RTと組み合わせてのARTであれば実装可能である。(前者は『ゴルゴ13 ザ・プロフェッショナル』 (HEIWA BROS.) や『リオパラダイス 』(ネット) など、後者は『怪胴王』(アリストクラート)や『パチスロ戦国無双』 (山佐) などの実装例がある)但し、純粋なATの搭載は実質的な機械割がAT非搭載機よりも低くなってしまう。
リール演出
演出面ではリール回転からコイン払い出し終了までの間の消灯と点滅、リール前面での演出、バウンドストップ、ウエイト中のスルースタートが禁止。ただし2008年3月より演出面で規制緩和が行われたため、今後は従来禁止されてきたフリーズ演出等が可能になる[2]

[編集] 脚注

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  1. ^ 777@nifty:スペシャルレポート:5号機の規制緩和
  2. ^ a b http://www.p-world.co.jp/news2/2008/3/14/news2726.htm
  3. ^ 遊技機の認定及び型式の検定等に関する規則 別表第5(1)ト(ヲ)を参照。
  4. ^ 同規則 別表第5(1)ト(ハ)および(ホ)を参照。
  5. ^ 同規則 別表第5(1)ト(ワ)を参照。
  6. ^ http://www.p-world.co.jp/news2/2007/8/10/news2343.htm

[編集] 関連項目

[編集] 外部リンク